自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
vol.10 君のことを心配する気持ちは理解してほしい
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日曜日。不二と試合する約束当日だ━━が、何時にどこで待ち合わせるかなんて何一つ決めないまま当日を迎えた。
昨日の朝までは覚えていたが、忙しなかったせいでいつの間にか当日について決めることをすっかり記憶から抜け落ちてしまっていた。っち、私としたことが下僕みたいな物忘れしやがって。
っていうか、不二の奴もなんで声をかけないんだよ。いつもならヘラヘラ笑いながら用もなく話しかけるくせに。
……もしかしてあいつ約束したことを忘れたわけじゃないよな? は? ふざけんな。私の約束をその程度だと思ってんのか? なんで当日になっても連絡をしないんだよ……って、あいつ私の連絡先を知るわけないんだった。
しかし、私は知っていた。不二が無理やり連絡先を渡したから。
「……まだ残ってたし」
ぐしゃぐしゃにした不二の連絡先の書かれた紙切れが鞄の中から出てきた。律儀に取ってあったのが良かったのか悪かったのか。
腹立たしいと思いながら連絡先のメモを見ながらスマホに番号を打ち込む。なんで私がこんなことしなきゃいけないんだと思いながら。
無視したいところだが、不二とやり合えるなんて機会をみすみす逃すわけにはいかない。プライドと不二との試合を心の中の天秤にかけた結果、不二の奴に電話をかけることにした。
コール音数回したのち相手と連絡を繋ぐ音が耳に入る。
『もしもし?』
「おい、今日の約束覚えてないのか?」
『やぁ、赤宮さん。やっと連絡してくれたね。待ってたよ』
「……わざとかあんた」
『いやいや、そんなことはないよ。僕も赤宮さんと約束してなかったなぁ、どうしようかなぁ、連絡してくれないかなぁって思ってたんだ』
こいついけしゃあしゃあと……。電話越しの奴の顔が申し訳なさそうじゃない笑みを浮かべているのが目に見える。
「だったら今すぐ集合するぞ。準備出来てんだろうな?」
『もちろん。いつでも出られるように支度はすませてあるよ。駅で待ち合わせでいいかい?』
「あぁ、すぐに来い。遅れんなよ」
『うん。楽しみにしてるよ。それじゃあまた後で』
そう言って通話は切れた。色々思う所や言いたいことはあるが今はそれを置いといて待ち合わせ場所に向かうことにする。
絶対に一番乗りに着いて不二の奴に「どれだけ待たせるんだ」と文句を言ってやろう。いつでも外に出られるように準備したのは何も不二だけじゃない。私だってすぐに出られる。駅まで走っていけば私が一番乗りだ。
テニスバッグを持った私はすぐに家を飛び出し、駅へと向かった。
「赤宮さん、随分と早かったね」
「……」
なぜか不二の奴がすでに待ち合わせ場所にいた。こっちは10分もかからなかったはずなのに。
「? どうしたんだい? そんな不満そうな顔をして」
「なんであんたが先にいるんだよ」
「あぁ、僕は赤宮さんの連絡が来る前からここで待ってたんだ」
「はあ?」
こいつ何言ってんだ。最初からここにいただと? こっちの走り損かよっ!
