自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
小話
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千石清純×西成遥(『今日の立海大附属』設定より)
クリスマスの夕飯前のこと。お腹空いたなぁと思いながらリビングのソファーでゴロゴロすることに忙しかったその時、ピンポーン、と家のインターホンが鳴った。お母さんに出てと言われたので渋々応対することに。
「はぁ~い」
『宅配便でーす』
インターホンから聞こえたのは配達員と思われる男の声。誰かの声に似てるなって呑気に考えながら判子を持って玄関に向かった。
というかクリスマスの日に届け物なんてもしやプレゼント? それともご馳走? 楽しみにしながらニコニコ顔で扉を開けた。
「ご苦労様でー……」
「ハッピーメリークリスマース!」
「えっ……?」
思わず固まってしまった。そこにはサンタクロース……いや、サンタクロースの姿に扮したキヨが玄関に立っていたのだ。……いや、何事?
「あはは、固まってる~」
「え、な、キヨっ!? 何してんの!?」
「ふっふっふ。今日の俺はキヨじゃなく、キヨサンタクロースなんだよ」
「……何用で?」
キヨとはちっちゃい頃にあれやこれやあって敬遠してたけど、なんやかんやあって蟠りはなくなった……はずなのだが、やはり長年避けていただけあってまだ気まずい気持ちがなくもない。なので戸惑いながら相手の用件を尋ねた。
「サンタと言えばプレゼントを運んでくれるものでしょ? 俺の大事な大事な遥のためにプレゼントを用意したからそれを届けに来たってわけだよ」
「えっ? あたしに?」
プレゼントと言われたら反応せざるを得ない。そんな態度にキヨはにんまり笑いながら背負ってた白い袋からプレゼントと思わしき贈り物を取り出した。
この時期ぴったりの緑の包装紙に赤いリボンで包まれたクリスマスラッピング。両手で収まるほどの大きさで、あたしに宛てたプレゼントだと思うとワクワクせずにはいられなかった。
「あ、開けてもいいっ?」
「もちろん。むしろ開けてほしいな」
一体中身は何だろう。逸る心を抑えながらリボンを解き、包装紙を剥がし、中の箱を開けてみた。
そこには一枚のチケットと小さな石が埋め込まれたネックレス。チケットの方は遊園地の入場チケット。
「遊園地のチケットとネックレス?」
「そうっ。遊園地は俺と一緒に行くためのもので、ネックレスは遥の誕生石でもあるパワーストーンがついたものだよ」
「へ~……って、キヨと一緒に遊園地……?」
重要なことをさらりと言うものだから一瞬流してしまいそうになった。何故キヨと遊園地に?
「そりゃあ、もちろんデートだよ」
「デートというのは恋しい者達がするものであって、あたしらはただの親戚なんだけど……」
さすがにその冗談は寒いよ。そう告げるとキヨは顔に手を当てて俯き始めた。あたしがマジレスしちゃったから落ち込んだのかな。もうちょっとノリに乗れば良かった? でも未だにキヨとの距離感が分からないんだよなぁ……。
「……まぁ、うん。親戚なのは理解してる。うん……うん……」
そこまで落ち込まなくても。ちょっと面倒だなぁと思っていたらキヨはバッと顔を上げた。その勢いとどこか必死な形相だったため思わず一歩引いてしまう。
「そう、親戚! 俺と遥は親戚だから親戚として一緒に遊びに行こうっ!」
「……遊園地に?」
「もちろんっ!」
ずいっと顔を寄せられてしまい「近い近い」と言って距離を取らせる。……あたし、結構自分でも距離が近いとか言われる方だけどキヨも同じタイプなんだなぁ。正直戸惑うのでもう少し適切な距離を保ってほしい。
「ほら、俺達が一緒に遊ぶなんて幼い頃くらいでそうそうないし、せっかくこうしてまた仲良くしてもらえるわけだからさ、絆を深めようって思って」
「そこまで真剣にならなくても……」
「いやいや、真剣にもなるって! そりゃあ俺のせいで仲が拗れちゃったけど、反省もしてるからこそ今まで出来なかった親戚としての楽しい時間を過ごしたいわけなのっ」
「わ、分かったよっ。そこまで言うなら遊びに行こっか」
別に無理して溝を埋めなくてもいいんだけどなぁ、と思いつつも断るのも申し訳ないので頷いたら、締まりのない笑みを見せられた。
「えへへ、嬉しいよ。ありがとね、遥っ。詳しい日程とかは追って連絡するから。絶対だよっ! 絶対行こうねっ!」
念押しするように言われたあたしは困惑しながらも分かった分かったと何度も頷くと、キヨは満足気に帰って行った。……わざわざ自分で届けなくても、それこそ配達してもらったら良かったのに、と思いながら。
クリスマスの夕飯前のこと。お腹空いたなぁと思いながらリビングのソファーでゴロゴロすることに忙しかったその時、ピンポーン、と家のインターホンが鳴った。お母さんに出てと言われたので渋々応対することに。
「はぁ~い」
『宅配便でーす』
インターホンから聞こえたのは配達員と思われる男の声。誰かの声に似てるなって呑気に考えながら判子を持って玄関に向かった。
というかクリスマスの日に届け物なんてもしやプレゼント? それともご馳走? 楽しみにしながらニコニコ顔で扉を開けた。
「ご苦労様でー……」
「ハッピーメリークリスマース!」
「えっ……?」
思わず固まってしまった。そこにはサンタクロース……いや、サンタクロースの姿に扮したキヨが玄関に立っていたのだ。……いや、何事?
