自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
vol.1 それなら僕と試合してみない?
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朝早い時間の生徒会室に生徒が一人いた。
青春学園中等部3年2組の九条秋。今日は生徒会役員が集まっての会議が朝から行われるのだが、その会議が始まるのは今から三十分後。
何故そんな早い時間から生徒会室に来たのかというと彼女はこの静かな空間の中、一人で考える時間に費やしたかったからだ。
組み立て式の長テーブルが会議しやすいように長方形の形になるよう並べられている中、秋は近くにあったパイプ椅子を引いて席に着くと、鞄から春を思わせるような桃色の手帳を取り出した。
「……先週から仮入部してる美術部……これも私には合わない気がするなぁ」
ふぅ、と溜め息を吐く。開いた手帳の中身は今まで体験した部活の記録が書かれてあった。生徒会で書記を務めている彼女の字はとても綺麗で読みやすい。
青春学園では今年度から全ての生徒に何らかの部活動に所属しなければならなくなったため、今まで部活には全く手を出さず帰宅部だった秋は春休み頃から自分に合う部活を探していた。
だが、既に新学期を迎えて二週間経った今でもまだ所属する部活は決まらない。
今まで一週間の仮入部で体験した部活は文芸、華道、そして美術。どの部も楽しめたのだが、彼女を強く惹き付けるまでにはいかず、今まで勉強にばかりに時間を費やしていた秋にはやりたいことが見つからずにいた。
「……次こそは夢中になれるものが見つかればいいんだけど」
手帳に挟んでいた二つ折りの一枚のプリントを開く。そこには全部活の紹介と各部長の言葉が載っていた。
始業式に渡された新入生向けのそのプリントを秋は今でも持っていて、そこから仮入部する部活を選んでいた。
そしていつも目に止まるのは男子テニス部の部長の言葉。伝統や過去の成績を汚さぬようにと書かれてある文章は堅苦しいと囁かれたこともあったが秋にしてみれば、その真面目さが彼らしいとも思える。
その部長は生徒会長も務める手塚国光。秋が尊敬する人物の一人である。
「……今頃、手塚君はテニス部の練習に励んでるのかな」
ふと、窓へと視線を向ける。今の秋の位置からでは窓の外は見えないが、ボールの打つ音が聞こえていたのでテニス部が朝練をしていることが分かった。
青春学園中等部3年2組の九条秋。今日は生徒会役員が集まっての会議が朝から行われるのだが、その会議が始まるのは今から三十分後。
何故そんな早い時間から生徒会室に来たのかというと彼女はこの静かな空間の中、一人で考える時間に費やしたかったからだ。
組み立て式の長テーブルが会議しやすいように長方形の形になるよう並べられている中、秋は近くにあったパイプ椅子を引いて席に着くと、鞄から春を思わせるような桃色の手帳を取り出した。
「……先週から仮入部してる美術部……これも私には合わない気がするなぁ」
ふぅ、と溜め息を吐く。開いた手帳の中身は今まで体験した部活の記録が書かれてあった。生徒会で書記を務めている彼女の字はとても綺麗で読みやすい。
青春学園では今年度から全ての生徒に何らかの部活動に所属しなければならなくなったため、今まで部活には全く手を出さず帰宅部だった秋は春休み頃から自分に合う部活を探していた。
だが、既に新学期を迎えて二週間経った今でもまだ所属する部活は決まらない。
今まで一週間の仮入部で体験した部活は文芸、華道、そして美術。どの部も楽しめたのだが、彼女を強く惹き付けるまでにはいかず、今まで勉強にばかりに時間を費やしていた秋にはやりたいことが見つからずにいた。
「……次こそは夢中になれるものが見つかればいいんだけど」
手帳に挟んでいた二つ折りの一枚のプリントを開く。そこには全部活の紹介と各部長の言葉が載っていた。
始業式に渡された新入生向けのそのプリントを秋は今でも持っていて、そこから仮入部する部活を選んでいた。
そしていつも目に止まるのは男子テニス部の部長の言葉。伝統や過去の成績を汚さぬようにと書かれてある文章は堅苦しいと囁かれたこともあったが秋にしてみれば、その真面目さが彼らしいとも思える。
その部長は生徒会長も務める手塚国光。秋が尊敬する人物の一人である。
「……今頃、手塚君はテニス部の練習に励んでるのかな」
ふと、窓へと視線を向ける。今の秋の位置からでは窓の外は見えないが、ボールの打つ音が聞こえていたのでテニス部が朝練をしていることが分かった。