自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
第15話『過去を乗り越える都大会決勝』
主人公名前変換
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「良かった、まだ試合は終わってないね」
遥から離れ、五位決定戦の試合コートへと辿り着いた秋はルドルフ側の応援に回る。
「あれ? 君、確か先週もいた人だよね?」
すると眼鏡をかけたルドルフ部員の一人が秋に声をかける。
「あ、はい。九条秋と申します」
「俺は野村。野村拓也。確か赤澤の従姉弟の友達だったっけ?」
「うん、そうなの。その子、麻美は来てるかな?」
「あぁ、向こうで食い入るように見てるよ」
野村が指を差すと彼の言う通り試合コートから目を外すことなく観戦する麻美を見つけた。
「ちょうどダブルスが終わったところで今からシングルスの試合が始まるんだよね。弟くんの裕太が出番のシングルス3がさ」
「そうなんだ。教えてくれてありがとう。野村くんはシングルス1だったよね。そこまで回ってきたら頑張ってね」
そう告げて秋は野村の前をあとにする。そして弟の裕太のことを思い浮かべ、確か不二くんの弟だったねと思い出しながらも応援と観戦のために麻美の隣へと向かう。
「麻美、来たよ」
「来たのか」
「もちろん。赤澤くん達率いるルドルフの試合も見届けなきゃ。試合はどんな感じ?」
「赤澤金田のダブルスは勝ったが、その次の柳沢木更津のダブルスは負けて今は不二の弟がやってるが相手のペースだな。開始10分だってのにかなり点を取られてる」
「そう、なんだ……」
苦戦なんだ。もしここで負けてしまったらなかなかに厳しい状況になるだろう。そんな裕太の対戦相手は氷帝の芥川慈郎。
「相手は芥川くん、だよね? 強敵なんだ……」
「氷帝の正レギュラーの一人だ。向こうも正レギュラーを温存してるとはいえ、俺達同様ここで負けるわけにはいかないからな」
赤澤の話を聞いて相手も勝ちを取りに来ているのだと実感する。それもそうだと思わずにはいられない。
「吉郎がやり合った奴らも正レギュラーか?」
「あれは準レギュラーだな」
「んだよ、つまんねぇな。そもそも全員正レギュラーじゃないって時点で馬鹿にしてんだろ」
「まぁ、氷帝の部員は200名を超えるらしいし、準レギュラーとはいえ精鋭なのは変わりないだろうな」
「凄いね……」
立海も全国大会二連覇の実力もあり部員数も少なくはないが200人には負ける。それだけの人数の中で公式戦に選ばれるのだから侮れない。
そう話をしている間、シングルス3の試合は終了した。結果は1ー6で裕太の敗北。しかもたった15分で降された。
「……残念だったね」
「遊ばれてたな」
溜め息をこぼして戻ってくる裕太を遠目で見ながら落胆する秋は、黒星が二つになってしまったルドルフのピンチにハラハラしてしまう。
「次のシングルス2は……?」
「観月だ。相手は氷帝の部長跡部だな」
「あぁ、あいつか……」
「確か遥と一悶着があったっていう?」
「向こうはどうでも良さげだったがな」
先週の同会場にて遥と跡部がばったりと顔を合わせた時のことを思い出す。確かにぎゃんぎゃんと騒いでたのは遥の方で跡部は相手にしてない様子だった。
「跡部も強敵だがうちの観月も負けてられないからな。俺達も応援に手を抜くつもりはねぇぜ!」
腕を組みながら頼もしいことを口にする赤澤に秋は本当にお兄ちゃんみたいな存在だなぁとクスリと微笑む。
そんな彼の言葉に試合の準備をする観月から「あなたは声が大きすぎるので少しは抑えてください」と呆れ気味に言葉を返していた。
「ははっ! とにかく頑張ってこいよ観月! 勝って野村に回してくれ!」
「んふっ。言われなくても。そのため僕は徹底的に氷帝のデータを頭に叩き入れたんです」
「頑張ってね、観月くん。私も応援してるよ」
