自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
vol.6 上の上で上々だい! データなんて外れろやい!
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本日はスポーツテスト。生徒の本来の実力を発揮してもらうためにどの部活動もこの日の朝練はなかった。
だから私もマネージャーの仕事はなくてスポーツテストに励むことになる。
体操服の上にジャージを着て手にはスポーツテストの結果を記入するための用紙。
そこには反復横跳び、シャトルラン、背筋、握力、上体反らし、長座体前屈、50m走、立ち幅跳び、ハンドボール投げ、持久走といった内容。自分の記録がどのように残るか楽しみだった。
「……さてと、あとはハンドボール投げと持久走を残すのみだね」
しばらくスポーツテストに励んだ私の用紙の項目は残りふたつのみである。
他の項目はちゃんと結果が記入されていて去年より全体的に伸びたかなと嬉しい結果が出た。
その用紙を見て一人ほくそ笑んだ私の後ろから声が聞こえた。
「んーと、なになに? ……ほうほう、やっぱ女子って身体柔らかいんだねー」
私のスポーツテストの結果を覗き見る男子。一瞬びっくりしたけど、見覚えのある顔だった。確か大石君がよくダブルスを組んでる人で……。
「えっ? あ、テニス部の……」
「菊丸英二。……と、そっか、まだ自己紹介してなかったんだっけ?」
「ごめんなさい。まだ部員全員の名前を把握してなくて……」
「いいっていいって。一日そこらじゃ覚えらんないもんじゃん? でも、俺の名前はもう覚えたっしょ?」
人懐っこい笑顔を向ける彼に私は「うん」と大きく頷いた。
「菊丸君だね。大丈夫だよ、もう覚えたから」
「よーしよーし、それでよろしい! ……なんてね。それより九条さんって上から順番にテストを受けてんの?」
「そうだよ。菊丸君は違うの?」
「俺は得意やつからやってんの。上体反らしとか長座体前屈とか」
「菊丸君は身体が柔らかいんだね」
「まぁねー。テニスでもアクロバティックプレイしてっから身体が硬いと出来ないし」
テニスとアクロバット……? あまり繋がりとか形が見えないんだけど、試合中にバク転とかしちゃうのかな。それは一度見てみたいかも。
「今度試合がある時にでも見させてもらってもいいかな?」
「もちっ。俺は別に構わないよん。あ、それよりもスポーツテストの結果見せ合いっこしない?」
「え? でも、恥ずかしいな。そんな大した結果じゃないよ?」
「いいっていいって、ほら」
そう言って菊丸君は自分の用紙を私に差し出す。私は戸惑いながらも同じように彼に結果用紙を渡してお互いの記録を見せ合った。
菊丸君は既に全部のテストを終えたみたいで、先ほど得意と言っていた上体反らしと長座体前屈の結果を見て本当に柔らかいなぁと思わず呟いてしまう。
一般的には男子は女子に比べると身体が硬いと言われているが彼は別であった。体操選手としても活躍出来るんじゃないかな。
そんなことを考えてたら「へー」と菊丸君の声が上がった。
「九条さんって結構握力あるんだ」
「手の力はちょっとだけ、かな。でも男子には敵わないよ」
「でも、他の女子に比べたら平均より上だと思うよ、この結果。凄い凄い」
「そ、そうかな」
「そうそう。握力はさ、ラケットを握るためにも大事なもんだしね。テニスはやったことある?」
「ううん」
「じゃあ、今度ラケット振ってみなよ。結構楽しいからさ!」
「そうだね、機会があったらやってみるね」
テニスの経験はないけど、一度ラケットは振ってみたいかも。私もテニスが上手い人だったら麻美と打ち合いとか出来て楽しいかもしれない。
「あ、そういえば麻美の結果知ってる? あいつはどのテストも男子にも負けないくらいの平均以上の結果が出てるんだけどさ、上体反らしと長座体前屈は普通の女子の平均値よりやや下だったんだよね」
にししと笑う菊丸君が教えてくれる麻美の情報。いつの間に麻美の結果を見たんだろう?
