自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
小話
主人公名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
切原赤也×赤宮麻美(『今日の立海大附属』設定より)
期末テストが迫っている。全教科赤点を獲得した俺に怖いもんなんてねぇ……んだけど、さすがに真田副部長の雷が落ちるのだけは勘弁だし、かと言ってどうすればテストの点が上がるかも分からねぇ。
だから先輩に頼みに頼んで勉強を見てもらえることになった。そう、赤宮先輩にである。
「スペルが違う。単語をローマ字読みにするな」
練習問題の答えを綴ったノートを見てすぐに突き返される。うへぇ……と声が出てしまう俺は渋々とそのノートを受け取り、全問やり直しをする。
もう一度教科書を読み込んで挑むもなかなか頭に入ってかなくて「あ~~っ!!」と苛立ちの声を上げ、頭を掻きながら自分のクラスの自分の机の上に顔を突っ伏した。
「休憩! ちょっとだけ休憩させてください! じゃないと頭がショートしちまいます!」
「根性ないな」
「苦手なもんと向き合ってんですから仕方ないッスよぉ!」
「じゃあ5分な」
「せめて10分欲しい……」
「5分。じゃないと帰る」
「ちょっ! 分かりましたって! 5分でいーッスよ!」
そう言っている間にも残り4分になると思うと赤宮先輩マジ鬼……。
「っつーか、もうちょい優しく教えてくれたっていいじゃないスか……」
「赤点取ってくるような奴に優しくしても意味ないだろ。時間の無駄」
「でも、真田副部長が相手なら先輩も優しくなるんでしょ?」
「優しくも何も弦一郎はあんたと頭の出来が違う」
「そこまで言います……?」
赤宮先輩は真田副部長の幼馴染みとのことで多分学校内の誰よりも心を開いている相手。そして好きな相手でもある。いや、そんくらい見てたら分かるっしょ?
親しげな名前呼びだし、いつだって口を開けば「弦一郎が、弦一郎が」だ。おまけに暇があれば副部長ばっか見てる。
え? なんでそんなことまで知ってるのかって? そりゃあ俺もそんだけ赤宮先輩のこと見てるからに決まってんじゃん。
……だってあの人、稀に笑ったとこすげー可愛いんスよ。超激レア過ぎて言っても信じてくんねーと思うけど、俺マジで見たんだって。
きっと本人もどんな顔してたか分かってねぇと思うけど、固い表情ばっかしてるあの人がふと緩む微笑みはなんつーか……ギャップ萌えってやつ? ぜってぇ笑ってた方がいいのにいっつもムスッとしてんだから夢でも見たのかと自分でも疑いそうだけど。
もっかい見せてくんねーかなって思いながらずっと赤宮先輩を目で追うけど、全然そんな表情を見せてくんなくて、むしろ真田副部長といる時の方が楽しそうってのが分かってちょっとショック受けたりしたけど……なんかまぁ色々あって、気づいたら俺が先輩のことを好きになっちまってる現状。
テニスでも恋愛でもぶっ倒したい相手が真田副部長って……はぁ。
「ねぇ、赤宮先輩……笑ってくださいよ。そしたら頑張れそうなんで」
「……ハッ」
「そんな鼻で笑うやつじゃなくて! こう、ニコッて!」
「は? なんで?」
「なんでって……」
「切原、お前は笑えと言われたら笑えるわけ?」
「それは……時と場合によるッスね……」
「そうだろうな。普通は簡単に笑えるわけないだろ。休憩終わるまであと3分なんだからくだらないこと言ってんな」
「へーい……」
くだらないことを言ったつもりはないけど、それを言ったところで無駄なんだろうな。大人しく残り時間スマホでも弄ってよう。
ポケットからスマホを取り出してメッセージの返事に勤しむ。
赤宮先輩は特に何をするわけでもなく俺の前の席に座ってただボーッと窓の外を眺めていた。ほんっと絵になるくらい綺麗だよな、この人。
あーもう、副部長じゃなく俺を好きになってくんねーかな。いっそのことマジで告ってみる? ……いや、自滅の未来しか見えねぇな。
あ~~! テスト勉強も頭に入んねぇし、好きな人には好きな奴がいるし、どうしろっつーんだよ俺は!
