自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
vol.9 そんなお節介が出来る人だったんスね
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「集合!」
部活が始まる前の手塚からの招集。部員みんながぞろぞろと集まる中、手塚と大石と並んで立つ九条さんの姿が見えた。
「まず初めに仮入部としてうちの部のマネージャーを担ってくれた九条が正式にマネージャーを務めることになった」
「改めましてよろしくお願いします」
丁寧にお辞儀をする九条さんに俺を含め、他の部員達は歓迎するように拍手を送った。
良かった。彼女がマネージャーを続けてくれて。最初は九条さんも凄く不安がっていたから心配だったけど、俺が見る限り忙しそうではあったが一生懸命取り組んでいたし、他の部員達とも少し打ち解けていて馴染んでる様子だった。
正式にマネージャーとして入部するということは九条さんなりにここを好きになってくれたんじゃないかなって思うと嬉しくなる。
「そして本日はミクスドメンバーはこちらには来ない。これまで毎日来てもらっていたが、そろそろミクスド練習にも慣れ、相手との意思疎通も少なからず出来るようになったので男女それぞれの団体戦も控えてることもあり、そちらにも集中するためミクスド練習は少し減らすことにした。練習試合も増やすので彼女達には本来の活動場である女子テニス部のコートを使ってもらう」
そういえばミクスドの女子メンバーがいないなぁと思っていたらそういうことだったのか。確かにずっとミクスド練習するわけにもいかないもんな。
俺達も彼女達も男女混合ダブルス大会のみじゃなく、男女それぞれの団体戦があるし、そっちにも集中しなきゃいけない。
こうして部活前の連絡事項は終わり、準備運動をしてからレギュラーとそれ以外で練習する内容が違うためそれぞれの練習を行う……んだけど、その前に九条さんに少し話がしたくて声をかけた。
「九条さん。正式にマネージャーになったんだね、おめでとう」
「河村君っ、ありがとう。これからもみんなのために頑張るよ」
「頼もしいなぁ。俺も負けずに頑張らなきゃ」
「河村君はすでにレギュラーとして頑張ってるよ」
「はは、そうかな? でもランキング戦は毎月あるから次もレギュラーになれるとは限らないからさ」
「そうなんだね。じゃあ、次のランキング戦は河村君を応援してるね」
「本当かい? 九条さんに応援してもらえるなら百人力だよっ。格好悪いとこは見せられないなぁ」
……自分で言っててあれだけど、これは結構なプレッシャーなのでは? ハードルを上げてしまった気がする。もし、次のランキング戦でレギュラーを勝ち取れなかったらかなり格好悪いぞ、隆!
「河村君が格好悪い時なんて今まで一度もなかったから大丈夫だよ」
くすくすと笑いながら優しい言葉をかけてくれる九条さんに照れ笑いしてしまう。俺のためにそんなことを言ってくれるのだから彼女には本当に頭が上がらない。
「おーい! タカさーん! 乾の特別練習が始まるからマネージャーを口説いてないで早くおいでよー!」
そこへ英二がからかい気味の声をかけてきた。俺は慌てて「く、口説いてないってば! 変なこと言うなよ英二っ!」と慌ててレギュラーが集まる場所へと駆け出した。
その際にちらりと九条さんに目を向けてごめんねと手を合わせると彼女はこくっと頷いては小さく手を振ってくれた。
「おっ。来た来た。タカさんおっそいぞ!」
「ごめんごめん……」
「それにしてもタカさんも隅に置けないよな~。マネージャーを口説いちゃうんだからさぁ」
「って、英二っ! 変なこと言わないでくれよっ。そういうこと言われると困るのは九条さんなんだからさ」
「へぇ~。タカさんは困らないんだ?」
頭の後ろで手を組んだ英二がニシシと笑いながら俺の顔を覗き込む。その言葉に俺の顔がボッと赤くなった。
「お、おおお俺が困るとか困らないとかじゃなくて、九条さんの困ることはしないでって言いたかっただけでっ!」
「菊丸、河村、それ以上騒ぐとグラウンドを走らせるぞ」
