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vol.7 ミクスド初戦に俺と組むってマジなんスか?
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男子テニス部でマネージャーとして仮入部をしてから今日で4日目。部活に励む皆の姿はとても素晴らしいものだった。
マネージャーの仕事は乾君から色々教わって主にタイムを計ったり、スポーツドリンクを用意したり、素振りをする数を数えたりと様々。
今までは乾君がそれらをこなしつつ練習をしていたので彼には助かっているという嬉しい言葉を貰った。あとはまだ勉強中だけど、審判をしたりもしている。
そして今は私が審判をした試合が終わり、手が空いてしまった。
周りを見渡すと一年生がボールを拾っているので私は再び声がかかるまで一緒にボールを拾おうと彼らに近づく。
「ボール、私が拾うよ」
しゃがみ込んでボールを拾い始めると一年生の一人、眉毛が繋がっている堀尾君が慌てた。
「い、いいッスよ! ここは俺らの仕事ですし、先輩は拾わなくて大丈夫ですって!」
「そうですよ。九条先輩、審判の仕事終わったばかりですし僕たちに任せて下さい」
にぱっと笑みを見せるおかっぱ髪の加藤君にも断られてしまう。
やはり、女子であり、しかも先輩だから気を遣われているのかな。
「でも、マネージャーである私の仕事でもあるから、せめて手伝わせてほしいな」
「でも……いいんですか? ボール拾いくらいは僕達でも出来る仕事ですよ」
坊主頭の水野君が困惑した表情で尋ねると私はひとつ頷いて見せた。
「もちろん。私、何かしてなきゃ落ち着かないから」
そう伝えると三人はこしょこしょと話し始める。「ここまで言ってくれるなら……」とか「でも、先輩だぜ?」と、僅かながら漏れ聞こえた。
やっぱり気を遣わせちゃってるみたいで申し訳なく感じる。それと同時にマネージャーは皆をサポートする立場だからもっと頼ってもほしくも思った。
「先輩とか関係ないから一緒に拾わせてくれないかな?」
ちょっと強引だけど私は何もせずに一年生だけ球拾いするなんて出来ない。
そんな感じで引かずにいると彼らは戸惑いながらも「お願いします」と言ってくれた。
それからボールを拾い集めながらも三人と会話をしてみると色々と話が聞くことが出来て楽しかった。
例えば堀尾君はテニス歴二年でテニス知識も色々と豊富。加藤君はお父さんがテニススクールのコーチをしていて、水野君は加藤君と同じクラスで一緒に仮入部に行ったと話をしてくれた。
「お! 今日は球拾いが早ぇーと思ったら九条先輩も一緒じゃないスか」
ボールを集めるのが一段落ついたところでレギュラーの一人、桃城君がやって来た。
「うん、ちょうど仕事を探してたからお手伝いさせてもらったの」
「へー。そうなんスね」
「桃ちゃん先輩は練習試合終わったんスか?」
「あぁ、まぁな。お前らも球拾いが終わったなら素振りしに行ってこいよ」
「はい!」
「もちろん、九条先輩に礼を言うのも忘れんじゃねーぞ?」
「「九条先輩、ありがとうございました!」」
三人がいっせいにお礼を口にする。そして一年生三人組はボール籠を抱えて練習に戻って行った。私はそれを微笑ましく見送る。
「それにしても桃城君って後輩にも慕われているんだね」
後輩はみんな彼を桃ちゃん先輩と呼んでいる。そして同学年、先輩にも桃という愛称で呼ばれているところを見ると上下関係にあまり拘らないように感じた。
とてもフレンドリーだから後輩にも人気があるんじゃないかな。部員全員と打ち解けている桃城君に少し羨ましく思う。
「そんなことないですって! あ、俺のことは桃って呼んでいいッスよ」
「それじゃあ桃君」
「まさかの君付けッスか! 何だか呼ばれ慣れてないんでむず痒いッスね」
「頑張って慣れてね。そういえば、海堂君も桃君と同じ二年生でレギュラーだよね。海堂君とも仲がいいの?」
「海堂? いやいや、仲良くなんてないッスよ!」
少し意外な返答だった。誰とでも仲がいいイメージのある桃君でもまだ仲良しになってない人がいるなんて。
「それにあんな奴と一緒にいたら暗くなっちまいますよ」
「え?」
「先輩もマムシには気を付けて下さいね。んじゃあ、俺そろそろ戻りまーす」
「あ、うん。頑張ってね」
大きく手を振る桃君を見送ると私は先程の彼の言葉について考えた。まだ仲良くなっていない、というよりも仲が悪いという印象を持ってしまう。
そして海堂君と一緒にいたら暗くなってしまうという発言……。これってまさか、イジメ……じゃないよね?
桃君が海堂君を? いや、まさか人気者の桃君に限ってそんなこと……。
でも、海堂君がどう思ってるか分からないし、一度聞いてみなきゃ。もし、海堂君が虐められているって思ってたら桃君にちゃんと話しなきゃいけないし。もしかしたら桃君も気づいてないのかも知れない。
それにしてもマムシってどういうことだろう?
