自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
小話
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芥川慈郎×九条秋(『今日の氷帝学園』設定より)
昼休みに忍足が読んでた雑誌に書いてた記事がたまたま目に入ったのが始まりだった。
クリスマスデートスポットランキング10とデカデカ書いてて嫌でも読んでしまう。それを真剣に見てる忍足には誰と行くの? なんてあえて聞かずに盗み見するだけにした。
俺が目にした内容は近くの駅で行われているイルミネーションの紹介でライトアップした瞬間が最高なんだとか。クリスマスソングも流れて雰囲気が良くて女の子もメロメロとか何とか。
ちょっと目が滑る文章だけど、イルミネーションは良さげということはよく分かった。
秋を連れてったらすげー感動してくれるんじゃないかって考えたら、眠かった目がびっくりするくらい冴えて、居ても立ってもいられなくなった俺はすぐに秋のクラスへと飛んで行った。
「ねーねーねーねー! 秋っ! 今日の放課後さ、俺に付き合ってよ!」
扉を開けて大声で秋に放課後デートを取り付ける。宍戸を含めた秋のクラスメイトから沢山の視線を向けられたが、俺には秋にしか目が入らない。
秋も俺を見て驚いていた様子だったけど、すぐに花開くように笑った。
「いいよ。どこに行くの?」
「へへっ、秘密~!」
せっかくだから驚かせたいし! だから行ってみてからのお楽しみってことを伝えたら、ふふって笑いながら秋も「分かった、楽しみにしてるね」と言ってくれた。
早く放課後になんないかなって思いながらその日はワクワクして授業中全く眠くならなかったから先生もクラスメイトもみんなびっくりしてたっけ。俺はそれどころではなくてずっとイルミネーションと秋のことばかり考えてたからあんま気にしなかったけど。
そしていよいよ待ちに待った放課後。俺は秋を連れて雑誌に載っていた駅近くのイルミネーション会場へと向かう。秋の手を掴んでちょっと急ぐように小走りで。
「ジロー。そんなに急ぐの?」
「もっちろん!」
せっかくだからイルミネーションの瞬間はいい場所で見てほしい。それならベンチに座ってもらうおう。そう考えた俺は他の人にベンチを取られないように秋を連れて急いだ。
イルミネーション点灯1時間前。もうすぐ日も沈む頃なんだけど思ってたよりも人が多くてベンチ空いてるかなと心配になった。やっぱ同じように考える人も多いんだなぁ。
会場となる駅近くの広場には普段からいくつものベンチが設けられていて休憩に使う人はもちろんのこと、イルミネーション点灯に向けて座って観賞する人もいる。
キョロキョロと辺りを見回してみると運良く端っこのベンチが空いてたので、秋を引っ張ってそのベンチに座る権利を得ることが出来た。
「ここ、ここっ! ここに座ろ!」
先にベンチで腰を下ろし、隣をの席を叩きながら秋に座ってもらうように促した。
「ここで休憩?」
「そうそう! ちょっと休もっ!」
へへっ、と笑うと秋もつられて笑いながら隣に座ってくれた。
あと50分ちょい待てばちょうど目の前で色んな形に絡めた電飾が光る。早く始まんねーかなーとソワソワしながら秋と話をして時間になるのを待つ。
秋と話するのは楽しい。そりゃあ好きな子の話は聞くのも話すのも楽しいけど何より落ち着く。そう、めちゃくちゃリラックス出来るから段々……眠く……なっ……て…………。
「……ロー……ジロー」
真っ暗の中、ゆさゆさと優しくではあるが身体が揺さぶられる。俺、ハンモックで寝てたっけ? しかも遠くで俺の名前を呼んでるような声も聞こえる。
「ジロー。起きて、ジロー」
秋の声がする。あぁ、俺ってば夢を見てんのかな。そっか。夢か。俺、寝てるんだよね。そう、寝て……る……?
