自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
vol.10 君のことを心配する気持ちは理解してほしい
主人公名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
今日は遥と手塚君と大石君と一緒に水族館へ行く日。
大石君が女子を誘うと聞いていたので知ってる相手だといいなって思っていたらまさか遥だったとは思わなくて驚いたのは2日前のことだった。遥から直接「日曜日楽しみだね~」と言って来たのでそこで初めて謎の女子の正体が彼女だと知る。
当日は現地集合ということなのだけど、その待ち合わせの時間前にはちゃんと四人揃っていた。
「遅刻しないのはいいことだが、学校でも同じように心がけた方がいいぞ」
「出会ってすぐそういうこと言う!?」
手塚君と遥が顔を合わせて早々に仲良さげに話を始める。やっぱり同じクラスだからなのかな。
「待ち合わせ時間前に集まれて良かったじゃないか。それじゃあ早速館内に入ろうか」
大石君が二人を宥めながら入場を促す。どこか慣れた様子なのは普段からこうやって間に入ることが多いのかもしれない。
「大石に免じてさっきのことは許してあげようっ」
「俺は当然のことを言ったまでであり、こちらには非はないはずだが?」
「あたしだってそうだよ! 今日に関してはっ!」
またぎゃいぎゃい言い合う。主に遥の方が、だけど。……何だか不思議な光景な気がする。
だって手塚君はみんなの憧れでもあるし、堅城を誇るような彼にあんなふうに軽口を言える遥が凄い。
手塚君も遥の扱いに慣れているような……。本当に仲が良くて微笑ましくある、のにちょっと羨ましくも感じてしまった。私ももっと二人と仲良くなりたいな……。
「どうしたんだい九条さん?」
大石君に声をかけられてハッとした。二人のやり取りをジッと見ていたことに不審に思ってしまったのかも。
「あ、ううん。あの二人仲がいいなぁって思ってて」
「あぁ、そうだな。でも九条さんも二人と仲がいいじゃないか」
「そう見えるかな?」
「もちろん」
そう言ってくれると何だか嬉しくなる。大石君が嘘を言ってるようにも見えないし、遥と手塚君の友人と呼べる立場になれたことが喜ばしくて笑みがこぼれた。
入場券を購入して館内に入ると、少し薄暗くてまるで海底を歩いてるような雰囲気だった。水槽はあちこちにあって色んな海の生き物達が水の中を泳いでいる。
小さな水槽から大きな水槽まで、生き物に合わせているのだろう。小さな魚の群れや、大きなエイ。鮫や蟹、ペンギンやイルカなど見所は沢山ある。
「ペンギンショーはちょうどさっき終わったばかりで次の公演までまだまだ時間があるみたいだね。イルカショーもあと1時間半後くらいかな」
チケット購入時に貰ったパンフレットを見ながら水族館名物でもあるショーの時間を確認する。ペンギンショーもイルカショーも内容を一新したと聞いていたのでどれかは見てみたいところ。
「ならばイルカショーまでの間は館内を見て回るとしよう」
「そうだな。1時間半くらいなら多少はゆっくり見れるだろうし」
「さんせー! あたしもイルカショー見たいし!」
良かった。みんなもショーに付き合ってくれるみたい。
ショーが始まるまでの間、四人で迷路のような館内の水槽を観賞することにした。
休日だから家族連れや友人同士、恋人同士のお客さんも多いけど、水族館内の照明が暗いこともあり騒々しさはあまりない。子どもの声が目立つくらいかな。
小さい子達ははしゃぎながら大きな魚を見て驚きの声を上げたり、小さな魚を見て愛でたりと見ていて微笑ましいものだった。
「子どもが好きなのか?」
子どもを見て笑顔を浮かべていたからなのか、突然隣に立つ手塚君が尋ねてきた。
「あ、うん。そうだね、子どもは好きだよ。見ていて癒されるし。もちろん中にはとんでもないヤンチャな子もいるだろうけど、それはそれで元気でいいと思うかな」
「そうか」
こく、と頷いて手塚君は水槽へと視線を戻す。あれ? それだけなのかな? 興味のない話だったのだろうか。それならわざわざ聞くことないだろうし。
それとも私が水槽の生き物にも目もくれず、子ども達を見ていたから水族館を楽しめてないとか思われたとか? それだとしたら誤解だよっ。手塚君もいるし、遥や大石君も一緒に水族館を見て回れるんだからむしろ楽しみにしてたんだよ……って、あれ?
