自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
vol.7 ミクスド初戦に俺と組むってマジなんスか?
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「地区大会まであと三週間もないね」
「……何?」
朝練終わり、早く着替えて教室に戻ろうとするとその後ろから声をかけられた。
その聞き覚えのある声にギロッと蛇のような睨みを彼女の天敵である不二に向ける麻美。不二はというと臆することなくむしろいつも通りの微笑みであった。
「桃とミクスドを組んで練習するのが多くなったみたいだけど、ペアは決まった感じかな?」
「あんたに関係ないから」
相変わらずの麻美の態度に不二は顎に手を添える。
話をするだけでも敵意剥き出しでまともな会話すら出来ない。不二としては性別は違えど同じテニス部の仲間として彼女と接したいのだが、こうも厚い壁があるのではなかなか親交を深めることが出来なかった。
だが、今回の彼には考えがあった。
「ねぇ、赤宮さん。また近いうちに試合してみないかい?」
試合、その単語に麻美はぴくりと眉が動く。彼女にとって不二を負かすことが目的であり、ミクスド大会に出るのはただのついでなのだ。
「……よほど私に勝つ自信があるわけか」
「こう言わないと赤宮さんはまともに話してくれないでしょ?」
「……何か企んでるわけ?」
「鋭いね。でも、赤宮さんがあまりにも素っ気ないからちょっと意地悪したくなっちゃったんだ」
クスッと笑う不二に麻美の眉間に皺が寄る。
「タダでは試合をしないって言いたいのか」
「うん。僕の要求としては素っ気ない態度を取ってほしくないってお願いしたいんだけど難しそうだからさ……お昼ご飯一緒に食べようよ」
女子生徒に人気のある不二のこの誘い文句は彼を慕う女子ならば喜んで受けるのだろうが相手は赤宮麻美。先ほどより眉間の皺が深くなっていた。
「意味、分かんないんだけど」
「そのままの意味だよ。昼休みにご飯を一緒に食べたら試合しようってこと」
「……」
「でもさ、こうやって話をしてるうちにもしかしたら意外な弱点を知り得るかも知れないんだよ? だから君にとっても好都合じゃないかな」
「それのどこがテニスでの弱点に繋がるわけ?」
「もしかしたら僕が身体のどこかに怪我をしてそれを知ることが出来た赤宮さんがそこを徹底的に攻撃すればいい。要は赤宮さんの観察次第だよ」
「……分かった。今度、その昼飯に付き合ってやる」
鋭い目付きで不二を睨みつけたあと、そのまま本来の目的である着替えのために女子テニス部部室に戻る麻美。
不二と試合するために彼女は妥協し、昼ご飯を共にするという約束を交わした。
(……これで、少しは彼女のこと知れるかな)
普通の人とどこか違う麻美に不二の興味が少しずつ湧いてくる。
そして人知れず笑みをこぼした。一緒に昼食を取ることで何かを得られたらいいなと考えながら。
「……何?」
朝練終わり、早く着替えて教室に戻ろうとするとその後ろから声をかけられた。
その聞き覚えのある声にギロッと蛇のような睨みを彼女の天敵である不二に向ける麻美。不二はというと臆することなくむしろいつも通りの微笑みであった。
「桃とミクスドを組んで練習するのが多くなったみたいだけど、ペアは決まった感じかな?」
「あんたに関係ないから」
相変わらずの麻美の態度に不二は顎に手を添える。
話をするだけでも敵意剥き出しでまともな会話すら出来ない。不二としては性別は違えど同じテニス部の仲間として彼女と接したいのだが、こうも厚い壁があるのではなかなか親交を深めることが出来なかった。
だが、今回の彼には考えがあった。
「ねぇ、赤宮さん。また近いうちに試合してみないかい?」
試合、その単語に麻美はぴくりと眉が動く。彼女にとって不二を負かすことが目的であり、ミクスド大会に出るのはただのついでなのだ。
「……よほど私に勝つ自信があるわけか」
「こう言わないと赤宮さんはまともに話してくれないでしょ?」
「……何か企んでるわけ?」
「鋭いね。でも、赤宮さんがあまりにも素っ気ないからちょっと意地悪したくなっちゃったんだ」
クスッと笑う不二に麻美の眉間に皺が寄る。
「タダでは試合をしないって言いたいのか」
「うん。僕の要求としては素っ気ない態度を取ってほしくないってお願いしたいんだけど難しそうだからさ……お昼ご飯一緒に食べようよ」
女子生徒に人気のある不二のこの誘い文句は彼を慕う女子ならば喜んで受けるのだろうが相手は赤宮麻美。先ほどより眉間の皺が深くなっていた。
「意味、分かんないんだけど」
「そのままの意味だよ。昼休みにご飯を一緒に食べたら試合しようってこと」
「……」
「でもさ、こうやって話をしてるうちにもしかしたら意外な弱点を知り得るかも知れないんだよ? だから君にとっても好都合じゃないかな」
「それのどこがテニスでの弱点に繋がるわけ?」
「もしかしたら僕が身体のどこかに怪我をしてそれを知ることが出来た赤宮さんがそこを徹底的に攻撃すればいい。要は赤宮さんの観察次第だよ」
「……分かった。今度、その昼飯に付き合ってやる」
鋭い目付きで不二を睨みつけたあと、そのまま本来の目的である着替えのために女子テニス部部室に戻る麻美。
不二と試合するために彼女は妥協し、昼ご飯を共にするという約束を交わした。
(……これで、少しは彼女のこと知れるかな)
普通の人とどこか違う麻美に不二の興味が少しずつ湧いてくる。
そして人知れず笑みをこぼした。一緒に昼食を取ることで何かを得られたらいいなと考えながら。