「んが……?」
ゆっくり瞼を開くと、目の前には見覚えのある電飾達。辺りはすでに真っ暗ではあるけど、まだ光は灯ってないなー……って思ったところで俺はようやく眠っていたことに気づいた。
「あ、あれ?」
「おはよう、ジロー。もうすぐ点灯するよ」
目を擦ると秋の声が聞こえてハッとする。さらに隣の秋に寄りかかっていたことに気づいた俺は慌てて身体を起こした。
「うわぁ! ごっめん、秋! 俺、寝ちゃってた!? しかも秋の肩借りちゃってたよねっ? マジごめん!」
「ふふっ。大丈夫だよ。ちゃんと起きてくれたし。それに……ほら、始まるよ」
「へ?」
優しく笑う秋の視線が前へと向けられる。それを辿るように俺も同じ方へ目をやったそれからすぐのことだった。
どこからともなく流れるクリスマスソング。そしていっせいに点灯する電飾は大きなツリーをかたどっていた。
もちろんそれだけじゃなく、ツリーの周りにはクリスマスプレゼント、トナカイ、サンタなどの姿を光で表現されていた。カラフルに、綺麗な色で眩しいくらいに輝くイルミネーション。
光り輝いた瞬間、それを見ていた人達の歓声が上がったし、俺も「お~!」と声が自然と出ていた。
「すっげ~~!!」
「うん、凄く綺麗だね」
「マジでキレーだCー! ……って、秋さ、もしかしてイルミネーションするの知ってた?」
そういえば俺を起こした直後に点灯するって口にしていたっけ。それを思い出した俺は秋に尋ねると、相手は微笑ましいと言いたげな表情で頷いた。
「そうだね。結構有名だから学校で話には聞いてたの」
「え~!? マジで!? そっかぁ……」
せっかく秋を驚かせようとしたのにすでに知ってる情報だったとは。ちょっとがっかりして肩を落としてしまう。
「でも見るのは初めてだったから誘ってくれて嬉しかったよ」
「ほんと?」
「うん。ジローと見れて良かったよ。ありがとう、ジロー」
寝てしまったけど秋は喜んでくれてるみたいだし、結果オーライ、かな? ちょっと計画とは違ったけど、とりあえず成功ということで俺は秋と一緒にイルミネーションを堪能した。寒いからもっとくっついたりしながら。
赤くなる秋が可愛かったから途中でイルミネーションより秋ばっか見ちゃってたけど。
昼休みに忍足が読んでた雑誌に書いてた記事がたまたま目に入ったのが始まりだった。
クリスマスデートスポットランキング10とデカデカ書いてて嫌でも読んでしまう。それを真剣に見てる忍足には誰と行くの? なんてあえて聞かずに盗み見するだけにした。
俺が目にした内容は近くの駅で行われているイルミネーションの紹介でライトアップした瞬間が最高なんだとか。クリスマスソングも流れて雰囲気が良くて女の子もメロメロとか何とか。
ちょっと目が滑る文章だけど、イルミネーションは良さげということはよく分かった。
秋を連れてったらすげー感動してくれるんじゃないかって考えたら、眠かった目がびっくりするくらい冴えて、居ても立ってもいられなくなった俺はすぐに秋のクラスへと飛んで行った。
「ねーねーねーねー! 秋っ! 今日の放課後さ、俺に付き合ってよ!」
扉を開けて大声で秋に放課後デートを取り付ける。宍戸を含めた秋のクラスメイトから沢山の視線を向けられたが、俺には秋にしか目が入らない。
秋も俺を見て驚いていた様子だったけど、すぐに花開くように笑った。
「いいよ。どこに行くの?」
「へへっ、秘密~!」
せっかくだから驚かせたいし! だから行ってみてからのお楽しみってことを伝えたら、ふふって笑いながら秋も「分かった、楽しみにしてるね」と言ってくれた。
早く放課後になんないかなって思いながらその日はワクワクして授業中全く眠くならなかったから先生もクラスメイトもみんなびっくりしてたっけ。俺はそれどころではなくてずっとイルミネーションと秋のことばかり考えてたからあんま気にしなかったけど。
そしていよいよ待ちに待った放課後。俺は秋を連れて雑誌に載っていた駅近くのイルミネーション会場へと向かう。秋の手を掴んでちょっと急ぐように小走りで。