「えぇ、ありがとうございます」
試合コートに向かう観月を見送り、いよいよ第4試合が始まる。秋はルドルフの勝利を祈りながら観戦に徹した。
遥から離れ、五位決定戦の試合コートへと辿り着いた秋はルドルフ側の応援に回る。
「あれ? 君、確か先週もいた人だよね?」
すると眼鏡をかけたルドルフ部員の一人が秋に声をかける。
「あ、はい。九条秋と申します」
「俺は野村。野村拓也。確か赤澤の従姉弟の友達だったっけ?」
「うん、そうなの。その子、麻美は来てるかな?」
「あぁ、向こうで食い入るように見てるよ」
野村が指を差すと彼の言う通り試合コートから目を外すことなく観戦する麻美を見つけた。
「ちょうどダブルスが終わったところで今からシングルスの試合が始まるんだよね。弟くんの裕太が出番のシングルス3がさ」
「そうなんだ。教えてくれてありがとう。野村くんはシングルス1だったよね。そこまで回ってきたら頑張ってね」
そう告げて秋は野村の前をあとにする。そして弟の裕太のことを思い浮かべ、確か不二くんの弟だったねと思い出しながらも応援と観戦のために麻美の隣へと向かう。
「麻美、来たよ」
「来たのか」
「もちろん。赤澤くん達率いるルドルフの試合も見届けなきゃ。試合はどんな感じ?」
「赤澤金田のダブルスは勝ったが、その次の柳沢木更津のダブルスは負けて今は不二の弟がやってるが相手のペースだな。開始10分だってのにかなり点を取られてる」
「そう、なんだ……」
苦戦なんだ。もしここで負けてしまったらなかなかに厳しい状況になるだろう。そんな裕太の対戦相手は氷帝の芥川慈郎。
「相手は芥川くん、だよね? 強敵なんだ……」
「氷帝の正レギュラーの一人だ。向こうも正レギュラーを温存してるとはいえ、俺達同様ここで負けるわけにはいかないからな」
赤澤の話を聞いて相手も勝ちを取りに来ているのだと実感する。それもそうだと思わずにはいられない。
「吉郎がやり合った奴らも正レギュラーか?」
「あれは準レギュラーだな」
「んだよ、つまんねぇな。そもそも全員正レギュラーじゃないって時点で馬鹿にしてんだろ」
「まぁ、氷帝の部員は200名を超えるらしいし、準レギュラーとはいえ精鋭なのは変わりないだろうな」
「凄いね……」
立海も全国大会二連覇の実力もあり部員数も少なくはないが200人には負ける。それだけの人数の中で公式戦に選ばれるのだから侮れない。
そう話をしている間、シングルス3の試合は終了した。結果は1ー6で裕太の敗北。しかもたった15分で降された。
「……残念だったね」
「遊ばれてたな」
溜め息をこぼして戻ってくる裕太を遠目で見ながら落胆する秋は、黒星が二つになってしまったルドルフのピンチにハラハラしてしまう。
「次のシングルス2は……?」
「観月だ。相手は氷帝の部長跡部だな」
「あぁ、あいつか……」
「確か遥と一悶着があったっていう?」
「向こうはどうでも良さげだったがな」
先週の同会場にて遥と跡部がばったりと顔を合わせた時のことを思い出す。確かにぎゃんぎゃんと騒いでたのは遥の方で跡部は相手にしてない様子だった。
「跡部も強敵だがうちの観月も負けてられないからな。俺達も応援に手を抜くつもりはねぇぜ!」
腕を組みながら頼もしいことを口にする赤澤に秋は本当にお兄ちゃんみたいな存在だなぁとクスリと微笑む。
そんな彼の言葉に試合の準備をする観月から「あなたは声が大きすぎるので少しは抑えてください」と呆れ気味に言葉を返していた。
「ははっ! とにかく頑張ってこいよ観月! 勝って野村に回してくれ!」
「んふっ。言われなくても。そのため僕は徹底的に氷帝のデータを頭に叩き入れたんです」
「頑張ってね、観月くん。私も応援してるよ」
「えぇ、ありがとうございます」
試合コートに向かう観月を見送り、いよいよ第4試合が始まる。秋はルドルフの勝利を祈りながら観戦に徹した。