自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
vol.5 実力があったからレギュラーになれたんだもの
主人公名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「えへー。今日はスクープがいっぱいだ。“女テニNo.1の赤宮麻美を含めた女子テニス部員の一部がミクスド大会のために男テニで練習!?”か“あの男テニにマネージャーが! その名も九条秋!!”どっちの見出しがいいかなぁ」
カメラを両手に持ち、次に発行するであろう新聞の見出しを考えながらテニスコート内をぶらぶらする遥。そんな彼女の元へ一人の男子が声をかける。
「どうやらちゃんと仕事をしてるようだね」
「ぬわっ!? ……って、乾じゃないかっ。いきなり後ろから出てこないでよ!」
「せっかく褒めたというのに酷い言いぐさだな」
びくりと身体を跳ねさせて慌てながら後ろを振り向けばそこには自分よりも背の高い乾が立っていた。右手にはノートを手にして。
「褒めたって……失礼だなぁ! あたしはちゃんと真面目に部活してるんだもんねっ」
「俺の予想では90%の確率で退部になるだろうと思っていたが……」
「ふふんっ。乾のデータも大したことないじゃないか」
「君の性格や日頃の行動力を統計した結果だけど、ここまで熱心になるには別の理由があるんだろうな。……例えば好きな相手が出来た、とか」
ぎくり。
眼鏡を光らせて遥の図星をついた乾の発言に思わず言葉を失う。
「……あー……うー……。う、う、うるさいやい! あたしが真面目に部活をして何が悪いんだいっ。ああああたしは忙しい人間なのだ! あたしに構わないでくれたまえ!」
言葉に詰まったり、目を泳がせたりと誰がどう見ても不自然な態度を見せる遥は一刻も早く乾から離れようと後退りをした後に彼に背を向け走り出した。
そして一人残された乾は「ふむ」と頷き、ノートに何かを記し始めた。
「相変わらず分かりやすい奴だ」
「はぁ……はぁ……。相変わらずエスパーみたいな男だ」
乾から逃げ切ったあと遠目で乾を睨みつけながらも自分の仕事を思い出した遥はカメラを構えて練習風景を撮り始める。
何度かシャッターを切るとカメラの先に麻美を捉えた遥は思わずカメラから顔を離す。
「麻美もちゃんと部活してるんだぁ」
ラケットを振るう麻美を初めて見たのか、珍しい物を見るように彼女を見続けた。
どうやらダブルスの練習らしく麻美のパートナーとなっているのはレギュラーであるツンツン頭の男子のようだ。
そして対戦する相手は大石と菊丸の黄金ペアであり、大石を見るや否や遥の目が輝き出した。
「おおぉぉぉっ! 大石と試合だなんて麻美が羨ましい! いや、大石とペアを組める英二が羨ましい!」
とにかく写真に収めねば。そう思った遥は再びカメラを構えて大石を中心に写真を撮り始めた。
後に現像した大石ばかり写真を見た新聞部の部長に「私用で撮るな!」と怒鳴られるとも知らずに。
カメラを両手に持ち、次に発行するであろう新聞の見出しを考えながらテニスコート内をぶらぶらする遥。そんな彼女の元へ一人の男子が声をかける。
「どうやらちゃんと仕事をしてるようだね」
「ぬわっ!? ……って、乾じゃないかっ。いきなり後ろから出てこないでよ!」
「せっかく褒めたというのに酷い言いぐさだな」
びくりと身体を跳ねさせて慌てながら後ろを振り向けばそこには自分よりも背の高い乾が立っていた。右手にはノートを手にして。
「褒めたって……失礼だなぁ! あたしはちゃんと真面目に部活してるんだもんねっ」
「俺の予想では90%の確率で退部になるだろうと思っていたが……」
「ふふんっ。乾のデータも大したことないじゃないか」
「君の性格や日頃の行動力を統計した結果だけど、ここまで熱心になるには別の理由があるんだろうな。……例えば好きな相手が出来た、とか」
ぎくり。
眼鏡を光らせて遥の図星をついた乾の発言に思わず言葉を失う。
「……あー……うー……。う、う、うるさいやい! あたしが真面目に部活をして何が悪いんだいっ。ああああたしは忙しい人間なのだ! あたしに構わないでくれたまえ!」
言葉に詰まったり、目を泳がせたりと誰がどう見ても不自然な態度を見せる遥は一刻も早く乾から離れようと後退りをした後に彼に背を向け走り出した。
そして一人残された乾は「ふむ」と頷き、ノートに何かを記し始めた。
「相変わらず分かりやすい奴だ」
「はぁ……はぁ……。相変わらずエスパーみたいな男だ」
乾から逃げ切ったあと遠目で乾を睨みつけながらも自分の仕事を思い出した遥はカメラを構えて練習風景を撮り始める。
何度かシャッターを切るとカメラの先に麻美を捉えた遥は思わずカメラから顔を離す。
「麻美もちゃんと部活してるんだぁ」
ラケットを振るう麻美を初めて見たのか、珍しい物を見るように彼女を見続けた。
どうやらダブルスの練習らしく麻美のパートナーとなっているのはレギュラーであるツンツン頭の男子のようだ。
そして対戦する相手は大石と菊丸の黄金ペアであり、大石を見るや否や遥の目が輝き出した。
「おおぉぉぉっ! 大石と試合だなんて麻美が羨ましい! いや、大石とペアを組める英二が羨ましい!」
とにかく写真に収めねば。そう思った遥は再びカメラを構えて大石を中心に写真を撮り始めた。
後に現像した大石ばかり写真を見た新聞部の部長に「私用で撮るな!」と怒鳴られるとも知らずに。