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vol.10 君のことを心配する気持ちは理解してほしい
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あたしは今とても幸せである。大石と二人で水族館を見て回れるからだ。どうやら秋と手塚とはぐれたらしい。大石に夢中で全然気づかなかったや。
だって熱帯魚のことに詳しいし、分かりやすい説明だったから聞いていて飽きなかったしさ。しかも大石に手を引っ張られたりしたし、これはもうお付き合い出来るのも夢ではないかっ!?
秋達とはぐれたことに気づいた大石が申し訳なさそうにしていたけど、あたしはそんなこと全然気にしてないしむしろ嬉しいくらいだ。
その後、手塚から連絡が来たんだけど大石が「どこかで合流した方がいいよなぁ」と呟くのであたしはこの状態が続いて欲しいため「いやっ、人が多いからイルカショーで落ち合う方がいいんじゃないかなっ?」とそれっぽいこと言ってみたら、大石は驚きながらも「西成さんがそれでいいなら」とあたしの意見を飲んでくれた。よっしゃ!
そんなわけで再度大石と二人で館内を見て回った。クラゲがいっぱいの水槽とか、大きな鮫の剥製とか、魚の進化や歴史など普段なら目が滑るような説明文も大石といると簡単に説明をしてくれるので難しくない。
そうしているうちにあっという間にイルカショーの時間となり、大石と二人の時間は終了となってしまった。
イルカショーが始まる前に無事合流出来たあたし達は席に着き、隣の席の秋にはぐれた時のことを尋ねてみた。
「ねーねー、秋。手塚と一緒で大丈夫だった?」
「え? 大丈夫って?」
「ほら、手塚ってばむすーってしてるし、口うるさいし、堅物だしさ」
あたしだったら息が詰まっていただろう。そう思うと秋に手塚を押し付けちゃったようで可哀想だ。申し訳なくなっちゃったな。
けれど秋の返答は意外なものだった。
「そんなことないよ。手塚君は私の見たかった生き物に付き合ってくれたし、これ以上はぐれないように……えっと、気をつけてくれたし」
頬を染めながら笑う秋。何やらあたしの知らない所でいい感じに仲良くなっているようだ。……秋、君ってばあんな小姑その1みたいな男が好みなの? ちなみに小姑その2は乾だ。
いくら手塚が女子人気があるとはいえ、あやつはあたしに対する扱いが酷いぞっ!
そう言うべきか悩んだが、隣の隣に座る手塚に睨まれた。余計なことを言うなよと言わんばかりに。また口うるさく言われるのが嫌なのできゅっと口を結ぶ。
イルカショーはなかなかに派手なものだった。もう水飛沫がバッシャバシャと飛んでくる。前方の席だったらかなり水がかかっていたのかもしれない。真ん中列のあたし達まで飛沫が飛ぶのだから。
ショー終わりは遅めのランチを食べたり再び水族館内を満喫したり、そして最後はお土産屋さんに向かった。
水族館に行ってきました! みたいなお菓子でも買おうかな~と一人で見て回っていたらぬいぐるみのキーホルダーが陳列する棚のとあるひとつに目が行く。
「ほほう。これはなかなか……」
ペンギンが卵を抱えているぬいぐるみキーホルダーだ。何だかその卵が大石の頭の形にも見えなくないので思わず手に取ってしまった。
「それが気に入ったのかい?」
「うわっ!? お、おお大石っ!」
突然話しかけられてビクッと身体が跳ねてしまった。そんな大袈裟に驚くあたしに大石も瞬きを繰り返す。
「ご、ごめん。そんなに驚くとは思わなかったよ」
「いやいや、こっちこそごめんよ! ちょっと集中しちゃってて!」
「確かにそれ可愛いよな。気に入ったなら俺にプレゼントさせてくれないか?」
「え、ええっ!? な、なんで!?」
まさかのプレゼント宣言。あたしいつの間にか大石の好感度爆上げしちゃってた!? 個人的にはまだまだだと思ってたけど実は脈アリだったり!?
「いやぁ……みんなとはぐれたりしたし、俺に付き合ってもらったからそのお礼というかお詫びというか、とにかく受け取ってくれたら嬉しいんだ」
そ、そんなの気にしなくていいのに。申し訳なさそうな表情で言うものだから拒否する方が可哀想かもと思って、大石のその申し出に頷くことにした。それに大石からプレゼントされたキーホルダーなんてレア度高いもんね! 一生に一度貰えるかどうかだもん!
「良かった。今日は色々ありがとう、西成さん」
「いや、こっちがありがとうだよ! 一生大事にする!」
「そんなにそれが気に入ってたのならプレゼントしたかいがあるよ」
大石がプレゼントしたってことが一番の価値だからね!?
