自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
vol.4 私だってシングルスプレイヤーだ
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「本を返しに来ましたー」
この間借りたテニスの教材を図書委員が座るカウンターへと返却するため遥が昼休みに持って行くが、担当の図書委員は机に伏せて眠っているようだった。
「……寝てるし。……おーい、起きるんだー」
眠っている相手の耳元で話しかけると「んん……」と唸りながらゆっくり瞼を開ける。
伏せていた机から起き上がると眠そうに目を擦りながら相手は遥の存在に気付いた。
「……何?」
「何じゃなくて返却しに来たんだよ。へ・ん・きゃ・く!」
ふぁっ、と欠伸をする1年の越前は差し出される本を受け取ると、その本の一番最後のページを開き、そこにポケットのように挟まれてあるカードを抜くと“西成遥”と名前が書かれてある横に返却を証明するスタンプを押した。
「はい。元の場所に戻しといてよね」
「……あのさ、よく授業中に居眠りをするあたしが言うのもあれなんだけど、せめて謝罪くらいしたらどうなんだい?」
「はいはい。すみませんでした」
心の込もってないその言葉に遥はむむっとしたものの、謝ったことに変わりはないのでそれ以上突っ掛からないことにした。
「えーと……そういえば君の名前って越中ふんどしみたいな名前だったよね?」
「……馬鹿にしてんの? 越前リョーマなんだけど」
「そうそうそれ!」
手のひらの上に拳を落とし、うんうんと頷く遥に越前は大きな溜め息を吐いた。
「あんたさ、新聞部に向いてないんじゃない? 物覚え悪すぎだし」
「物覚え悪いのは生まれつきだから大丈夫っ! 新聞部は今年入ったばっかだからこれから成長するよ」
「……無駄に前向き」
「えへー」
呆れたように漏らす越前の言葉に遥は褒められたと感じて嬉しそうに笑う。
褒めてないんだけど、と口にしようとしたが、第三者の声が先に聞こえた。
「何だか楽しそうじゃないか」
「乾先輩」
「あ、乾」
遥と同じように本を返却しに来た乾が二人の前に現れた。彼は遥の前に手を差し出して彼女に向けて口を開く。
「西成、ついでだからその本は俺が戻しておくよ。どうせ届かないだろ?」
「君は一言多いよっ」
余計な一言を残す乾だったが遥は断ることもせずに彼に本を押し付ける。
越前はそのやり取りを見るも再び眠気に襲われたのか大きな欠伸をしながら早く帰ってくんないかなとぼんやり思うのだった。
この間借りたテニスの教材を図書委員が座るカウンターへと返却するため遥が昼休みに持って行くが、担当の図書委員は机に伏せて眠っているようだった。
「……寝てるし。……おーい、起きるんだー」
眠っている相手の耳元で話しかけると「んん……」と唸りながらゆっくり瞼を開ける。
伏せていた机から起き上がると眠そうに目を擦りながら相手は遥の存在に気付いた。
「……何?」
「何じゃなくて返却しに来たんだよ。へ・ん・きゃ・く!」
ふぁっ、と欠伸をする1年の越前は差し出される本を受け取ると、その本の一番最後のページを開き、そこにポケットのように挟まれてあるカードを抜くと“西成遥”と名前が書かれてある横に返却を証明するスタンプを押した。
「はい。元の場所に戻しといてよね」
「……あのさ、よく授業中に居眠りをするあたしが言うのもあれなんだけど、せめて謝罪くらいしたらどうなんだい?」
「はいはい。すみませんでした」
心の込もってないその言葉に遥はむむっとしたものの、謝ったことに変わりはないのでそれ以上突っ掛からないことにした。
「えーと……そういえば君の名前って越中ふんどしみたいな名前だったよね?」
「……馬鹿にしてんの? 越前リョーマなんだけど」
「そうそうそれ!」
手のひらの上に拳を落とし、うんうんと頷く遥に越前は大きな溜め息を吐いた。
「あんたさ、新聞部に向いてないんじゃない? 物覚え悪すぎだし」
「物覚え悪いのは生まれつきだから大丈夫っ! 新聞部は今年入ったばっかだからこれから成長するよ」
「……無駄に前向き」
「えへー」
呆れたように漏らす越前の言葉に遥は褒められたと感じて嬉しそうに笑う。
褒めてないんだけど、と口にしようとしたが、第三者の声が先に聞こえた。
「何だか楽しそうじゃないか」
「乾先輩」
「あ、乾」
遥と同じように本を返却しに来た乾が二人の前に現れた。彼は遥の前に手を差し出して彼女に向けて口を開く。
「西成、ついでだからその本は俺が戻しておくよ。どうせ届かないだろ?」
「君は一言多いよっ」
余計な一言を残す乾だったが遥は断ることもせずに彼に本を押し付ける。
越前はそのやり取りを見るも再び眠気に襲われたのか大きな欠伸をしながら早く帰ってくんないかなとぼんやり思うのだった。