桃君はマムシという言葉も口にしていた。話の流れからしてきっと海堂君のことを指しているのだろうけど何故マムシなのかな? それもあとで聞いてみよう。
マネージャーの仕事は乾君から色々教わって主にタイムを計ったり、スポーツドリンクを用意したり、素振りをする数を数えたりと様々。
今までは乾君がそれらをこなしつつ練習をしていたので彼には助かっているという嬉しい言葉を貰った。あとはまだ勉強中だけど、審判をしたりもしている。
そして今は私が審判をした試合が終わり、手が空いてしまった。
周りを見渡すと一年生がボールを拾っているので私は再び声がかかるまで一緒にボールを拾おうと彼らに近づく。
「ボール、私が拾うよ」
しゃがみ込んでボールを拾い始めると一年生の一人、眉毛が繋がっている堀尾君が慌てた。
「い、いいッスよ! ここは俺らの仕事ですし、先輩は拾わなくて大丈夫ですって!」
「そうですよ。九条先輩、審判の仕事終わったばかりですし僕たちに任せて下さい」
にぱっと笑みを見せるおかっぱ髪の加藤君にも断られてしまう。
やはり、女子であり、しかも先輩だから気を遣われているのかな。
「でも、マネージャーである私の仕事でもあるから、せめて手伝わせてほしいな」
「でも……いいんですか? ボール拾いくらいは僕達でも出来る仕事ですよ」
坊主頭の水野君が困惑した表情で尋ねると私はひとつ頷いて見せた。
「もちろん。私、何かしてなきゃ落ち着かないから」
そう伝えると三人はこしょこしょと話し始める。「ここまで言ってくれるなら……」とか「でも、先輩だぜ?」と、僅かながら漏れ聞こえた。
やっぱり気を遣わせちゃってるみたいで申し訳なく感じる。それと同時にマネージャーは皆をサポートする立場だからもっと頼ってもほしくも思った。
「先輩とか関係ないから一緒に拾わせてくれないかな?」
ちょっと強引だけど私は何もせずに一年生だけ球拾いするなんて出来ない。
そんな感じで引かずにいると彼らは戸惑いながらも「お願いします」と言ってくれた。
それからボールを拾い集めながらも三人と会話をしてみると色々と話が聞くことが出来て楽しかった。
例えば堀尾君はテニス歴二年でテニス知識も色々と豊富。加藤君はお父さんがテニススクールのコーチをしていて、水野君は加藤君と同じクラスで一緒に仮入部に行ったと話をしてくれた。
「お! 今日は球拾いが早ぇーと思ったら九条先輩も一緒じゃないスか」
ボールを集めるのが一段落ついたところでレギュラーの一人、桃城君がやって来た。
「うん、ちょうど仕事を探してたからお手伝いさせてもらったの」
「へー。そうなんスね」
「桃ちゃん先輩は練習試合終わったんスか?」
「あぁ、まぁな。お前らも球拾いが終わったなら素振りしに行ってこいよ」
「はい!」
「もちろん、九条先輩に礼を言うのも忘れんじゃねーぞ?」
「「九条先輩、ありがとうございました!」」
三人がいっせいにお礼を口にする。そして一年生三人組はボール籠を抱えて練習に戻って行った。私はそれを微笑ましく見送る。
「それにしても桃城君って後輩にも慕われているんだね」
後輩はみんな彼を桃ちゃん先輩と呼んでいる。そして同学年、先輩にも桃という愛称で呼ばれているところを見ると上下関係にあまり拘らないように感じた。
とてもフレンドリーだから後輩にも人気があるんじゃないかな。部員全員と打ち解けている桃城君に少し羨ましく思う。
「そんなことないですって! あ、俺のことは桃って呼んでいいッスよ」
「それじゃあ桃君」
「まさかの君付けッスか! 何だか呼ばれ慣れてないんでむず痒いッスね」
「頑張って慣れてね。そういえば、海堂君も桃君と同じ二年生でレギュラーだよね。海堂君とも仲がいいの?」
「海堂? いやいや、仲良くなんてないッスよ!」
少し意外な返答だった。誰とでも仲がいいイメージのある桃君でもまだ仲良しになってない人がいるなんて。
「それにあんな奴と一緒にいたら暗くなっちまいますよ」
「え?」
「先輩もマムシには気を付けて下さいね。んじゃあ、俺そろそろ戻りまーす」
「あ、うん。頑張ってね」
大きく手を振る桃君を見送ると私は先程の彼の言葉について考えた。まだ仲良くなっていない、というよりも仲が悪いという印象を持ってしまう。
そして海堂君と一緒にいたら暗くなってしまうという発言……。これってまさか、イジメ……じゃないよね?
桃君が海堂君を? いや、まさか人気者の桃君に限ってそんなこと……。
でも、海堂君がどう思ってるか分からないし、一度聞いてみなきゃ。もし、海堂君が虐められているって思ってたら桃君にちゃんと話しなきゃいけないし。もしかしたら桃君も気づいてないのかも知れない。
それにしてもマムシってどういうことだろう?
桃君はマムシという言葉も口にしていた。話の流れからしてきっと海堂君のことを指しているのだろうけど何故マムシなのかな? それもあとで聞いてみよう。