自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
vol.5 実力があったからレギュラーになれたんだもの
主人公名前変換
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放課後の部活が始まる前、菊丸がテニスコートへ向かうが思ったよりも早かったのか、部員は数える程しかいなくてレギュラー陣の中では一番乗りのようであった。
そんな中、一人の少女が準備運動していた。菊丸はその人物に気付くと伸脚する彼女に近付き、ポンッと背中を叩く。
「よっ! 麻美。早いじゃん」
背中を軽く叩かれた麻美が伸脚を中断して後ろを振り向き菊丸の存在に気付くと、はぁと溜め息を吐き捨てた。
「気安く名前で呼ぶなって言っただろ」
「今更じゃん。細かいことは気にしない気にしない」
「アンタが気にしなくても私は気にするんだよ」
「そんなことよりどうなわけ? 念願の男子テニス部の練習はさ」
「……。試合がしたい」
「あぁ……朝練の時は試合してないしね」
朝のメニューは走り込みに素振り、筋トレといった体力作りを中心としたもので常に誰かを薙ぎ倒したい麻美にとっては物足りないものであった。だが、自ら望んでいた男子テニス部の練習メニューなため文句は言わない。
「ていうか、まずはミクスドパートナーを探さなきゃなんないじゃん。じゃなきゃ試合どころじゃないし」
「だから手塚」
「……お前さぁ、前にも言ったけど強い相手と組めばいいってもんじゃないんだぞ~?」
「弱い奴よりかはマシだ」
前にも同じことを言ったはずなのにどうやら理解を得られなかったようで菊丸は「分からず屋」とぼそっと呟いた。
「集合!」
するとテニス部の部長、手塚の声がコート内に響く。二人が話してる間、いつの間にか周りには他の部員達が揃っていた。
そして麻美と菊丸は手塚の声に従い、他の部員と共に部長の前に集合する。
集まった後、手塚と大石の間にいる女子を見て麻美は一瞬目を大きく見開く。
「本日から一週間仮入部としてマネージャーが入ることとなった」
手塚の説明を聞き、麻美はすぐに理解出来た。そこにいる自分の友人である九条秋がマネージャーになったのだと。
「あいつ、マネージャーになったのか」
ぽつりと言葉を漏らすとそれが聞こえたのか、菊丸が麻美に尋ねる。
「なになに? 知り合い?」
「友達」
きっぱりと答える麻美に菊丸は思わず耳を疑った。
昨年一緒のクラスだった彼はクラスでも常に一人でいることが多い麻美に友人がいたことに驚きを隠せなかったからだ。
「お前って俺ら以外に友達っていたの?」
「俺らってなんだ」
「俺と遥」
「友達になった記憶はない」
躊躇いなく言うクラスメイトに菊丸は「感じ悪ィの」と返す。彼女の耳に入ったが特に何も言い返すことはなく、麻美は秋を見続けた。
「それじゃあ、九条さん。何か一言頼むよ」
「あ、うん。3年2組、九条秋です。仮入部ですけど、精一杯頑張りたいと思います」
ぺこりとお辞儀をする秋に部員達は拍手をし、彼女を歓迎する。麻美としても友人である秋と部活の時間を共に出来るのは嬉しいことであった。
(これは結構楽しくなりそうだな)
そんな中、一人の少女が準備運動していた。菊丸はその人物に気付くと伸脚する彼女に近付き、ポンッと背中を叩く。
「よっ! 麻美。早いじゃん」
背中を軽く叩かれた麻美が伸脚を中断して後ろを振り向き菊丸の存在に気付くと、はぁと溜め息を吐き捨てた。
「気安く名前で呼ぶなって言っただろ」
「今更じゃん。細かいことは気にしない気にしない」
「アンタが気にしなくても私は気にするんだよ」
「そんなことよりどうなわけ? 念願の男子テニス部の練習はさ」
「……。試合がしたい」
「あぁ……朝練の時は試合してないしね」
朝のメニューは走り込みに素振り、筋トレといった体力作りを中心としたもので常に誰かを薙ぎ倒したい麻美にとっては物足りないものであった。だが、自ら望んでいた男子テニス部の練習メニューなため文句は言わない。
「ていうか、まずはミクスドパートナーを探さなきゃなんないじゃん。じゃなきゃ試合どころじゃないし」
「だから手塚」
「……お前さぁ、前にも言ったけど強い相手と組めばいいってもんじゃないんだぞ~?」
「弱い奴よりかはマシだ」
前にも同じことを言ったはずなのにどうやら理解を得られなかったようで菊丸は「分からず屋」とぼそっと呟いた。
「集合!」
するとテニス部の部長、手塚の声がコート内に響く。二人が話してる間、いつの間にか周りには他の部員達が揃っていた。
そして麻美と菊丸は手塚の声に従い、他の部員と共に部長の前に集合する。
集まった後、手塚と大石の間にいる女子を見て麻美は一瞬目を大きく見開く。
「本日から一週間仮入部としてマネージャーが入ることとなった」
手塚の説明を聞き、麻美はすぐに理解出来た。そこにいる自分の友人である九条秋がマネージャーになったのだと。
「あいつ、マネージャーになったのか」
ぽつりと言葉を漏らすとそれが聞こえたのか、菊丸が麻美に尋ねる。
「なになに? 知り合い?」
「友達」
きっぱりと答える麻美に菊丸は思わず耳を疑った。
昨年一緒のクラスだった彼はクラスでも常に一人でいることが多い麻美に友人がいたことに驚きを隠せなかったからだ。
「お前って俺ら以外に友達っていたの?」
「俺らってなんだ」
「俺と遥」
「友達になった記憶はない」
躊躇いなく言うクラスメイトに菊丸は「感じ悪ィの」と返す。彼女の耳に入ったが特に何も言い返すことはなく、麻美は秋を見続けた。
「それじゃあ、九条さん。何か一言頼むよ」
「あ、うん。3年2組、九条秋です。仮入部ですけど、精一杯頑張りたいと思います」
ぺこりとお辞儀をする秋に部員達は拍手をし、彼女を歓迎する。麻美としても友人である秋と部活の時間を共に出来るのは嬉しいことであった。
(これは結構楽しくなりそうだな)