自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
小話
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菊丸英二×赤宮麻美(『今日の青春学園』設定より)
「くそっ……不二周助め……」
今日も今日とて教室の自分の席にて恨み言を口にするかのように不二の名前を呟く麻美。
普通の女子なら「なになに? 不二のこと好きなの?」ってからかってやるつもりだけど、相手はあの麻美だ。そんなこと言ってしまったら最後、胸ぐらを掴まれて睨まれること間違いなし。俺だってそれくらいの展開は読めちゃうんだよね。
「まーた不二との試合に負けたの? それとも試合を避けられた?」
「……あんたに関係ないだろ」
きっとどっちかが当たりなのに認めやしない。ま、麻美って負けず嫌いだし、いつものことと言えばいつものことなんだけどさっ。
麻美は不二を負かしたくてミクスドのメンバーになった。男女混合ダブルスの大会のために男テニと一緒に練習が出来るという権利を利用して、という理由だ。
女テニでは今まで負けなしで随分と偉そうな部活態度だったけど、不二に負かされてから少しは部活に対する姿勢が変わったようで今じゃ妥当不二に燃えている。
不二以外にも強い奴なんていっぱいいるのに不二を倒さないと手塚も倒せないなんて思っちゃってるみたいだし。目標が高すぎでしょ? てか、俺のこと忘れてない? 俺だってダブルスにしろシングルスにしろそこそこ強いんだぞ?
「麻美って俺とは勝負しないの?」
「ダブルスで何度か勝負しただろ」
さらにムスッとした表情を見せる。それもそのはず、だって大石と俺が組んだダブルスなら無敵だし、麻美はよく桃と組んで負けてる。
「そーじゃなくてシングルス」
「あんたはダブルスの人間だろ」
「そりゃどっちかって言うとダブルス向きではあるけど、だからってシングルスが弱いわけじゃないよんっ。弱かったらランキング戦に勝ち残ったりはしないし」
「ふーん」
「ってことで俺とは試合しないの?」
「しない」
即答である。なんだよ、不二と試合はしたいくせに俺にはそこまでじゃないってこと?
「なーんでだよー!」
「不二より弱いだろ」
「どーしてそうなるわけー!? 決めつけは良くないんだぞ!」
「じゃあ、完勝したことあるわけ?」
「うっ……」
言葉に詰まる。ここで嘘は言えないし、どうせ騙されないだろう。
「だからって俺と試合しないって理由になんなくないっ?」
「なる」
「んだよそれ~!」
ちぇー。と唇を尖らせて麻美から目を背け、自分の席で不貞腐れる。
麻美はいつも不二のことばっかだ。付き合いとしては俺との方がちょっと長いのに口を開けば不二の名前ばっか。
少しくらいこっちにも興味持ってくれたっていいじゃん。
「どーせ俺は不二より弱いですよーっだ」
「何拗ねてんだ、事実だろ」
「拗ねさせてんのは誰のせいでしょーねっ」
「……もしかして菊丸、あんた……」
そこでハッとした。さすがに気づかれたかと思い、慌てて麻美へと顔を向ける。
「そんなに私と試合したいのか?」
「……」
まぁ、そうなるか。俺が麻美のことをどう思ってるかなんて気づくわけないもんな。……悔しいなぁ。もっと俺のことも不二並みに考えてよ。
「なんだよ、返事しろ」
「……そうだねー。試合したいデスー」
「変な言い方するな。したいなら最初からそう言えばいいだろ」
「……えっ。試合してくれんの?」
まさかの返答に反応が遅れた。
「一応レギュラーだしな。不二を負かす前の余興として受けて立つ」
「なんだよその言い方。絶対後悔させちゃる!」
相変わらずその物言いにはカチンとくるし、不二の名前は出すし、人を前菜みたいな態度も気に食わないけど、対戦出来るのは悪くない。
ダブルスで練習試合をしたとはいえシングルスは初めてだ。麻美にとっての得意分野でもあるし、俺としても本来の麻美の強さを目の当たりにすることが出来るので楽しみと言えば楽しみである。
それに1対1なら絶対ネット先の俺だけを見てくれるでしょ。今はそれで我慢する。試合の時くらいは俺のことを考えてくれるだろうし。
「後悔するのはどっちだかな」
「っ!」
不意をつかれた。小さく笑った麻美に思わず目を奪われる。あぁ、もうっ! 俺を見てほしいのに俺が麻美に釘付けになるのも悔しいんだけど!
