自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
小話
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仁王雅治×西成遥(『今日の立海大附属』設定より)
「ふっふっふっ」
放課後の教室にて奇妙な笑いと共に見せつけられた菓子の数々が西成の机の上に並べられる。
「随分と大量じゃのぅ」
「へっへーん! でしょっ? 菓子を狩り、狩られたのだ!」
「狩られたんか……」
ハロウィンだからか、あちこちでTrick or Treatという言葉も聞こえたし、俺も丸井やら赤也やらにせがまれた。まぁ、毎年のことなんで用意はしとったけどな。じゃないとうるさいからのぅ。
「もちろんちゃんとあたしはあたしでお菓子を用意したので問題はないのだよ。ちょうどよく空っぽになってしまったのだけどね!」
クッキーアソートの大袋を逆さにして空っぽというのを知らせる西成。……ほー。それはいいこと聞いたぜよ。
「西成」
「ん?」
「Trick or Treat」
「は!?」
「Trick or Treat」
「いや、二度言わなくていいよ! 持ってない持ってない!」
「何を言うとるんじゃ。そこにあるじゃろうて」
机の上にある戦利品を指差せば、西成はぶんぶんと手を振って拒否を示す。
「ダメダメダメっ! これはあたしのなの!」
「つまり俺に差し出せるもんはないと?」
「ハロウィンはもう終わりましたー! だから遥さんから巻き上げるのも禁止なの!」
「いやいや、まだ10月31日なんで有効なんだがの」
「やだー!」
死守しようと貰った菓子ごと机にしがみつく。それはそれで食い意地が張ってるなとは思うが。まぁ、お前ならそうするのはすでに読めてるぜよ。
「西成、お菓子をくれんかったらどうなるか分かっとるよな?」
「ハッ! 悪戯だなっ?」
「そうそう。その覚悟はあるんじゃな?」
「絶っ対にロクなことじゃないでしょっ!?」
「それを判断するのはお前さんじゃから俺からは何とも。嫌ならそこから菓子をよこしんしゃい」
「う~……やだ」
「じゃ、悪戯執行じゃ。とりあえず立ってもらおうかの」
そう告げると西成は悔しげに下唇を噛み締め、席からゆっくり立ち上がった。よしよし、と思いながら西成の後ろにある椅子や他の机やらを動かしてスペースを作る。あやつは不思議そうにこちらを向くので「そのまま前を向いとくぜよ」と伝えると渋々前へ向いた。
「……一体何するつもりなのさ」
「今言うたら面白くないじゃろ」
「気が気ではないのだよ、こっちは!」
はいはい。と適当に返事をして準備を整えた俺は西成の背後に立って、奴の膝裏に俺の膝をぶつけた。ガクンと面白いくらいに崩れて「うおっ!?」と色気のない声を発する西成をそのまま横抱きにする。
転ぶと思って目をぎゅっと閉じていた西成が何も衝撃がなかったことに不思議と思ったのか、すぐに目を開いた。
「……どういう状況っ!?」
「見ての通りじゃ」
「お姫様抱っこされてるのだが!? えっ!? 仁王ってば力あるのっ? 力なさそうなのにっ!?」
何気に失礼なこと言いよるなこいつ。それにちょっとカチンときた俺は仕返しの言葉を奴に送った。
「そうじゃのぅ。お前さんはなかなかに重いから腕が折れてしまうわ」
「そこまで重くないからねっ! いや、てか何がしたいの!? 下ろしてくれるっ!?」
「悪戯なんでな。出来ない相談じゃ」
俺に抱かれる西成へと顔を寄せてみる。そうじゃ、いくらお前さんでも少しはドキッとするじゃろう?
「鬼ーーっ!!」
が、奴をときめかせるどころか俺の首元にしがみついてきたもんだからさすがの俺もピシリと固まってしまう。
「……お前、何してるぜよ?」
「落とすつもりなんでしょ!? やだやだ! 絶対落とさないでよっ!」
「いや、そんなつもりは……」
「早く下ろすんだーー!!」
聞け、こいつ。なんで俺がドキッとさせられとるんじゃ。逆じゃろう普通は。……いや、こやつに普通を求めたのがあかんかったか。しかしこれはこれで美味しい状況とも言えるんじゃないか?
