自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
小話
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向日岳人×九条秋(『今日の氷帝学園』設定より)
海にプール。夏祭りに花火。あとは夏合宿もした夏休み。宿題に追われたりしながらも何とかギリギリに間に合ったし楽しかったけど、いざ二学期が始まると気が重くなる。
学校が始まってまだ一週間も経たないってのにすでに憂鬱だった。部活はまだいいんだよ。だって楽しいし。
「あ~ぁ。明日も学校か~。マジだりぃ」
あまりにも嫌すぎて部活終わりに一緒に帰る秋にも愚痴ってしまう始末だ。
「遥も同じこと言ってたよ」
けれど秋は同意することなく、くすくすと優しく笑うだけ。その顔は好きだけどなんか子供扱いされてるみてーでちょっと複雑。
「……秋は学校好きそうだよな」
「そうだね、学校は好きだよ。学ぶことも多いし、毎日楽しいと思えるから」
さすが優等生の言うことは違う。そりゃあ、俺だって学校は嫌いじゃねーぜ。勉強が好きじゃないだけ。
「でも夏休みだって楽しいだろ? 沢山遊べるし、色々面白かったしさ」
「うん。充実した夏休みだったね。一緒に夏祭りに行って、ヨーヨーを釣ったり、りんご飴食べたりしたし、跡部が自家製花火を用意して夏を締めくくったのも凄かったよね」
「だろ? だろっ? 長期休みはいくらあっても足りねーんだって」
「それでも私は学校があると嬉しいよ」
マジかよ……。ジトッと目を向けると、なぜか照れる様子を見せた秋が躊躇いつつも口を開いた。
「だって、その、学校があれば毎日岳人に会えるから……」
「なっ……!?」
予想外の発言に思わず足を止める。いきなり何を言い出すんだと思うも上手く言葉が出てこない。むしろ俺の方が恥ずかしくなってきた。
「夏休みは沢山の思い出を作れるけど、毎日じゃないし……。部活もそんなに長くはないから、早く学校が始まってほしいなってどうしても考えちゃって……」
けど、秋は違った。恥ずかしながらもその理由を述べる。……なんだよ、夏休みの間ずっとそんなことを思ってたのかよ。そんな素振りなんて見せなかったのに……。
「そ、そう言われると学校に行くのも悪い気はしねぇな……」
「本当? それなら嬉しいよ。私、岳人に会えると幸せな気持ちになれるから」
ドキリとする。その言葉にどこまでの意味が含まれるのか分かったもんじゃねぇのに。さすがに社交辞令とかじゃないよな? ……あぁ、俺のファン、だからか。嬉しいような、複雑なような気分……。
「俺に会えると幸せって……さすがに言い過ぎじゃねぇ?」
「そんなことないよ。だって今こうして岳人と一緒に帰る時間だって私にとっては満ち足りた一時だから」
「か、っ!」
慌てて口を押さえる。やべぇ! つい可愛いって言っちまうとこだった! いきなり言われても秋だって困るってのによ! いや、てか不意打ち過ぎじゃね!? そんな嬉しそうに笑うの狡くね!? そりゃ思わず言葉にしちまうとこだっての!
しかしヤバかった……ファンに手を出すような男とは思われたくねぇしな……。っつーか普通にナシだろ。そういう奴。そんなクズみたいな奴の結末なんて大体最悪な道に行ってるしな。秋に幻滅されたらそれこそ終わりだ。
「岳人? どうかしたの? 具合が悪い?」
「あ、いや! 違う違う! なんつーか、嬉しくて感極まったっていうか……そんな感じ!」
「そう? 引かれてないなら良かったよ」
「そんくらいで引くわけねぇっつーの。……まぁ、俺もお前と一緒にいられる時間は好きだからよ……」
「ふふっ。ありがとう、嬉しいよ」
どーせ分かってねーんだろうなー! やっぱもっと男らしく言わねぇと駄目か? やっぱ見た目で損してるのかもしんねーな……くそくそっ! もっと背が伸びるまで待てってか!? いつまでだよ!
