自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
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大石秀一郎×西成遥(『今日の青春学園』設定より)
「やっぱり朝早くに来てもちらほらいるんだなぁ……」
春の早朝時間。今日は青学の男子と女子のテニス部員達が集まって花見をすることになったので場所取りの役目を進んで引き受けることにした俺は大きなレジャーシートを抱えて花見スポットである公園に来ていた。
有名な花見場所ということもあり、俺のように同じ考えの人が何人かいてみんないい場所を取っているようだが、まだ桜の木の下が空いてる所はいくつかあったので焦ることなく俺もレジャーシートを敷いて早々に場所取りを完了する。
あとは約束の時間にみんなが来るのを待つだけだ。それまではかなり時間があるので時間潰し用の本を読むことにする。
それから1時間経った頃だろうか、バタバタとこちらに向かう足音が聞こえてきた。
「お、大石っ!」
「え……西成、さん? なんでこんな時間に……?」
新聞部の西成さんだ。彼女は正式にはテニス部員ではないが男子テニス部専属の記者ということもあり、彼女の強い希望によって参加が決まったのだが、まだ約束の時間までかなりある。それなのにどうしてこんな早い時間に走ってまで来たんだ? そんな疑問が浮かぶが俺はハッと気づいてしまう。
「も、もしかして間違えた時間を伝えてしまったのか?」
「あ、いや! 違う違う! あたしが勝手に早く来ただけで!」
「だけどいくらなんでも早いぞっ。まだ朝方だから数時間以上は待つことになるのに……」
「だ、だって大石が朝早くに一人で場所取りするって聞いたから……」
一体誰から聞いたんだ……手塚か? 英二か? みんな気を遣うからあえて場所取りを始める時間を言わなかったのに。まさか彼女が来るなんて思いもしなかった。
「今からでも遅くはないから一度帰ってもいいんだよ。俺は好きで場所を取ってるだけなんだし」
「あたしも好きで来てるからっ! 大石と一緒に待ちたいのっ」
そう言って西成さんは靴を脱いで俺の敷いたレジャーシートに座る。しかも広々としてるのに俺の隣で、だ。少しだけ近い彼女にドキッとしてしまう。
「そ、そうか? 無理してない?」
「してないしてない! 大丈夫!」
「それならいいんだ。……でも、ありがとう。やっぱり一人で待つよりも誰かと待つ方が楽しいからさ」
「え、えへへ……っくしゅん!」
照れ笑いした西成さんがすぐにくしゃみをした。それもそのはず、昼は暖かいが朝方はまだ肌寒い上に彼女の服装だと今の気温では寒いだろう。
俺は慌てて自分の肩にかけていたブランケットを西成さんの肩にかけた。
「だ、大丈夫かい? まだこの時間は寒いからこれを使ってくれ」
「え! それじゃあ大石が寒いじゃん!」
「俺は充分温まってるから。それに熱いお茶も持ってきてるし」
お茶の入った水筒を見せて俺が大丈夫なことをアピールするが、西成さんは納得してくれなかったようですぐに肩のブランケットを下ろし、バサッと広げて俺の膝と彼女の膝上にブランケットがかけられる。
「こっちの方が一緒に温まることが出来るよっ」
「えっ……あ、あぁ、そう、だけど、西成さんは本当に大丈夫なのかい? 肩や首元が冷えたりするんじゃ……」
「あたしは大石がいれば大丈夫だから!」
力強く言う言葉はよく分からないが説得力があった。俺がいて大丈夫なんて理由にはならないのに、だ。
……いや、何となく分かるかも。西成さんが同じとは限らないけど。
「俺も西成さんがいると寒くない気がするよ」
恥ずかしながらそう伝えると西成さんはボンッと音が鳴るくらいの真っ赤な顔をしたので、その理由に「ま、まさか」なんて思わないわけでもなかった。
「やっぱり朝早くに来てもちらほらいるんだなぁ……」
春の早朝時間。今日は青学の男子と女子のテニス部員達が集まって花見をすることになったので場所取りの役目を進んで引き受けることにした俺は大きなレジャーシートを抱えて花見スポットである公園に来ていた。
有名な花見場所ということもあり、俺のように同じ考えの人が何人かいてみんないい場所を取っているようだが、まだ桜の木の下が空いてる所はいくつかあったので焦ることなく俺もレジャーシートを敷いて早々に場所取りを完了する。
あとは約束の時間にみんなが来るのを待つだけだ。それまではかなり時間があるので時間潰し用の本を読むことにする。
それから1時間経った頃だろうか、バタバタとこちらに向かう足音が聞こえてきた。
「お、大石っ!」
「え……西成、さん? なんでこんな時間に……?」
新聞部の西成さんだ。彼女は正式にはテニス部員ではないが男子テニス部専属の記者ということもあり、彼女の強い希望によって参加が決まったのだが、まだ約束の時間までかなりある。それなのにどうしてこんな早い時間に走ってまで来たんだ? そんな疑問が浮かぶが俺はハッと気づいてしまう。
「も、もしかして間違えた時間を伝えてしまったのか?」
「あ、いや! 違う違う! あたしが勝手に早く来ただけで!」
「だけどいくらなんでも早いぞっ。まだ朝方だから数時間以上は待つことになるのに……」
「だ、だって大石が朝早くに一人で場所取りするって聞いたから……」
一体誰から聞いたんだ……手塚か? 英二か? みんな気を遣うからあえて場所取りを始める時間を言わなかったのに。まさか彼女が来るなんて思いもしなかった。
「今からでも遅くはないから一度帰ってもいいんだよ。俺は好きで場所を取ってるだけなんだし」
「あたしも好きで来てるからっ! 大石と一緒に待ちたいのっ」
そう言って西成さんは靴を脱いで俺の敷いたレジャーシートに座る。しかも広々としてるのに俺の隣で、だ。少しだけ近い彼女にドキッとしてしまう。
「そ、そうか? 無理してない?」
「してないしてない! 大丈夫!」
「それならいいんだ。……でも、ありがとう。やっぱり一人で待つよりも誰かと待つ方が楽しいからさ」
「え、えへへ……っくしゅん!」
照れ笑いした西成さんがすぐにくしゃみをした。それもそのはず、昼は暖かいが朝方はまだ肌寒い上に彼女の服装だと今の気温では寒いだろう。
俺は慌てて自分の肩にかけていたブランケットを西成さんの肩にかけた。
「だ、大丈夫かい? まだこの時間は寒いからこれを使ってくれ」
「え! それじゃあ大石が寒いじゃん!」
「俺は充分温まってるから。それに熱いお茶も持ってきてるし」
お茶の入った水筒を見せて俺が大丈夫なことをアピールするが、西成さんは納得してくれなかったようですぐに肩のブランケットを下ろし、バサッと広げて俺の膝と彼女の膝上にブランケットがかけられる。
「こっちの方が一緒に温まることが出来るよっ」
「えっ……あ、あぁ、そう、だけど、西成さんは本当に大丈夫なのかい? 肩や首元が冷えたりするんじゃ……」
「あたしは大石がいれば大丈夫だから!」
力強く言う言葉はよく分からないが説得力があった。俺がいて大丈夫なんて理由にはならないのに、だ。
……いや、何となく分かるかも。西成さんが同じとは限らないけど。
「俺も西成さんがいると寒くない気がするよ」
恥ずかしながらそう伝えると西成さんはボンッと音が鳴るくらいの真っ赤な顔をしたので、その理由に「ま、まさか」なんて思わないわけでもなかった。