「……」
「黙ってないで下ろしてってばーー!!」
いや、やっぱうるさい。溜め息混じりで西成を下ろせば、奴はぜーはーと息を切らしよった。
「よ、良かった……一命を取り留めた」
「なんて大袈裟な……」
むしろ誰もがときめいても不思議ではないシチュエーションなのになんでこんな反応をするんか全く分からん。おかしな話じゃ。
「……お前さん、ほんと空気読めんのぅ」
「なんでディスられるの!?」
男心を少しは勉強してほしいもんぜよ。
「ふっふっふっ」
放課後の教室にて奇妙な笑いと共に見せつけられた菓子の数々が西成の机の上に並べられる。
「随分と大量じゃのぅ」
「へっへーん! でしょっ? 菓子を狩り、狩られたのだ!」
「狩られたんか……」
ハロウィンだからか、あちこちでTrick or Treatという言葉も聞こえたし、俺も丸井やら赤也やらにせがまれた。まぁ、毎年のことなんで用意はしとったけどな。じゃないとうるさいからのぅ。
「もちろんちゃんとあたしはあたしでお菓子を用意したので問題はないのだよ。ちょうどよく空っぽになってしまったのだけどね!」
クッキーアソートの大袋を逆さにして空っぽというのを知らせる西成。……ほー。それはいいこと聞いたぜよ。
「西成」
「ん?」
「Trick or Treat」
「は!?」
「Trick or Treat」
「いや、二度言わなくていいよ! 持ってない持ってない!」
「何を言うとるんじゃ。そこにあるじゃろうて」
机の上にある戦利品を指差せば、西成はぶんぶんと手を振って拒否を示す。
「ダメダメダメっ! これはあたしのなの!」
「つまり俺に差し出せるもんはないと?」
「ハロウィンはもう終わりましたー! だから遥さんから巻き上げるのも禁止なの!」
「いやいや、まだ10月31日なんで有効なんだがの」
「やだー!」
死守しようと貰った菓子ごと机にしがみつく。それはそれで食い意地が張ってるなとは思うが。まぁ、お前ならそうするのはすでに読めてるぜよ。
「西成、お菓子をくれんかったらどうなるか分かっとるよな?」
「ハッ! 悪戯だなっ?」
「そうそう。その覚悟はあるんじゃな?」
「絶っ対にロクなことじゃないでしょっ!?」
「それを判断するのはお前さんじゃから俺からは何とも。嫌ならそこから菓子をよこしんしゃい」
「う~……やだ」
「じゃ、悪戯執行じゃ。とりあえず立ってもらおうかの」
そう告げると西成は悔しげに下唇を噛み締め、席からゆっくり立ち上がった。よしよし、と思いながら西成の後ろにある椅子や他の机やらを動かしてスペースを作る。あやつは不思議そうにこちらを向くので「そのまま前を向いとくぜよ」と伝えると渋々前へ向いた。
「……一体何するつもりなのさ」
「今言うたら面白くないじゃろ」
「気が気ではないのだよ、こっちは!」
はいはい。と適当に返事をして準備を整えた俺は西成の背後に立って、奴の膝裏に俺の膝をぶつけた。ガクンと面白いくらいに崩れて「うおっ!?」と色気のない声を発する西成をそのまま横抱きにする。
転ぶと思って目をぎゅっと閉じていた西成が何も衝撃がなかったことに不思議と思ったのか、すぐに目を開いた。
「……どういう状況っ!?」
「見ての通りじゃ」
「お姫様抱っこされてるのだが!? えっ!? 仁王ってば力あるのっ? 力なさそうなのにっ!?」
何気に失礼なこと言いよるなこいつ。それにちょっとカチンときた俺は仕返しの言葉を奴に送った。
「そうじゃのぅ。お前さんはなかなかに重いから腕が折れてしまうわ」
「そこまで重くないからねっ! いや、てか何がしたいの!? 下ろしてくれるっ!?」
「悪戯なんでな。出来ない相談じゃ」
俺に抱かれる西成へと顔を寄せてみる。そうじゃ、いくらお前さんでも少しはドキッとするじゃろう?
「鬼ーーっ!!」
が、奴をときめかせるどころか俺の首元にしがみついてきたもんだからさすがの俺もピシリと固まってしまう。
「……お前、何してるぜよ?」
「落とすつもりなんでしょ!? やだやだ! 絶対落とさないでよっ!」
「いや、そんなつもりは……」
「早く下ろすんだーー!!」
聞け、こいつ。なんで俺がドキッとさせられとるんじゃ。逆じゃろう普通は。……いや、こやつに普通を求めたのがあかんかったか。しかしこれはこれで美味しい状況とも言えるんじゃないか?
「……」
「黙ってないで下ろしてってばーー!!」
いや、やっぱうるさい。溜め息混じりで西成を下ろせば、奴はぜーはーと息を切らしよった。
「よ、良かった……一命を取り留めた」
「なんて大袈裟な……」
むしろ誰もがときめいても不思議ではないシチュエーションなのになんでこんな反応をするんか全く分からん。おかしな話じゃ。
「……お前さん、ほんと空気読めんのぅ」
「なんでディスられるの!?」
男心を少しは勉強してほしいもんぜよ。