自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
vol.1 それなら僕と試合してみない?
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早朝。辺りには雀の鳴き声と共にボールの打つ音と部員達の掛け声が響く。
そこは青春学園中等部のテニスコート。
パァン!
力強いスマッシュがシングルスコートのコーナーギリギリに決まった。
この決め球によって審判の女子が「ゲームセット!」と試合終了の声を上げる。
試合に負けた女子は息を整えながらフゥと小さく息を吐き、勝った女子はというと左手に装着するリストバンドを使い、額に流れる汗を拭っていた。
「まったく。部長の私より強いくせになんで今年の部長にならなかったわけ? 赤宮さん?」
「部長とか副部長とか、面倒な仕事付きの役職は欲しくないからな。私はただテニスが出来ればそれでいいわけだし」
「まぁ、人には適材適所って言うのもあるしね。その分、貴女には大会で頑張ってもらうから」
「はいはい」
彼女の名は赤宮麻美。青春学園3年6組。
女子テニス部所属で部内では一番の実力を持つ。容姿、運動能力には恵まれており、勉学も程々に良い。だが、多少性格に問題有り。
悪く言えば横暴、我儘、暴力魔。良く言えば誰にも媚びない、自分の意思を持った性格とも言える。
「負けた私が言うのもあれだけど、攻めるだけじゃなく守りのテニスもした方がいいわよ」
「守るなんて性に合わん。負けてない上に1ポイントも落とさなかったからいいだろ」
「……余計なことは言わなくていいの。部長として言ってるんだから少しは頭の隅っこにでも置いておきなさいよ」
「はいはい。……あ、そうそう、今日の放課後はこっちには出ないから」
当たり前のように部活をサボる宣言をする麻美に女子テニス部の部長は怪訝な表情を見せる。
「また他の部活に行く気?」
「そういうこと」
赤宮麻美は運動能力が高いため他の運動部にとっても欲しい存在である。
既にテニス部所属である彼女はよく引き抜きの勧誘を受けていた。もちろん断っていたが、麻美自身もたまには違う運動をしたいという理由で他の運動部を体験することがよくある。
そんな麻美の行動に部長は小さな嘆息を漏らした。
「……はぁ。あのね、赤宮さんが運動神経が良いのは認めるけど、他の部活にも出入りしてると顧問の先生達が貴女を引き抜こうとするわよ」
「全部断ってるから」
「他の部もお遊びで部活をしてるわけじゃないんだから、好きな時に好きなだけしたいなんて我儘は本当は認められないのよ。だからそろそろ他の部に顔を出すのは止めておきなさい」
「あんたには関係ないだろ。私の勝手だ」
部長の小言にうんざりしたのか、麻美は適当に話を聞き流すと、コート脇のベンチに置いてあったタオルを首に掛けて「先に上がるから」と告げ、まだ部活中だというのに彼女はコートから出て行った。
女子テニス部部長はまたかと思いながらもう一度大きな溜め息を吐く。
麻美の我儘は今に始まったことではないが、彼女の勝手な行動はいつも部長の頭を悩ませていた。
部活のある日はちゃんと顔を出し、練習試合などはきちんとこなすのに基礎練習はあんまりで、好きな時に帰って行く。
このままでは後輩の示しもつかない上に悪影響を及ぼしてしまうため、何度も麻美に注意をするが相手は全く聞く耳を持たない。
せめて自分のテニスの腕がもっとあれば、と思わずにはいられなかった。
「……はぁ」
そしてまた部長は溜め息をこぼした。
そこは青春学園中等部のテニスコート。
パァン!
力強いスマッシュがシングルスコートのコーナーギリギリに決まった。
この決め球によって審判の女子が「ゲームセット!」と試合終了の声を上げる。
試合に負けた女子は息を整えながらフゥと小さく息を吐き、勝った女子はというと左手に装着するリストバンドを使い、額に流れる汗を拭っていた。
「まったく。部長の私より強いくせになんで今年の部長にならなかったわけ? 赤宮さん?」
「部長とか副部長とか、面倒な仕事付きの役職は欲しくないからな。私はただテニスが出来ればそれでいいわけだし」
「まぁ、人には適材適所って言うのもあるしね。その分、貴女には大会で頑張ってもらうから」
「はいはい」
彼女の名は赤宮麻美。青春学園3年6組。
女子テニス部所属で部内では一番の実力を持つ。容姿、運動能力には恵まれており、勉学も程々に良い。だが、多少性格に問題有り。
悪く言えば横暴、我儘、暴力魔。良く言えば誰にも媚びない、自分の意思を持った性格とも言える。
「負けた私が言うのもあれだけど、攻めるだけじゃなく守りのテニスもした方がいいわよ」
「守るなんて性に合わん。負けてない上に1ポイントも落とさなかったからいいだろ」
「……余計なことは言わなくていいの。部長として言ってるんだから少しは頭の隅っこにでも置いておきなさいよ」
「はいはい。……あ、そうそう、今日の放課後はこっちには出ないから」
当たり前のように部活をサボる宣言をする麻美に女子テニス部の部長は怪訝な表情を見せる。
「また他の部活に行く気?」
「そういうこと」
赤宮麻美は運動能力が高いため他の運動部にとっても欲しい存在である。
既にテニス部所属である彼女はよく引き抜きの勧誘を受けていた。もちろん断っていたが、麻美自身もたまには違う運動をしたいという理由で他の運動部を体験することがよくある。
そんな麻美の行動に部長は小さな嘆息を漏らした。
「……はぁ。あのね、赤宮さんが運動神経が良いのは認めるけど、他の部活にも出入りしてると顧問の先生達が貴女を引き抜こうとするわよ」
「全部断ってるから」
「他の部もお遊びで部活をしてるわけじゃないんだから、好きな時に好きなだけしたいなんて我儘は本当は認められないのよ。だからそろそろ他の部に顔を出すのは止めておきなさい」
「あんたには関係ないだろ。私の勝手だ」
部長の小言にうんざりしたのか、麻美は適当に話を聞き流すと、コート脇のベンチに置いてあったタオルを首に掛けて「先に上がるから」と告げ、まだ部活中だというのに彼女はコートから出て行った。
女子テニス部部長はまたかと思いながらもう一度大きな溜め息を吐く。
麻美の我儘は今に始まったことではないが、彼女の勝手な行動はいつも部長の頭を悩ませていた。
部活のある日はちゃんと顔を出し、練習試合などはきちんとこなすのに基礎練習はあんまりで、好きな時に帰って行く。
このままでは後輩の示しもつかない上に悪影響を及ぼしてしまうため、何度も麻美に注意をするが相手は全く聞く耳を持たない。
せめて自分のテニスの腕がもっとあれば、と思わずにはいられなかった。
「……はぁ」
そしてまた部長は溜め息をこぼした。