自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
vol.3 困ってる人がいたら助けるものだろ?
主人公名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
あたしはご立腹な状態で家に帰ろうととぼとぼと廊下を歩いた。
そしてムカムカが頂点にまで達したあたしはピタッとその場に止まる。
「手塚めぇぇぇぇ!!」
突然叫んだあたしに周りの生徒がびくっと身体を跳ねさせていたが今はそんなことは気にしない。
てか、何が急いでるだよっ! 話聞くくらいいジャマイカ! せっかくしおらしく話しかけたってのに! ぷんぷんっ。
「あー……やっぱり断られちゃうかなぁ。定期的に取材させてくんないかなぁ」
例え手塚を取っ捕まえたとしても許可が貰えるとは思えない。
そんな夢も希望もない未来を予知してしまい、一気に落ち込んだあたしはその場にしゃがみ込んでいじいじと指先でのの字を書く。
……あれ?何だかデジャヴを感じるのは気のせいじゃない……。
「西成さん、どうかしたのかい?」
頭上から聞こえる声にハッとして顔を上げる。前にもこんなことがあったけど今回はちょっと違う。だってあたしの名前を呼んでくれたのだから。
「大石……!」
この世にあたしを見捨てる神は存在しなかった!
「おおおお大石ぃぃぃ!! この犬めの話を聞いてはくださらぬかっ?」
「えっ? か、構わないけど」
そう言ってくれると大石はあたしの目線に合わすようにしゃがみ込んでくれた。
「あのさ、あたしが取材成功したから知らないうちに男子テニス部の取材担当にされて、毎週発行する校内新聞に載せる記事も毎週取ってこいって……」
「毎週、も?」
「うん。やっぱり男子テニス部は人気あるからとか何とかかんとかで。だけど毎週だなんてまず手塚が許してくれないだろうし……でもこのままではあたしの新聞部所属の危機がまたくる……!」
「そうか。それは確かに難しいね」
「うぅ、もう新聞部退部するしかないかな……」
「うーん……。さすがに毎日のように取材されるのは遠慮してもらいたいけど週1、2くらいなら何とかなるかもしれないな」
駄目元で本当に断られることを覚悟で大石に相談してみると思ってもみない返事が返ってきたため、あたしは目を丸くさせる。
「ほ、ほ、本当に!?」
「手塚を説得出来れば、だからまだ何とも言えないけど。でも出来る限りの協力はするよ」
「おおおいしぃぃぃ!!」
何? 何なのこの人!? 天使? 誰もがみな天使だったけども! いや、もしや神様なのかっ!? 何故こんなにも優しく手を伸ばしてくれるのだ! ここまで優しくされると慣れないから逆に怖い!
「大石副部長様、あたしは永遠の服従を誓いますっ! 犬と罵るなり、足蹴にするなり好きにさせてくださいませっ!」
土下座して頭を大きく下げると大石は慌ててあたしの身体を起こした。
「な、何を言ってるんだ。そんなことするわけないじゃないか」
「だってだって、あまりにも大石が優しいからあたしこうするしか出来ないよ!」
「そんなこと気にしないでいいから。困ってる人がいたら助けるものだろ? さ、立って」
優しく微笑みながら大石はあたしに手を差し出した。何だかその姿が王子様に見えてあたしの中から何かが落ちた気がした。
それが恋なのだと知るのはすぐだった。
そしてムカムカが頂点にまで達したあたしはピタッとその場に止まる。
「手塚めぇぇぇぇ!!」
突然叫んだあたしに周りの生徒がびくっと身体を跳ねさせていたが今はそんなことは気にしない。
てか、何が急いでるだよっ! 話聞くくらいいジャマイカ! せっかくしおらしく話しかけたってのに! ぷんぷんっ。
「あー……やっぱり断られちゃうかなぁ。定期的に取材させてくんないかなぁ」
例え手塚を取っ捕まえたとしても許可が貰えるとは思えない。
そんな夢も希望もない未来を予知してしまい、一気に落ち込んだあたしはその場にしゃがみ込んでいじいじと指先でのの字を書く。
……あれ?何だかデジャヴを感じるのは気のせいじゃない……。
「西成さん、どうかしたのかい?」
頭上から聞こえる声にハッとして顔を上げる。前にもこんなことがあったけど今回はちょっと違う。だってあたしの名前を呼んでくれたのだから。
「大石……!」
この世にあたしを見捨てる神は存在しなかった!
「おおおお大石ぃぃぃ!! この犬めの話を聞いてはくださらぬかっ?」
「えっ? か、構わないけど」
そう言ってくれると大石はあたしの目線に合わすようにしゃがみ込んでくれた。
「あのさ、あたしが取材成功したから知らないうちに男子テニス部の取材担当にされて、毎週発行する校内新聞に載せる記事も毎週取ってこいって……」
「毎週、も?」
「うん。やっぱり男子テニス部は人気あるからとか何とかかんとかで。だけど毎週だなんてまず手塚が許してくれないだろうし……でもこのままではあたしの新聞部所属の危機がまたくる……!」
「そうか。それは確かに難しいね」
「うぅ、もう新聞部退部するしかないかな……」
「うーん……。さすがに毎日のように取材されるのは遠慮してもらいたいけど週1、2くらいなら何とかなるかもしれないな」
駄目元で本当に断られることを覚悟で大石に相談してみると思ってもみない返事が返ってきたため、あたしは目を丸くさせる。
「ほ、ほ、本当に!?」
「手塚を説得出来れば、だからまだ何とも言えないけど。でも出来る限りの協力はするよ」
「おおおいしぃぃぃ!!」
何? 何なのこの人!? 天使? 誰もがみな天使だったけども! いや、もしや神様なのかっ!? 何故こんなにも優しく手を伸ばしてくれるのだ! ここまで優しくされると慣れないから逆に怖い!
「大石副部長様、あたしは永遠の服従を誓いますっ! 犬と罵るなり、足蹴にするなり好きにさせてくださいませっ!」
土下座して頭を大きく下げると大石は慌ててあたしの身体を起こした。
「な、何を言ってるんだ。そんなことするわけないじゃないか」
「だってだって、あまりにも大石が優しいからあたしこうするしか出来ないよ!」
「そんなこと気にしないでいいから。困ってる人がいたら助けるものだろ? さ、立って」
優しく微笑みながら大石はあたしに手を差し出した。何だかその姿が王子様に見えてあたしの中から何かが落ちた気がした。
それが恋なのだと知るのはすぐだった。