「ま、負けた方がジュースを奢るってルールだかんな!」
「いいけど。小銭用意しとけよ」
「俺が負ける前提で話しないでくれるっ!?」
「顔赤いな。これくらいでキレてんの?」
「ちーがーうー!」
顔が赤い説明なんて本人を前に出来るわけないのに。もどかしいけど、俺はただ否定するしか出来なかった。
「くそっ……不二周助め……」
今日も今日とて教室の自分の席にて恨み言を口にするかのように不二の名前を呟く麻美。
普通の女子なら「なになに? 不二のこと好きなの?」ってからかってやるつもりだけど、相手はあの麻美だ。そんなこと言ってしまったら最後、胸ぐらを掴まれて睨まれること間違いなし。俺だってそれくらいの展開は読めちゃうんだよね。
「まーた不二との試合に負けたの? それとも試合を避けられた?」
「……あんたに関係ないだろ」
きっとどっちかが当たりなのに認めやしない。ま、麻美って負けず嫌いだし、いつものことと言えばいつものことなんだけどさっ。
麻美は不二を負かしたくてミクスドのメンバーになった。男女混合ダブルスの大会のために男テニと一緒に練習が出来るという権利を利用して、という理由だ。
女テニでは今まで負けなしで随分と偉そうな部活態度だったけど、不二に負かされてから少しは部活に対する姿勢が変わったようで今じゃ妥当不二に燃えている。
不二以外にも強い奴なんていっぱいいるのに不二を倒さないと手塚も倒せないなんて思っちゃってるみたいだし。目標が高すぎでしょ? てか、俺のこと忘れてない? 俺だってダブルスにしろシングルスにしろそこそこ強いんだぞ?
「麻美って俺とは勝負しないの?」
「ダブルスで何度か勝負しただろ」
さらにムスッとした表情を見せる。それもそのはず、だって大石と俺が組んだダブルスなら無敵だし、麻美はよく桃と組んで負けてる。
「そーじゃなくてシングルス」
「あんたはダブルスの人間だろ」
「そりゃどっちかって言うとダブルス向きではあるけど、だからってシングルスが弱いわけじゃないよんっ。弱かったらランキング戦に勝ち残ったりはしないし」
「ふーん」
「ってことで俺とは試合しないの?」
「しない」
即答である。なんだよ、不二と試合はしたいくせに俺にはそこまでじゃないってこと?
「なーんでだよー!」
「不二より弱いだろ」
「どーしてそうなるわけー!? 決めつけは良くないんだぞ!」
「じゃあ、完勝したことあるわけ?」
「うっ……」
言葉に詰まる。ここで嘘は言えないし、どうせ騙されないだろう。
「だからって俺と試合しないって理由になんなくないっ?」
「なる」
「んだよそれ~!」
ちぇー。と唇を尖らせて麻美から目を背け、自分の席で不貞腐れる。
麻美はいつも不二のことばっかだ。付き合いとしては俺との方がちょっと長いのに口を開けば不二の名前ばっか。
少しくらいこっちにも興味持ってくれたっていいじゃん。
「どーせ俺は不二より弱いですよーっだ」
「何拗ねてんだ、事実だろ」
「拗ねさせてんのは誰のせいでしょーねっ」
「……もしかして菊丸、あんた……」
そこでハッとした。さすがに気づかれたかと思い、慌てて麻美へと顔を向ける。
「そんなに私と試合したいのか?」
「……」
まぁ、そうなるか。俺が麻美のことをどう思ってるかなんて気づくわけないもんな。……悔しいなぁ。もっと俺のことも不二並みに考えてよ。
「なんだよ、返事しろ」
「……そうだねー。試合したいデスー」
「変な言い方するな。したいなら最初からそう言えばいいだろ」
「……えっ。試合してくれんの?」
まさかの返答に反応が遅れた。
「一応レギュラーだしな。不二を負かす前の余興として受けて立つ」
「なんだよその言い方。絶対後悔させちゃる!」
相変わらずその物言いにはカチンとくるし、不二の名前は出すし、人を前菜みたいな態度も気に食わないけど、対戦出来るのは悪くない。
ダブルスで練習試合をしたとはいえシングルスは初めてだ。麻美にとっての得意分野でもあるし、俺としても本来の麻美の強さを目の当たりにすることが出来るので楽しみと言えば楽しみである。
それに1対1なら絶対ネット先の俺だけを見てくれるでしょ。今はそれで我慢する。試合の時くらいは俺のことを考えてくれるだろうし。
「後悔するのはどっちだかな」
「っ!」
不意をつかれた。小さく笑った麻美に思わず目を奪われる。あぁ、もうっ! 俺を見てほしいのに俺が麻美に釘付けになるのも悔しいんだけど!
「ま、負けた方がジュースを奢るってルールだかんな!」
「いいけど。小銭用意しとけよ」
「俺が負ける前提で話しないでくれるっ!?」
「顔赤いな。これくらいでキレてんの?」
「ちーがーうー!」
顔が赤い説明なんて本人を前に出来るわけないのに。もどかしいけど、俺はただ否定するしか出来なかった。