「あんた馬鹿か。もし私が連絡しなかったらどうするつもりだ?」
「その時はその時かな。でも赤宮さんなら連絡してくれるって信じてたよ。だって僕と試合したがってたんだからね」
「……っ」
腹立つほどににこやかに笑う不二。否定出来ないからこそ余計にムカつく。分かったようなことを言いやがって。
絶対に、絶対にぎゃふんと言わせてやる。膝をつかせて参ったって言わせてやるからな。
「さっさと行くぞ」
キッと睨んでから近くのストリートテニス場へと場所を変えようとしたが「ちょっと待って」と奴がストップをかける。
「さっき見たけど結構人がいたから別の場所にしない?」
「どこだよ」
「少し離れた場所。案内するよ」
そう言うと不二は駅へと向かい始めた。電車に乗って行くということなのか。近場じゃないのは気が進まないが奴と試合するため我慢するしかない。
心の中で溜め息を吐き捨てながら不二の奴の後へと続くことにした。
昨日の朝までは覚えていたが、忙しなかったせいでいつの間にか当日について決めることをすっかり記憶から抜け落ちてしまっていた。っち、私としたことが下僕みたいな物忘れしやがって。
っていうか、不二の奴もなんで声をかけないんだよ。いつもならヘラヘラ笑いながら用もなく話しかけるくせに。
……もしかしてあいつ約束したことを忘れたわけじゃないよな? は? ふざけんな。私の約束をその程度だと思ってんのか? なんで当日になっても連絡をしないんだよ……って、あいつ私の連絡先を知るわけないんだった。
しかし、私は知っていた。不二が無理やり連絡先を渡したから。
「……まだ残ってたし」
ぐしゃぐしゃにした不二の連絡先の書かれた紙切れが鞄の中から出てきた。律儀に取ってあったのが良かったのか悪かったのか。
腹立たしいと思いながら連絡先のメモを見ながらスマホに番号を打ち込む。なんで私がこんなことしなきゃいけないんだと思いながら。
無視したいところだが、不二とやり合えるなんて機会をみすみす逃すわけにはいかない。プライドと不二との試合を心の中の天秤にかけた結果、不二の奴に電話をかけることにした。
コール音数回したのち相手と連絡を繋ぐ音が耳に入る。
『もしもし?』
「おい、今日の約束覚えてないのか?」
『やぁ、赤宮さん。やっと連絡してくれたね。待ってたよ』
「……わざとかあんた」
『いやいや、そんなことはないよ。僕も赤宮さんと約束してなかったなぁ、どうしようかなぁ、連絡してくれないかなぁって思ってたんだ』
こいついけしゃあしゃあと……。電話越しの奴の顔が申し訳なさそうじゃない笑みを浮かべているのが目に見える。
「だったら今すぐ集合するぞ。準備出来てんだろうな?」
『もちろん。いつでも出られるように支度はすませてあるよ。駅で待ち合わせでいいかい?』
「あぁ、すぐに来い。遅れんなよ」
『うん。楽しみにしてるよ。それじゃあまた後で』
そう言って通話は切れた。色々思う所や言いたいことはあるが今はそれを置いといて待ち合わせ場所に向かうことにする。
絶対に一番乗りに着いて不二の奴に「どれだけ待たせるんだ」と文句を言ってやろう。いつでも外に出られるように準備したのは何も不二だけじゃない。私だってすぐに出られる。駅まで走っていけば私が一番乗りだ。
テニスバッグを持った私はすぐに家を飛び出し、駅へと向かった。
「赤宮さん、随分と早かったね」
「……」
なぜか不二の奴がすでに待ち合わせ場所にいた。こっちは10分もかからなかったはずなのに。
「? どうしたんだい? そんな不満そうな顔をして」
「なんであんたが先にいるんだよ」
「あぁ、僕は赤宮さんの連絡が来る前からここで待ってたんだ」
「はあ?」
こいつ何言ってんだ。最初からここにいただと? こっちの走り損かよっ!
「あんた馬鹿か。もし私が連絡しなかったらどうするつもりだ?」
「その時はその時かな。でも赤宮さんなら連絡してくれるって信じてたよ。だって僕と試合したがってたんだからね」
「……っ」
腹立つほどににこやかに笑う不二。否定出来ないからこそ余計にムカつく。分かったようなことを言いやがって。
絶対に、絶対にぎゃふんと言わせてやる。膝をつかせて参ったって言わせてやるからな。
「さっさと行くぞ」
キッと睨んでから近くのストリートテニス場へと場所を変えようとしたが「ちょっと待って」と奴がストップをかける。
「さっき見たけど結構人がいたから別の場所にしない?」
「どこだよ」
「少し離れた場所。案内するよ」
そう言うと不二は駅へと向かい始めた。電車に乗って行くということなのか。近場じゃないのは気が進まないが奴と試合するため我慢するしかない。
心の中で溜め息を吐き捨てながら不二の奴の後へと続くことにした。