「……例え、友達としてでも……」
ぽつりと一人言のように呟く秋の言葉。でもなんて言ったのか俺の耳までは届かない。
「ん? なんて?」
「ううん。なんでもないよ」
なんだよそれ。ほんとにただの一人言だったのか? どこか引っかかりを覚えるが、なんでもないって言うのならあまり深く突っ込みはしない。侑士ならともかく。だから「そっか」と返す。
「じゃあさ、次の冬休みの間は一日に一回、連絡しようぜ」
「え?」
「その方が多少なりとも長期休みも悪くねぇって思うだろ?」
「そう、だね。うん。それは楽しみになってきたよ」
最初は驚いた様子を見せるが、すぐさま嬉しげに微笑むので、そういう無自覚に心臓の悪いことすんの困るんだよなと思いながら「だろ?」と返事をするしか出来なかった。
海にプール。夏祭りに花火。あとは夏合宿もした夏休み。宿題に追われたりしながらも何とかギリギリに間に合ったし楽しかったけど、いざ二学期が始まると気が重くなる。
学校が始まってまだ一週間も経たないってのにすでに憂鬱だった。部活はまだいいんだよ。だって楽しいし。
「あ~ぁ。明日も学校か~。マジだりぃ」
あまりにも嫌すぎて部活終わりに一緒に帰る秋にも愚痴ってしまう始末だ。
「遥も同じこと言ってたよ」
けれど秋は同意することなく、くすくすと優しく笑うだけ。その顔は好きだけどなんか子供扱いされてるみてーでちょっと複雑。
「……秋は学校好きそうだよな」
「そうだね、学校は好きだよ。学ぶことも多いし、毎日楽しいと思えるから」
さすが優等生の言うことは違う。そりゃあ、俺だって学校は嫌いじゃねーぜ。勉強が好きじゃないだけ。
「でも夏休みだって楽しいだろ? 沢山遊べるし、色々面白かったしさ」
「うん。充実した夏休みだったね。一緒に夏祭りに行って、ヨーヨーを釣ったり、りんご飴食べたりしたし、跡部が自家製花火を用意して夏を締めくくったのも凄かったよね」
「だろ? だろっ? 長期休みはいくらあっても足りねーんだって」
「それでも私は学校があると嬉しいよ」
マジかよ……。ジトッと目を向けると、なぜか照れる様子を見せた秋が躊躇いつつも口を開いた。
「だって、その、学校があれば毎日岳人に会えるから……」
「なっ……!?」
予想外の発言に思わず足を止める。いきなり何を言い出すんだと思うも上手く言葉が出てこない。むしろ俺の方が恥ずかしくなってきた。
「夏休みは沢山の思い出を作れるけど、毎日じゃないし……。部活もそんなに長くはないから、早く学校が始まってほしいなってどうしても考えちゃって……」
けど、秋は違った。恥ずかしながらもその理由を述べる。……なんだよ、夏休みの間ずっとそんなことを思ってたのかよ。そんな素振りなんて見せなかったのに……。
「そ、そう言われると学校に行くのも悪い気はしねぇな……」
「本当? それなら嬉しいよ。私、岳人に会えると幸せな気持ちになれるから」
ドキリとする。その言葉にどこまでの意味が含まれるのか分かったもんじゃねぇのに。さすがに社交辞令とかじゃないよな? ……あぁ、俺のファン、だからか。嬉しいような、複雑なような気分……。
「俺に会えると幸せって……さすがに言い過ぎじゃねぇ?」
「そんなことないよ。だって今こうして岳人と一緒に帰る時間だって私にとっては満ち足りた一時だから」
「か、っ!」
慌てて口を押さえる。やべぇ! つい可愛いって言っちまうとこだった! いきなり言われても秋だって困るってのによ! いや、てか不意打ち過ぎじゃね!? そんな嬉しそうに笑うの狡くね!? そりゃ思わず言葉にしちまうとこだっての!
しかしヤバかった……ファンに手を出すような男とは思われたくねぇしな……。っつーか普通にナシだろ。そういう奴。そんなクズみたいな奴の結末なんて大体最悪な道に行ってるしな。秋に幻滅されたらそれこそ終わりだ。
「岳人? どうかしたの? 具合が悪い?」
「あ、いや! 違う違う! なんつーか、嬉しくて感極まったっていうか……そんな感じ!」
「そう? 引かれてないなら良かったよ」
「そんくらいで引くわけねぇっつーの。……まぁ、俺もお前と一緒にいられる時間は好きだからよ……」
「ふふっ。ありがとう、嬉しいよ」
どーせ分かってねーんだろうなー! やっぱもっと男らしく言わねぇと駄目か? やっぱ見た目で損してるのかもしんねーな……くそくそっ! もっと背が伸びるまで待てってか!? いつまでだよ!
「……例え、友達としてでも……」
ぽつりと一人言のように呟く秋の言葉。でもなんて言ったのか俺の耳までは届かない。
「ん? なんて?」
「ううん。なんでもないよ」
なんだよそれ。ほんとにただの一人言だったのか? どこか引っかかりを覚えるが、なんでもないって言うのならあまり深く突っ込みはしない。侑士ならともかく。だから「そっか」と返す。
「じゃあさ、次の冬休みの間は一日に一回、連絡しようぜ」
「え?」
「その方が多少なりとも長期休みも悪くねぇって思うだろ?」
「そう、だね。うん。それは楽しみになってきたよ」
最初は驚いた様子を見せるが、すぐさま嬉しげに微笑むので、そういう無自覚に心臓の悪いことすんの困るんだよなと思いながら「だろ?」と返事をするしか出来なかった。