自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
vol.9 そんなお節介が出来る人だったんスね
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そろそろミクスドにも慣れてきただろうという話になったのでミクスド練習は少し減らし、今日の部活は男女別の練習試合をすることになった。
ただでさえうちは女テニからのミクスドメンバーが来ているので圧倒的にコートが足りない。
そんなわけで女テニの人らには自分達のコートを使ってもらうってことになり、久々に広々とコートが使えるってわけ。
相性のいいミクスドペアもいくつか出来たと部長は言ってたけど……いや、ぶっちゃけ俺と赤宮先輩はまだまだ練習がほしいとこなんすけどね!? まぁ、個人練習が増えるのはありがてぇけど。
ミクスドだってあの先輩が俺を指名するから俺も赤宮先輩も他の相手とはペアを組まないせいで竜崎のばあさんはもう俺達ペアは確定って思ってるみてーだし。
あ~もうマジでミクスド大会気が重ぇよなー。重ぇよ。そもそもマジで大会に起用されるかも分かんねーけど。
「よっ。桃! ちょっと女テニに見てかない?」
練習試合が終わり、休憩に入ってすぐのこと。英二先輩が突然女テニへと誘ってきた。
「ええっ? なんでいきなり?」
「ミクスドの相方がいなくて桃が寂しい思いをしてると思ったからこの菊丸様が麻美のいる女テニの練習風景を覗きに行こうって誘ってやってんだよ~」
「いやいや! なんでそんな勘違いしてんスか!」
このこのっ。と肘でつついてくる英二先輩の言い方に何か含みを感じて慌てて否定する。さらにからかってくるのではないかと身構えていたら思いの外あっさりと「あ、そなのね」とすぐに落ち着いた。
「なぁんだ。桃ってば麻美とばっかミクスド練習してたから気があるのかと思っちったよ」
「いや、俺は赤宮先輩に指名されるから拒否権がないっつーか……別に深い意味はないッスよ」
「ふぅん?」
ジーッと大きな目で見てくる英二先輩。まるで俺が嘘をついてるんじゃないかと確かめるかのように。そんな疑わしいことしましたかね俺っ!?
「ま、いいや。とにかくせっかく時間があるし女テニ行ってみよーよ! ほらほら行くよ桃っ!」
「えっ!? ちょっ、エージ先輩っ!」
結局女テニに行くことには変わりないようで俺は英二先輩に背中を押されて女子テニス部の敷地へと向かうことになった。
女テニの様子をフェンス越しから覗くと、ちょうど赤宮先輩とミクスドメンバーの一人が試合をしているところだった。
ネット前まで出た赤宮先輩は容赦なく相手のコートへとボールを叩き込む。ロブを上げられても追いつくほどの脚力も持っていて、とにかく力強い球を打っていくからほんとにあの人はパワープレイヤーだなと親近感が湧く。
赤宮先輩優勢のゲームはあっという間に先輩の勝利となった。最後に決めたスマッシュなんて相手の顔横を通っていくもんだから同じ女子相手に危ないことするなぁと思わずにはいられない。
当たったら大変なことになるのは間違いないけど、当たらないようにギリギリに打ってるのか? しっかりコントロール出来ているという自信の表れなのかは分からねーけどおっかねぇことは確かだ。
「ひゅ~過激~」
「やっぱシングルス向きッスね、あの人」
「そうそう。シングルスならうちの女テニでは最強だもんね」
「ミクスドじゃなく女子団体戦の方に集中した方がいいんじゃないッスか?」
そっちに体力温存する方が絶対部活のためになる気がするんだけど。いくら強いからってダブルスも上手くいくとは限らないし、てか俺だってダブルスの経験はあんまだしな。
「それだと男テニで練習出来ないだろ」
そんな俺達の元にいつの間に赤宮先輩がフェンス越しの真ん前で腕を組みながら立っていた。
「え、えっ!?」
「そーそー。麻美は男テニと同じ練習がしたくてミクスドを引き受けたからね。不二に負けたのが悔しいから同じ練習メニューこなしてリベンジしたいんだって」
あぁ、そういやそうだった。この人が男テニに乗り込んで来たのを俺も見てたわけだし。んで、結局乾先輩がメニューを教えるってことで終わったけど、ミクスドの件があったから先輩の望み通りの男テニで練習というのが叶ったわけである。
「ミクスドはただ利用させてもらっただけだけど、私がいて負けることは絶対に嫌だからミクスドの地区予選は何がなんでも勝つぞ桃城」