きっと彼女のことだから簡単に見せるはずはないし、多分私と同じように後ろから覗かれたのかも。
それにしても男子より上の結果を残すなんてさすがだなぁ。だけど菊丸君の得意分野は麻美にとっては苦手なのか、あまり良くないらしい。
「麻美ってば身体が硬いんだよね。手塚も硬いしさ、表情が硬い奴は身体も硬いっていう法則でもあんのかな」
菊丸君の話にとても気になる内容が耳に入る。
「手塚君も硬いの?」
「上体反らしもそうなんだけど、長座体前屈がさ、もう酷いのなんのって29.1cmだって! ヤバくない?」
「うーん……確かにちょっと硬い、かも」
でも意外だったかな。テニスが上手くて、勉強も出来て、生徒会長にも務めてるみんなの憧れの的である手塚君でも苦手なものとかあるんだ。
(手塚君のことがひとつ知れて嬉しいかな)
だから私もマネージャーの仕事はなくてスポーツテストに励むことになる。
体操服の上にジャージを着て手にはスポーツテストの結果を記入するための用紙。
そこには反復横跳び、シャトルラン、背筋、握力、上体反らし、長座体前屈、50m走、立ち幅跳び、ハンドボール投げ、持久走といった内容。自分の記録がどのように残るか楽しみだった。
「……さてと、あとはハンドボール投げと持久走を残すのみだね」
しばらくスポーツテストに励んだ私の用紙の項目は残りふたつのみである。
他の項目はちゃんと結果が記入されていて去年より全体的に伸びたかなと嬉しい結果が出た。
その用紙を見て一人ほくそ笑んだ私の後ろから声が聞こえた。
「んーと、なになに? ……ほうほう、やっぱ女子って身体柔らかいんだねー」
私のスポーツテストの結果を覗き見る男子。一瞬びっくりしたけど、見覚えのある顔だった。確か大石君がよくダブルスを組んでる人で……。
「えっ? あ、テニス部の……」
「菊丸英二。……と、そっか、まだ自己紹介してなかったんだっけ?」
「ごめんなさい。まだ部員全員の名前を把握してなくて……」
「いいっていいって。一日そこらじゃ覚えらんないもんじゃん? でも、俺の名前はもう覚えたっしょ?」
人懐っこい笑顔を向ける彼に私は「うん」と大きく頷いた。
「菊丸君だね。大丈夫だよ、もう覚えたから」
「よーしよーし、それでよろしい! ……なんてね。それより九条さんって上から順番にテストを受けてんの?」
「そうだよ。菊丸君は違うの?」
「俺は得意やつからやってんの。上体反らしとか長座体前屈とか」
「菊丸君は身体が柔らかいんだね」
「まぁねー。テニスでもアクロバティックプレイしてっから身体が硬いと出来ないし」
テニスとアクロバット……? あまり繋がりとか形が見えないんだけど、試合中にバク転とかしちゃうのかな。それは一度見てみたいかも。
「今度試合がある時にでも見させてもらってもいいかな?」
「もちっ。俺は別に構わないよん。あ、それよりもスポーツテストの結果見せ合いっこしない?」
「え? でも、恥ずかしいな。そんな大した結果じゃないよ?」
「いいっていいって、ほら」
そう言って菊丸君は自分の用紙を私に差し出す。私は戸惑いながらも同じように彼に結果用紙を渡してお互いの記録を見せ合った。
菊丸君は既に全部のテストを終えたみたいで、先ほど得意と言っていた上体反らしと長座体前屈の結果を見て本当に柔らかいなぁと思わず呟いてしまう。
一般的には男子は女子に比べると身体が硬いと言われているが彼は別であった。体操選手としても活躍出来るんじゃないかな。
そんなことを考えてたら「へー」と菊丸君の声が上がった。
「九条さんって結構握力あるんだ」
「手の力はちょっとだけ、かな。でも男子には敵わないよ」
「でも、他の女子に比べたら平均より上だと思うよ、この結果。凄い凄い」
「そ、そうかな」
「そうそう。握力はさ、ラケットを握るためにも大事なもんだしね。テニスはやったことある?」
「ううん」
「じゃあ、今度ラケット振ってみなよ。結構楽しいからさ!」
「そうだね、機会があったらやってみるね」
テニスの経験はないけど、一度ラケットは振ってみたいかも。私もテニスが上手い人だったら麻美と打ち合いとか出来て楽しいかもしれない。
「あ、そういえば麻美の結果知ってる? あいつはどのテストも男子にも負けないくらいの平均以上の結果が出てるんだけどさ、上体反らしと長座体前屈は普通の女子の平均値よりやや下だったんだよね」
にししと笑う菊丸君が教えてくれる麻美の情報。いつの間に麻美の結果を見たんだろう?
きっと彼女のことだから簡単に見せるはずはないし、多分私と同じように後ろから覗かれたのかも。
それにしても男子より上の結果を残すなんてさすがだなぁ。だけど菊丸君の得意分野は麻美にとっては苦手なのか、あまり良くないらしい。
「麻美ってば身体が硬いんだよね。手塚も硬いしさ、表情が硬い奴は身体も硬いっていう法則でもあんのかな」
菊丸君の話にとても気になる内容が耳に入る。
「手塚君も硬いの?」
「上体反らしもそうなんだけど、長座体前屈がさ、もう酷いのなんのって29.1cmだって! ヤバくない?」
「うーん……確かにちょっと硬い、かも」
でも意外だったかな。テニスが上手くて、勉強も出来て、生徒会長にも務めてるみんなの憧れの的である手塚君でも苦手なものとかあるんだ。
(手塚君のことがひとつ知れて嬉しいかな)