無意識に目の前にいる先輩に向けてメッセージを打ち込んだところで俺はハッと気づいた。
「ねぇ、先輩。この文字なんて読むんスか?」
「どれだ」
はい。と赤宮先輩にスマホを見せたのは「鋤」という文字。
「すき、だな」
「えっ?」
「すき」
「すんません、よく聞こえなかったんでもう一回」
「すき」
「もっかい」
「すきだっつってんだろ! その耳は飾りかっ!?」
「あだっ!」
我ながらしつこかったようでとうとう先輩にゲンコツで殴られた。今の衝撃で覚えた英単語が落ちてったらどうしよう。
いや、そんなことより言葉の意味は違えど赤宮先輩から「すき」と言ってもらえたのはめちゃくちゃ嬉しい。
もちろん読み方は分かってた。変換して出てきたもんだし。でも先輩に言わせる作戦は成功だったのでゲンコツを貰ったが俺としては満足である。
「赤宮先輩っ、俺も好きッスよ!」
「意味が違う。休憩も終わりだからさっさと続きをやれ」
「えぇ~……」
せっかく勢いで好きって言ったのに冷めた目で返されるわ、休憩終了と言われるわで俺のアピールも虚しく終わってしまった。
期末テストが迫っている。全教科赤点を獲得した俺に怖いもんなんてねぇ……んだけど、さすがに真田副部長の雷が落ちるのだけは勘弁だし、かと言ってどうすればテストの点が上がるかも分からねぇ。
だから先輩に頼みに頼んで勉強を見てもらえることになった。そう、赤宮先輩にである。
「スペルが違う。単語をローマ字読みにするな」
練習問題の答えを綴ったノートを見てすぐに突き返される。うへぇ……と声が出てしまう俺は渋々とそのノートを受け取り、全問やり直しをする。
もう一度教科書を読み込んで挑むもなかなか頭に入ってかなくて「あ~~っ!!」と苛立ちの声を上げ、頭を掻きながら自分のクラスの自分の机の上に顔を突っ伏した。
「休憩! ちょっとだけ休憩させてください! じゃないと頭がショートしちまいます!」
「根性ないな」
「苦手なもんと向き合ってんですから仕方ないッスよぉ!」
「じゃあ5分な」
「せめて10分欲しい……」
「5分。じゃないと帰る」
「ちょっ! 分かりましたって! 5分でいーッスよ!」
そう言っている間にも残り4分になると思うと赤宮先輩マジ鬼……。
「っつーか、もうちょい優しく教えてくれたっていいじゃないスか……」
「赤点取ってくるような奴に優しくしても意味ないだろ。時間の無駄」
「でも、真田副部長が相手なら先輩も優しくなるんでしょ?」
「優しくも何も弦一郎はあんたと頭の出来が違う」
「そこまで言います……?」
赤宮先輩は真田副部長の幼馴染みとのことで多分学校内の誰よりも心を開いている相手。そして好きな相手でもある。いや、そんくらい見てたら分かるっしょ?
親しげな名前呼びだし、いつだって口を開けば「弦一郎が、弦一郎が」だ。おまけに暇があれば副部長ばっか見てる。
え? なんでそんなことまで知ってるのかって? そりゃあ俺もそんだけ赤宮先輩のこと見てるからに決まってんじゃん。
……だってあの人、稀に笑ったとこすげー可愛いんスよ。超激レア過ぎて言っても信じてくんねーと思うけど、俺マジで見たんだって。
きっと本人もどんな顔してたか分かってねぇと思うけど、固い表情ばっかしてるあの人がふと緩む微笑みはなんつーか……ギャップ萌えってやつ? ぜってぇ笑ってた方がいいのにいっつもムスッとしてんだから夢でも見たのかと自分でも疑いそうだけど。
もっかい見せてくんねーかなって思いながらずっと赤宮先輩を目で追うけど、全然そんな表情を見せてくんなくて、むしろ真田副部長といる時の方が楽しそうってのが分かってちょっとショック受けたりしたけど……なんかまぁ色々あって、気づいたら俺が先輩のことを好きになっちまってる現状。
テニスでも恋愛でもぶっ倒したい相手が真田副部長って……はぁ。
「ねぇ、赤宮先輩……笑ってくださいよ。そしたら頑張れそうなんで」
「……ハッ」
「そんな鼻で笑うやつじゃなくて! こう、ニコッて!」
「は? なんで?」
「なんでって……」
「切原、お前は笑えと言われたら笑えるわけ?」
「それは……時と場合によるッスね……」
「そうだろうな。普通は簡単に笑えるわけないだろ。休憩終わるまであと3分なんだからくだらないこと言ってんな」
「へーい……」
くだらないことを言ったつもりはないけど、それを言ったところで無駄なんだろうな。大人しく残り時間スマホでも弄ってよう。
ポケットからスマホを取り出してメッセージの返事に勤しむ。
赤宮先輩は特に何をするわけでもなく俺の前の席に座ってただボーッと窓の外を眺めていた。ほんっと絵になるくらい綺麗だよな、この人。
あーもう、副部長じゃなく俺を好きになってくんねーかな。いっそのことマジで告ってみる? ……いや、自滅の未来しか見えねぇな。
あ~~! テスト勉強も頭に入んねぇし、好きな人には好きな奴がいるし、どうしろっつーんだよ俺は!
無意識に目の前にいる先輩に向けてメッセージを打ち込んだところで俺はハッと気づいた。
「ねぇ、先輩。この文字なんて読むんスか?」
「どれだ」
はい。と赤宮先輩にスマホを見せたのは「鋤」という文字。
「すき、だな」
「えっ?」
「すき」
「すんません、よく聞こえなかったんでもう一回」
「すき」
「もっかい」
「すきだっつってんだろ! その耳は飾りかっ!?」
「あだっ!」
我ながらしつこかったようでとうとう先輩にゲンコツで殴られた。今の衝撃で覚えた英単語が落ちてったらどうしよう。
いや、そんなことより言葉の意味は違えど赤宮先輩から「すき」と言ってもらえたのはめちゃくちゃ嬉しい。
もちろん読み方は分かってた。変換して出てきたもんだし。でも先輩に言わせる作戦は成功だったのでゲンコツを貰ったが俺としては満足である。
「赤宮先輩っ、俺も好きッスよ!」
「意味が違う。休憩も終わりだからさっさと続きをやれ」
「えぇ~……」
せっかく勢いで好きって言ったのに冷めた目で返されるわ、休憩終了と言われるわで俺のアピールも虚しく終わってしまった。