そんなわけで大石から貰ったペンギンのキーホルダーはその日のうちに学校指定バッグに装着したのだった。
だって熱帯魚のことに詳しいし、分かりやすい説明だったから聞いていて飽きなかったしさ。しかも大石に手を引っ張られたりしたし、これはもうお付き合い出来るのも夢ではないかっ!?
秋達とはぐれたことに気づいた大石が申し訳なさそうにしていたけど、あたしはそんなこと全然気にしてないしむしろ嬉しいくらいだ。
その後、手塚から連絡が来たんだけど大石が「どこかで合流した方がいいよなぁ」と呟くのであたしはこの状態が続いて欲しいため「いやっ、人が多いからイルカショーで落ち合う方がいいんじゃないかなっ?」とそれっぽいこと言ってみたら、大石は驚きながらも「西成さんがそれでいいなら」とあたしの意見を飲んでくれた。よっしゃ!
そんなわけで再度大石と二人で館内を見て回った。クラゲがいっぱいの水槽とか、大きな鮫の剥製とか、魚の進化や歴史など普段なら目が滑るような説明文も大石といると簡単に説明をしてくれるので難しくない。
そうしているうちにあっという間にイルカショーの時間となり、大石と二人の時間は終了となってしまった。
イルカショーが始まる前に無事合流出来たあたし達は席に着き、隣の席の秋にはぐれた時のことを尋ねてみた。
「ねーねー、秋。手塚と一緒で大丈夫だった?」
「え? 大丈夫って?」
「ほら、手塚ってばむすーってしてるし、口うるさいし、堅物だしさ」
あたしだったら息が詰まっていただろう。そう思うと秋に手塚を押し付けちゃったようで可哀想だ。申し訳なくなっちゃったな。
けれど秋の返答は意外なものだった。
「そんなことないよ。手塚君は私の見たかった生き物に付き合ってくれたし、これ以上はぐれないように……えっと、気をつけてくれたし」
頬を染めながら笑う秋。何やらあたしの知らない所でいい感じに仲良くなっているようだ。……秋、君ってばあんな小姑その1みたいな男が好みなの? ちなみに小姑その2は乾だ。
いくら手塚が女子人気があるとはいえ、あやつはあたしに対する扱いが酷いぞっ!
そう言うべきか悩んだが、隣の隣に座る手塚に睨まれた。余計なことを言うなよと言わんばかりに。また口うるさく言われるのが嫌なのできゅっと口を結ぶ。
イルカショーはなかなかに派手なものだった。もう水飛沫がバッシャバシャと飛んでくる。前方の席だったらかなり水がかかっていたのかもしれない。真ん中列のあたし達まで飛沫が飛ぶのだから。
ショー終わりは遅めのランチを食べたり再び水族館内を満喫したり、そして最後はお土産屋さんに向かった。
水族館に行ってきました! みたいなお菓子でも買おうかな~と一人で見て回っていたらぬいぐるみのキーホルダーが陳列する棚のとあるひとつに目が行く。
「ほほう。これはなかなか……」
ペンギンが卵を抱えているぬいぐるみキーホルダーだ。何だかその卵が大石の頭の形にも見えなくないので思わず手に取ってしまった。
「それが気に入ったのかい?」
「うわっ!? お、おお大石っ!」
突然話しかけられてビクッと身体が跳ねてしまった。そんな大袈裟に驚くあたしに大石も瞬きを繰り返す。
「ご、ごめん。そんなに驚くとは思わなかったよ」
「いやいや、こっちこそごめんよ! ちょっと集中しちゃってて!」
「確かにそれ可愛いよな。気に入ったなら俺にプレゼントさせてくれないか?」
「え、ええっ!? な、なんで!?」
まさかのプレゼント宣言。あたしいつの間にか大石の好感度爆上げしちゃってた!? 個人的にはまだまだだと思ってたけど実は脈アリだったり!?
「いやぁ……みんなとはぐれたりしたし、俺に付き合ってもらったからそのお礼というかお詫びというか、とにかく受け取ってくれたら嬉しいんだ」
そ、そんなの気にしなくていいのに。申し訳なさそうな表情で言うものだから拒否する方が可哀想かもと思って、大石のその申し出に頷くことにした。それに大石からプレゼントされたキーホルダーなんてレア度高いもんね! 一生に一度貰えるかどうかだもん!
「良かった。今日は色々ありがとう、西成さん」
「いや、こっちがありがとうだよ! 一生大事にする!」
「そんなにそれが気に入ってたのならプレゼントしたかいがあるよ」
大石がプレゼントしたってことが一番の価値だからね!?
そんなわけで大石から貰ったペンギンのキーホルダーはその日のうちに学校指定バッグに装着したのだった。