自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
vol.8 気を遣わなくて結構なんで……
主人公名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「あ、乾君。聞きたいことがあるんだけど、今大丈夫かな?」
部活終わりに九条に話しかけられた。何かマネージャー業について分からないことでもあったのだろうか。
しかし彼女にはほぼ全ての仕事を引き継がせたから伝え漏れはないはずだ。頭の良い九条ならば一度聞けば忘れることもないから別の何かかも知れない。
「あぁ、大丈夫だ」
「ありがとう。……あのね、乾君って部活の練習メニューを組んだりしてるよね?」
「そうだな」
「効率の良い減量メニューとかもある?」
「あることはあるが」
「それを私に教えて欲しいんだけど……駄目かな?」
控え目に尋ねる九条だが、女子が減量メニューを知りたがっているということはその目的は大体絞られる。
「別に構わないよ。九条には世話になっているからな」
「ありがとう、乾君」
「不躾なことを聞くようだが、そのメニューは君がするのかい?」
「う、うん……。少し体重を落としたくて……」
「俺の目測だが、君はダイエットが必要ではない体型だと思うが?」
「そんなことないよ。見た目じゃ分からないものだから」
果たしてそうだろうか? 女子は必要以上に減量しようとする子もいるからその言い分を信じるには難しい。
「どちらにせよ、やり過ぎは身体に毒だから程々にと約束してくれ。九条が倒れたりしたら俺が手塚に怒られてしまうからね」
「どうして手塚君に怒られるの?」
「俺がメニューを教えたからに決まってるじゃないか」
「私が倒れたら私の責任になるから乾君は怒られないよ」
俺が叱られる確率は100%を遥かに超えることを彼女は分からないのだろう。
九条は手塚からの誘いでマネージャーになったということを大石から聞いた時にはまさかとは思ったが、手塚は彼女と話す時に僅かだが0,3mm程、頬の骨格が上がっていた。つまり、九条と会話する時の手塚は他人には分かりにくいが微笑んでいると思われる。
ということは手塚にとって九条はただの女子ではないことが分かる。自らマネージャーにと誘うくらいなのだからそんな彼女に何かあれば原因である者に雷くらい落とすだろう。
「とにかく、せっかくのマネージャーである君に身体を壊されては俺も心配だからね。約束は守ってもらえそうかい?」
「うん。みんなの迷惑はかけないから大丈夫だよ」
「それなら安心だ。帰ったらメニューを纏めてメールで送りたいのだが連絡先を教えてもらっても構わないだろうか?」
「いいよ。ちょっと待っててね」
そう言うと九条はメモ帳を取り出し、ペンで連絡先を記入すると、1ページ分を破り俺に渡す。
メールアドレスだけではなく、ご丁寧に電話番号まで書かれてあるのだから用意周到である。
「ありがとう。じゃあ、俺はそろそろ着替えに戻るよ」
「こちらこそありがとう。お疲れ様」
こうして九条と別れたが、まさか手塚より先に九条の連絡先を聞いたということはこの時の俺は知りもしなかった。
部活終わりに九条に話しかけられた。何かマネージャー業について分からないことでもあったのだろうか。
しかし彼女にはほぼ全ての仕事を引き継がせたから伝え漏れはないはずだ。頭の良い九条ならば一度聞けば忘れることもないから別の何かかも知れない。
「あぁ、大丈夫だ」
「ありがとう。……あのね、乾君って部活の練習メニューを組んだりしてるよね?」
「そうだな」
「効率の良い減量メニューとかもある?」
「あることはあるが」
「それを私に教えて欲しいんだけど……駄目かな?」
控え目に尋ねる九条だが、女子が減量メニューを知りたがっているということはその目的は大体絞られる。
「別に構わないよ。九条には世話になっているからな」
「ありがとう、乾君」
「不躾なことを聞くようだが、そのメニューは君がするのかい?」
「う、うん……。少し体重を落としたくて……」
「俺の目測だが、君はダイエットが必要ではない体型だと思うが?」
「そんなことないよ。見た目じゃ分からないものだから」
果たしてそうだろうか? 女子は必要以上に減量しようとする子もいるからその言い分を信じるには難しい。
「どちらにせよ、やり過ぎは身体に毒だから程々にと約束してくれ。九条が倒れたりしたら俺が手塚に怒られてしまうからね」
「どうして手塚君に怒られるの?」
「俺がメニューを教えたからに決まってるじゃないか」
「私が倒れたら私の責任になるから乾君は怒られないよ」
俺が叱られる確率は100%を遥かに超えることを彼女は分からないのだろう。
九条は手塚からの誘いでマネージャーになったということを大石から聞いた時にはまさかとは思ったが、手塚は彼女と話す時に僅かだが0,3mm程、頬の骨格が上がっていた。つまり、九条と会話する時の手塚は他人には分かりにくいが微笑んでいると思われる。
ということは手塚にとって九条はただの女子ではないことが分かる。自らマネージャーにと誘うくらいなのだからそんな彼女に何かあれば原因である者に雷くらい落とすだろう。
「とにかく、せっかくのマネージャーである君に身体を壊されては俺も心配だからね。約束は守ってもらえそうかい?」
「うん。みんなの迷惑はかけないから大丈夫だよ」
「それなら安心だ。帰ったらメニューを纏めてメールで送りたいのだが連絡先を教えてもらっても構わないだろうか?」
「いいよ。ちょっと待っててね」
そう言うと九条はメモ帳を取り出し、ペンで連絡先を記入すると、1ページ分を破り俺に渡す。
メールアドレスだけではなく、ご丁寧に電話番号まで書かれてあるのだから用意周到である。
「ありがとう。じゃあ、俺はそろそろ着替えに戻るよ」
「こちらこそありがとう。お疲れ様」
こうして九条と別れたが、まさか手塚より先に九条の連絡先を聞いたということはこの時の俺は知りもしなかった。