「あはは、固まってる~」
「え、な、キヨっ!? 何してんの!?」
「ふっふっふ。今日の俺はキヨじゃなく、キヨサンタクロースなんだよ」
「……何用で?」
キヨとはちっちゃい頃にあれやこれやあって敬遠してたけど、なんやかんやあって蟠りはなくなった……はずなのだが、やはり長年避けていただけあってまだ気まずい気持ちがなくもない。なので戸惑いながら相手の用件を尋ねた。
「サンタと言えばプレゼントを運んでくれるものでしょ? 俺の大事な大事な遥のためにプレゼントを用意したからそれを届けに来たってわけだよ」
「えっ? あたしに?」
プレゼントと言われたら反応せざるを得ない。そんな態度にキヨはにんまり笑いながら背負ってた白い袋からプレゼントと思わしき贈り物を取り出した。
この時期ぴったりの緑の包装紙に赤いリボンで包まれたクリスマスラッピング。両手で収まるほどの大きさで、あたしに宛てたプレゼントだと思うとワクワクせずにはいられなかった。
「あ、開けてもいいっ?」
「もちろん。むしろ開けてほしいな」
一体中身は何だろう。逸る心を抑えながらリボンを解き、包装紙を剥がし、中の箱を開けてみた。
そこには一枚のチケットと小さな石が埋め込まれたネックレス。チケットの方は遊園地の入場チケット。
「遊園地のチケットとネックレス?」
「そうっ。遊園地は俺と一緒に行くためのもので、ネックレスは遥の誕生石でもあるパワーストーンがついたものだよ」
「へ~……って、キヨと一緒に遊園地……?」
重要なことをさらりと言うものだから一瞬流してしまいそうになった。何故キヨと遊園地に?
「そりゃあ、もちろんデートだよ」
「デートというのは恋しい者達がするものであって、あたしらはただの親戚なんだけど……」
さすがにその冗談は寒いよ。そう告げるとキヨは顔に手を当てて俯き始めた。あたしがマジレスしちゃったから落ち込んだのかな。もうちょっとノリに乗れば良かった? でも未だにキヨとの距離感が分からないんだよなぁ……。
「……まぁ、うん。親戚なのは理解してる。うん……うん……」
そこまで落ち込まなくても。ちょっと面倒だなぁと思っていたらキヨはバッと顔を上げた。その勢いとどこか必死な形相だったため思わず一歩引いてしまう。
「そう、親戚! 俺と遥は親戚だから親戚として一緒に遊びに行こうっ!」
「……遊園地に?」
「もちろんっ!」
ずいっと顔を寄せられてしまい「近い近い」と言って距離を取らせる。……あたし、結構自分でも距離が近いとか言われる方だけどキヨも同じタイプなんだなぁ。正直戸惑うのでもう少し適切な距離を保ってほしい。
「ほら、俺達が一緒に遊ぶなんて幼い頃くらいでそうそうないし、せっかくこうしてまた仲良くしてもらえるわけだからさ、絆を深めようって思って」
「そこまで真剣にならなくても……」
「いやいや、真剣にもなるって! そりゃあ俺のせいで仲が拗れちゃったけど、反省もしてるからこそ今まで出来なかった親戚としての楽しい時間を過ごしたいわけなのっ」
「わ、分かったよっ。そこまで言うなら遊びに行こっか」
別に無理して溝を埋めなくてもいいんだけどなぁ、と思いつつも断るのも申し訳ないので頷いたら、締まりのない笑みを見せられた。
「えへへ、嬉しいよ。ありがとね、遥っ。詳しい日程とかは追って連絡するから。絶対だよっ! 絶対行こうねっ!」
念押しするように言われたあたしは困惑しながらも分かった分かったと何度も頷くと、キヨは満足気に帰って行った。……わざわざ自分で届けなくても、それこそ配達してもらったら良かったのに、と思いながら。