うっ。やってしまった。手塚にキツく睨まれたので俺と英二は口を押さえて仲良くこくこくと頷き、部活の邪魔をするつもりはない俺達は静かにするよう努めた。
部活が始まる前の手塚からの招集。部員みんながぞろぞろと集まる中、手塚と大石と並んで立つ九条さんの姿が見えた。
「まず初めに仮入部としてうちの部のマネージャーを担ってくれた九条が正式にマネージャーを務めることになった」
「改めましてよろしくお願いします」
丁寧にお辞儀をする九条さんに俺を含め、他の部員達は歓迎するように拍手を送った。
良かった。彼女がマネージャーを続けてくれて。最初は九条さんも凄く不安がっていたから心配だったけど、俺が見る限り忙しそうではあったが一生懸命取り組んでいたし、他の部員達とも少し打ち解けていて馴染んでる様子だった。
正式にマネージャーとして入部するということは九条さんなりにここを好きになってくれたんじゃないかなって思うと嬉しくなる。
「そして本日はミクスドメンバーはこちらには来ない。これまで毎日来てもらっていたが、そろそろミクスド練習にも慣れ、相手との意思疎通も少なからず出来るようになったので男女それぞれの団体戦も控えてることもあり、そちらにも集中するためミクスド練習は少し減らすことにした。練習試合も増やすので彼女達には本来の活動場である女子テニス部のコートを使ってもらう」
そういえばミクスドの女子メンバーがいないなぁと思っていたらそういうことだったのか。確かにずっとミクスド練習するわけにもいかないもんな。
俺達も彼女達も男女混合ダブルス大会のみじゃなく、男女それぞれの団体戦があるし、そっちにも集中しなきゃいけない。
こうして部活前の連絡事項は終わり、準備運動をしてからレギュラーとそれ以外で練習する内容が違うためそれぞれの練習を行う……んだけど、その前に九条さんに少し話がしたくて声をかけた。
「九条さん。正式にマネージャーになったんだね、おめでとう」
「河村君っ、ありがとう。これからもみんなのために頑張るよ」
「頼もしいなぁ。俺も負けずに頑張らなきゃ」
「河村君はすでにレギュラーとして頑張ってるよ」
「はは、そうかな? でもランキング戦は毎月あるから次もレギュラーになれるとは限らないからさ」
「そうなんだね。じゃあ、次のランキング戦は河村君を応援してるね」
「本当かい? 九条さんに応援してもらえるなら百人力だよっ。格好悪いとこは見せられないなぁ」
……自分で言っててあれだけど、これは結構なプレッシャーなのでは? ハードルを上げてしまった気がする。もし、次のランキング戦でレギュラーを勝ち取れなかったらかなり格好悪いぞ、隆!
「河村君が格好悪い時なんて今まで一度もなかったから大丈夫だよ」
くすくすと笑いながら優しい言葉をかけてくれる九条さんに照れ笑いしてしまう。俺のためにそんなことを言ってくれるのだから彼女には本当に頭が上がらない。
「おーい! タカさーん! 乾の特別練習が始まるからマネージャーを口説いてないで早くおいでよー!」
そこへ英二がからかい気味の声をかけてきた。俺は慌てて「く、口説いてないってば! 変なこと言うなよ英二っ!」と慌ててレギュラーが集まる場所へと駆け出した。
その際にちらりと九条さんに目を向けてごめんねと手を合わせると彼女はこくっと頷いては小さく手を振ってくれた。
「おっ。来た来た。タカさんおっそいぞ!」
「ごめんごめん……」
「それにしてもタカさんも隅に置けないよな~。マネージャーを口説いちゃうんだからさぁ」
「って、英二っ! 変なこと言わないでくれよっ。そういうこと言われると困るのは九条さんなんだからさ」
「へぇ~。タカさんは困らないんだ?」
頭の後ろで手を組んだ英二がニシシと笑いながら俺の顔を覗き込む。その言葉に俺の顔がボッと赤くなった。
「お、おおお俺が困るとか困らないとかじゃなくて、九条さんの困ることはしないでって言いたかっただけでっ!」
「菊丸、河村、それ以上騒ぐとグラウンドを走らせるぞ」
うっ。やってしまった。手塚にキツく睨まれたので俺と英二は口を押さえて仲良くこくこくと頷き、部活の邪魔をするつもりはない俺達は静かにするよう努めた。