自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
vol.4 私だってシングルスプレイヤーだ
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「ミクスド……?」
女子テニス部部長に呼び出され、部活終わりに部室で二人きりとなった麻美は彼女から一枚のプリントを渡された。
そこには『ミクスドトーナメント』と書かれてある。
「ミックスダブルス。男女混合ダブルスよ。中学テニス部大会と平行して行われることが決まったわ」
「……で?」
プリントにはペア登録締め切り日や大会までの日程などの詳細が書かれてあった。
今の麻美にとって打倒不二なのでそれ以外は興味のない内容。そのため公式大会だろうと訝しげに見ていた。
「女子テニス部では赤宮麻美、あなたも出場させたいの」
「なんで私が……。しかもダブルスなんて興味ない。私はシングルス派だ」
「あなたの強さは私達とはレベルが違うわ。もちろん、他の候補者にも頑張って腕を磨いてもらうつもりだけど、あなたがいるだけで戦力になるのよ」
悔しいけどね、そう呟く部長に麻美は面倒くさそうに頭を掻く。
「私はそんな大会に何一つ惹かれない」
「この話を呑んでくれたらミクスド候補者は男子テニス部で練習することが許されるわ」
男子テニス部で練習という言葉に麻美は眉をぴくりと動かした。
「どういうことだ」
「ペアとなる男子とミクスド練習をするために男テニへと足を運んでもらうのよ。もしかしたら不二君の弱点が掴めるかもしれないわね」
「……」
顎に手を当て麻美は考えた。男子テニス部で練習が出来るなんて最初に彼女が願っていたことだ。
目の前の部長の言う通り宿敵である不二の弱点が見つかるかもしれない上に再び手合わせする日が来る可能性もある。
それは麻美にとって間違いなく美味しい話であった。
「どうかしら? あなたにとって悪い話ではないはずだけれど」
「……因みにペアになる男子は誰だ?」
「決まってないわ」
「は?」
「ダブルスは息が合わなければ意味をなさない。ましてや扱いの難しい赤宮さんのパートナーになるんだから相性だってあるでしょう? だから実際に組んだり、プレイスタイルによって相手が決まるわ」
「扱いの難しい奴で悪かったな」
「性格は改善出来ないものだから、せめて赤宮さんが少しでもやりやすいと思う相手が見つかればいいのだけど。決定権は一応あなたにあるわよ」
「……まぁ、決められた相手と無理矢理ペアになるよりかはマシか」
所々カチンとくる言葉があったものの麻美は自分にも利益があるこの話を呑むことに決めて、持っていたプリントを小さく折りポケットに入れた。
女子テニス部部長に呼び出され、部活終わりに部室で二人きりとなった麻美は彼女から一枚のプリントを渡された。
そこには『ミクスドトーナメント』と書かれてある。
「ミックスダブルス。男女混合ダブルスよ。中学テニス部大会と平行して行われることが決まったわ」
「……で?」
プリントにはペア登録締め切り日や大会までの日程などの詳細が書かれてあった。
今の麻美にとって打倒不二なのでそれ以外は興味のない内容。そのため公式大会だろうと訝しげに見ていた。
「女子テニス部では赤宮麻美、あなたも出場させたいの」
「なんで私が……。しかもダブルスなんて興味ない。私はシングルス派だ」
「あなたの強さは私達とはレベルが違うわ。もちろん、他の候補者にも頑張って腕を磨いてもらうつもりだけど、あなたがいるだけで戦力になるのよ」
悔しいけどね、そう呟く部長に麻美は面倒くさそうに頭を掻く。
「私はそんな大会に何一つ惹かれない」
「この話を呑んでくれたらミクスド候補者は男子テニス部で練習することが許されるわ」
男子テニス部で練習という言葉に麻美は眉をぴくりと動かした。
「どういうことだ」
「ペアとなる男子とミクスド練習をするために男テニへと足を運んでもらうのよ。もしかしたら不二君の弱点が掴めるかもしれないわね」
「……」
顎に手を当て麻美は考えた。男子テニス部で練習が出来るなんて最初に彼女が願っていたことだ。
目の前の部長の言う通り宿敵である不二の弱点が見つかるかもしれない上に再び手合わせする日が来る可能性もある。
それは麻美にとって間違いなく美味しい話であった。
「どうかしら? あなたにとって悪い話ではないはずだけれど」
「……因みにペアになる男子は誰だ?」
「決まってないわ」
「は?」
「ダブルスは息が合わなければ意味をなさない。ましてや扱いの難しい赤宮さんのパートナーになるんだから相性だってあるでしょう? だから実際に組んだり、プレイスタイルによって相手が決まるわ」
「扱いの難しい奴で悪かったな」
「性格は改善出来ないものだから、せめて赤宮さんが少しでもやりやすいと思う相手が見つかればいいのだけど。決定権は一応あなたにあるわよ」
「……まぁ、決められた相手と無理矢理ペアになるよりかはマシか」
所々カチンとくる言葉があったものの麻美は自分にも利益があるこの話を呑むことに決めて、持っていたプリントを小さく折りポケットに入れた。