「ジロー。そんなに急ぐの?」
「もっちろん!」
せっかくだからイルミネーションの瞬間はいい場所で見てほしい。それならベンチに座ってもらうおう。そう考えた俺は他の人にベンチを取られないように秋を連れて急いだ。
イルミネーション点灯1時間前。もうすぐ日も沈む頃なんだけど思ってたよりも人が多くてベンチ空いてるかなと心配になった。やっぱ同じように考える人も多いんだなぁ。
会場となる駅近くの広場には普段からいくつものベンチが設けられていて休憩に使う人はもちろんのこと、イルミネーション点灯に向けて座って観賞する人もいる。
キョロキョロと辺りを見回してみると運良く端っこのベンチが空いてたので、秋を引っ張ってそのベンチに座る権利を得ることが出来た。
「ここ、ここっ! ここに座ろ!」
先にベンチで腰を下ろし、隣をの席を叩きながら秋に座ってもらうように促した。
「ここで休憩?」
「そうそう! ちょっと休もっ!」
へへっ、と笑うと秋もつられて笑いながら隣に座ってくれた。
あと50分ちょい待てばちょうど目の前で色んな形に絡めた電飾が光る。早く始まんねーかなーとソワソワしながら秋と話をして時間になるのを待つ。
秋と話するのは楽しい。そりゃあ好きな子の話は聞くのも話すのも楽しいけど何より落ち着く。そう、めちゃくちゃリラックス出来るから段々……眠く……なっ……て…………。
「……ロー……ジロー」
真っ暗の中、ゆさゆさと優しくではあるが身体が揺さぶられる。俺、ハンモックで寝てたっけ? しかも遠くで俺の名前を呼んでるような声も聞こえる。
「ジロー。起きて、ジロー」
秋の声がする。あぁ、俺ってば夢を見てんのかな。そっか。夢か。俺、寝てるんだよね。そう、寝て……る……?
「んが……?」
ゆっくり瞼を開くと、目の前には見覚えのある電飾達。辺りはすでに真っ暗ではあるけど、まだ光は灯ってないなー……って思ったところで俺はようやく眠っていたことに気づいた。
「あ、あれ?」
「おはよう、ジロー。もうすぐ点灯するよ」
目を擦ると秋の声が聞こえてハッとする。さらに隣の秋に寄りかかっていたことに気づいた俺は慌てて身体を起こした。
「うわぁ! ごっめん、秋! 俺、寝ちゃってた!? しかも秋の肩借りちゃってたよねっ? マジごめん!」
「ふふっ。大丈夫だよ。ちゃんと起きてくれたし。それに……ほら、始まるよ」
「へ?」
優しく笑う秋の視線が前へと向けられる。それを辿るように俺も同じ方へ目をやったそれからすぐのことだった。
どこからともなく流れるクリスマスソング。そしていっせいに点灯する電飾は大きなツリーをかたどっていた。
もちろんそれだけじゃなく、ツリーの周りにはクリスマスプレゼント、トナカイ、サンタなどの姿を光で表現されていた。カラフルに、綺麗な色で眩しいくらいに輝くイルミネーション。
光り輝いた瞬間、それを見ていた人達の歓声が上がったし、俺も「お~!」と声が自然と出ていた。
「すっげ~~!!」
「うん、凄く綺麗だね」
「マジでキレーだCー! ……って、秋さ、もしかしてイルミネーションするの知ってた?」
そういえば俺を起こした直後に点灯するって口にしていたっけ。それを思い出した俺は秋に尋ねると、相手は微笑ましいと言いたげな表情で頷いた。
「そうだね。結構有名だから学校で話には聞いてたの」
「え~!? マジで!? そっかぁ……」
せっかく秋を驚かせようとしたのにすでに知ってる情報だったとは。ちょっとがっかりして肩を落としてしまう。
「でも見るのは初めてだったから誘ってくれて嬉しかったよ」
「ほんと?」
「うん。ジローと見れて良かったよ。ありがとう、ジロー」
寝てしまったけど秋は喜んでくれてるみたいだし、結果オーライ、かな? ちょっと計画とは違ったけど、とりあえず成功ということで俺は秋と一緒にイルミネーションを堪能した。寒いからもっとくっついたりしながら。
赤くなる秋が可愛かったから途中でイルミネーションより秋ばっか見ちゃってたけど。