「遥と大石君、いないね……」
辺りを見回しても人が多いせいで遠くまでは見えない。どうりで静かなわけだ……って言ったらさすがに遥に悪いのかな。
手塚君も二人がいないことに気づき、近くを見渡してくれた。私より背が高いから、もしかしたら二人を見つけてくれるんじゃないかなって期待したけど、その結果彼は首を横に振る。
「確かにいないようだな」
「どこに行っちゃったんだろう……」
「はぐれても困るような歳ではないし、同じ館内にはいるんだ。そのうち合流出来るだろう」
「そうだね、案外近くにいるかもしれないし」
きっと人の影で見えなくなっているのかもしれない。もう少し様子を見て、それでも見つからなかったら連絡してみよう。
大石君が女子を誘うと聞いていたので知ってる相手だといいなって思っていたらまさか遥だったとは思わなくて驚いたのは2日前のことだった。遥から直接「日曜日楽しみだね~」と言って来たのでそこで初めて謎の女子の正体が彼女だと知る。
当日は現地集合ということなのだけど、その待ち合わせの時間前にはちゃんと四人揃っていた。
「遅刻しないのはいいことだが、学校でも同じように心がけた方がいいぞ」
「出会ってすぐそういうこと言う!?」
手塚君と遥が顔を合わせて早々に仲良さげに話を始める。やっぱり同じクラスだからなのかな。
「待ち合わせ時間前に集まれて良かったじゃないか。それじゃあ早速館内に入ろうか」
大石君が二人を宥めながら入場を促す。どこか慣れた様子なのは普段からこうやって間に入ることが多いのかもしれない。
「大石に免じてさっきのことは許してあげようっ」
「俺は当然のことを言ったまでであり、こちらには非はないはずだが?」
「あたしだってそうだよ! 今日に関してはっ!」
またぎゃいぎゃい言い合う。主に遥の方が、だけど。……何だか不思議な光景な気がする。
だって手塚君はみんなの憧れでもあるし、堅城を誇るような彼にあんなふうに軽口を言える遥が凄い。
手塚君も遥の扱いに慣れているような……。本当に仲が良くて微笑ましくある、のにちょっと羨ましくも感じてしまった。私ももっと二人と仲良くなりたいな……。
「どうしたんだい九条さん?」
大石君に声をかけられてハッとした。二人のやり取りをジッと見ていたことに不審に思ってしまったのかも。
「あ、ううん。あの二人仲がいいなぁって思ってて」
「あぁ、そうだな。でも九条さんも二人と仲がいいじゃないか」
「そう見えるかな?」
「もちろん」
そう言ってくれると何だか嬉しくなる。大石君が嘘を言ってるようにも見えないし、遥と手塚君の友人と呼べる立場になれたことが喜ばしくて笑みがこぼれた。
入場券を購入して館内に入ると、少し薄暗くてまるで海底を歩いてるような雰囲気だった。水槽はあちこちにあって色んな海の生き物達が水の中を泳いでいる。
小さな水槽から大きな水槽まで、生き物に合わせているのだろう。小さな魚の群れや、大きなエイ。鮫や蟹、ペンギンやイルカなど見所は沢山ある。
「ペンギンショーはちょうどさっき終わったばかりで次の公演までまだまだ時間があるみたいだね。イルカショーもあと1時間半後くらいかな」
チケット購入時に貰ったパンフレットを見ながら水族館名物でもあるショーの時間を確認する。ペンギンショーもイルカショーも内容を一新したと聞いていたのでどれかは見てみたいところ。
「ならばイルカショーまでの間は館内を見て回るとしよう」
「そうだな。1時間半くらいなら多少はゆっくり見れるだろうし」
「さんせー! あたしもイルカショー見たいし!」
良かった。みんなもショーに付き合ってくれるみたい。
ショーが始まるまでの間、四人で迷路のような館内の水槽を観賞することにした。
休日だから家族連れや友人同士、恋人同士のお客さんも多いけど、水族館内の照明が暗いこともあり騒々しさはあまりない。子どもの声が目立つくらいかな。
小さい子達ははしゃぎながら大きな魚を見て驚きの声を上げたり、小さな魚を見て愛でたりと見ていて微笑ましいものだった。
「子どもが好きなのか?」
子どもを見て笑顔を浮かべていたからなのか、突然隣に立つ手塚君が尋ねてきた。
「あ、うん。そうだね、子どもは好きだよ。見ていて癒されるし。もちろん中にはとんでもないヤンチャな子もいるだろうけど、それはそれで元気でいいと思うかな」
「そうか」
こく、と頷いて手塚君は水槽へと視線を戻す。あれ? それだけなのかな? 興味のない話だったのだろうか。それならわざわざ聞くことないだろうし。
それとも私が水槽の生き物にも目もくれず、子ども達を見ていたから水族館を楽しめてないとか思われたとか? それだとしたら誤解だよっ。手塚君もいるし、遥や大石君も一緒に水族館を見て回れるんだからむしろ楽しみにしてたんだよ……って、あれ?
「遥と大石君、いないね……」
辺りを見回しても人が多いせいで遠くまでは見えない。どうりで静かなわけだ……って言ったらさすがに遥に悪いのかな。
手塚君も二人がいないことに気づき、近くを見渡してくれた。私より背が高いから、もしかしたら二人を見つけてくれるんじゃないかなって期待したけど、その結果彼は首を横に振る。
「確かにいないようだな」
「どこに行っちゃったんだろう……」
「はぐれても困るような歳ではないし、同じ館内にはいるんだ。そのうち合流出来るだろう」
「そうだね、案外近くにいるかもしれないし」
きっと人の影で見えなくなっているのかもしれない。もう少し様子を見て、それでも見つからなかったら連絡してみよう。