「……へーい」
こりゃとんだ負けず嫌いだわ。いや、この人を知ると嫌でも分かるんだけどな。せめて地区予選は何事もなく終わればいいけど……勝てっかなぁ、俺とこの人。
ただでさえうちは女テニからのミクスドメンバーが来ているので圧倒的にコートが足りない。
そんなわけで女テニの人らには自分達のコートを使ってもらうってことになり、久々に広々とコートが使えるってわけ。
相性のいいミクスドペアもいくつか出来たと部長は言ってたけど……いや、ぶっちゃけ俺と赤宮先輩はまだまだ練習がほしいとこなんすけどね!? まぁ、個人練習が増えるのはありがてぇけど。
ミクスドだってあの先輩が俺を指名するから俺も赤宮先輩も他の相手とはペアを組まないせいで竜崎のばあさんはもう俺達ペアは確定って思ってるみてーだし。
あ~もうマジでミクスド大会気が重ぇよなー。重ぇよ。そもそもマジで大会に起用されるかも分かんねーけど。
「よっ。桃! ちょっと女テニに見てかない?」
練習試合が終わり、休憩に入ってすぐのこと。英二先輩が突然女テニへと誘ってきた。
「ええっ? なんでいきなり?」
「ミクスドの相方がいなくて桃が寂しい思いをしてると思ったからこの菊丸様が麻美のいる女テニの練習風景を覗きに行こうって誘ってやってんだよ~」
「いやいや! なんでそんな勘違いしてんスか!」
このこのっ。と肘でつついてくる英二先輩の言い方に何か含みを感じて慌てて否定する。さらにからかってくるのではないかと身構えていたら思いの外あっさりと「あ、そなのね」とすぐに落ち着いた。
「なぁんだ。桃ってば麻美とばっかミクスド練習してたから気があるのかと思っちったよ」
「いや、俺は赤宮先輩に指名されるから拒否権がないっつーか……別に深い意味はないッスよ」
「ふぅん?」
ジーッと大きな目で見てくる英二先輩。まるで俺が嘘をついてるんじゃないかと確かめるかのように。そんな疑わしいことしましたかね俺っ!?
「ま、いいや。とにかくせっかく時間があるし女テニ行ってみよーよ! ほらほら行くよ桃っ!」
「えっ!? ちょっ、エージ先輩っ!」
結局女テニに行くことには変わりないようで俺は英二先輩に背中を押されて女子テニス部の敷地へと向かうことになった。
女テニの様子をフェンス越しから覗くと、ちょうど赤宮先輩とミクスドメンバーの一人が試合をしているところだった。
ネット前まで出た赤宮先輩は容赦なく相手のコートへとボールを叩き込む。ロブを上げられても追いつくほどの脚力も持っていて、とにかく力強い球を打っていくからほんとにあの人はパワープレイヤーだなと親近感が湧く。
赤宮先輩優勢のゲームはあっという間に先輩の勝利となった。最後に決めたスマッシュなんて相手の顔横を通っていくもんだから同じ女子相手に危ないことするなぁと思わずにはいられない。
当たったら大変なことになるのは間違いないけど、当たらないようにギリギリに打ってるのか? しっかりコントロール出来ているという自信の表れなのかは分からねーけどおっかねぇことは確かだ。
「ひゅ~過激~」
「やっぱシングルス向きッスね、あの人」
「そうそう。シングルスならうちの女テニでは最強だもんね」
「ミクスドじゃなく女子団体戦の方に集中した方がいいんじゃないッスか?」
そっちに体力温存する方が絶対部活のためになる気がするんだけど。いくら強いからってダブルスも上手くいくとは限らないし、てか俺だってダブルスの経験はあんまだしな。
「それだと男テニで練習出来ないだろ」
そんな俺達の元にいつの間に赤宮先輩がフェンス越しの真ん前で腕を組みながら立っていた。
「え、えっ!?」
「そーそー。麻美は男テニと同じ練習がしたくてミクスドを引き受けたからね。不二に負けたのが悔しいから同じ練習メニューこなしてリベンジしたいんだって」
あぁ、そういやそうだった。この人が男テニに乗り込んで来たのを俺も見てたわけだし。んで、結局乾先輩がメニューを教えるってことで終わったけど、ミクスドの件があったから先輩の望み通りの男テニで練習というのが叶ったわけである。
「ミクスドはただ利用させてもらっただけだけど、私がいて負けることは絶対に嫌だからミクスドの地区予選は何がなんでも勝つぞ桃城」
「……へーい」
こりゃとんだ負けず嫌いだわ。いや、この人を知ると嫌でも分かるんだけどな。せめて地区予選は何事もなく終わればいいけど……勝てっかなぁ、俺とこの人。