自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
vol.3 困ってる人がいたら助けるものだろ?
主人公名前変換
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吹奏楽の朝練を終えた秋は今日も音楽室の隅っこに置かれてあった溜まったゴミを捨てにゴミ捨て場へと足を運んだ。
この様子だと明日もゴミが溜まってるんだろうなぁっとぼんやり考える。
音楽室の掃除はしてくれてるらしいけど最後のゴミ捨てに行かないのは忘れちゃってるのか、それともわざとなのか、気になるけど秋は考えるのは止めた。気付いたら自分が捨てに行けば済むことだと決めたから。
「あ」
「……」
ゴミを捨てて手をパンパンと軽く払うと人の歩く音が聞こえ、秋は後ろを振り向く。
すると、そこには昨日会ったばかりの人がいた。仔猫を一緒に職員室まで連れて行ってもらったバンダナを巻いた男子。
相手も秋の存在に気付いたようでぺこりと軽く頭を下げた。
秋はにこっと笑みを浮かべながら彼の元へ歩み寄る。
「おはよう、昨日はありがとう。助かったよ」
「……別に」
「あのあと、ちゃんと新聞部の部長と話をして里親探し募集の枠を空けてくれるって言ってたよ」
「……あぁ」
素っ気ない返事ばかりだけどどこか既視感を抱く。後に麻美に似ているからだと気付き、秋は他人とは思えなくなった。
麻美と初めて会った時もこんな感じだった気がするなぁ、と胸の内にくすりと笑いながら当時のことを思い出す。
「そういえば名前言ってなかったね。私、3年の九条秋って言います」
「……2年、海堂薫」
丁寧に頭を下げると海堂も同じように会釈してくれた。秋の中で彼は無愛想だけど礼儀正しい子だという印象を抱く。
「海堂君、だね。2年生なのにテニス部レギュラーなんだよね? 凄いね」
今は制服姿だったが、昨日はレギュラージャージを纏っていたことをよく覚えていたため、秋は彼を褒める。
おそらく昨日は仔猫にミルクをあげるため、制服に着替える時間さえも惜しく感じたのかもしれない。そう思うと秋は海堂のことを少し可愛いと思ってしまった。
「別に、俺はまだまだなんで。……それじゃ、失礼します」
「うん、引き止めちゃってごめんね」
小さく「いえ」と答える彼に秋は小さく手を振って見送った。相手は手を振り返すことはなかったが、頭を下げてすぐに戻って行く。
無愛想な所は人によって怖い印象を受けるかもしれないが、最初の出会いが仔猫との戯れだったため、秋は全く怖いと思うことはなかった。
「私も教室に戻らなきゃ」
そろそろ始業ベルが鳴る頃かなと思った秋はゴミ捨て場から自分の教室へと戻った。
この様子だと明日もゴミが溜まってるんだろうなぁっとぼんやり考える。
音楽室の掃除はしてくれてるらしいけど最後のゴミ捨てに行かないのは忘れちゃってるのか、それともわざとなのか、気になるけど秋は考えるのは止めた。気付いたら自分が捨てに行けば済むことだと決めたから。
「あ」
「……」
ゴミを捨てて手をパンパンと軽く払うと人の歩く音が聞こえ、秋は後ろを振り向く。
すると、そこには昨日会ったばかりの人がいた。仔猫を一緒に職員室まで連れて行ってもらったバンダナを巻いた男子。
相手も秋の存在に気付いたようでぺこりと軽く頭を下げた。
秋はにこっと笑みを浮かべながら彼の元へ歩み寄る。
「おはよう、昨日はありがとう。助かったよ」
「……別に」
「あのあと、ちゃんと新聞部の部長と話をして里親探し募集の枠を空けてくれるって言ってたよ」
「……あぁ」
素っ気ない返事ばかりだけどどこか既視感を抱く。後に麻美に似ているからだと気付き、秋は他人とは思えなくなった。
麻美と初めて会った時もこんな感じだった気がするなぁ、と胸の内にくすりと笑いながら当時のことを思い出す。
「そういえば名前言ってなかったね。私、3年の九条秋って言います」
「……2年、海堂薫」
丁寧に頭を下げると海堂も同じように会釈してくれた。秋の中で彼は無愛想だけど礼儀正しい子だという印象を抱く。
「海堂君、だね。2年生なのにテニス部レギュラーなんだよね? 凄いね」
今は制服姿だったが、昨日はレギュラージャージを纏っていたことをよく覚えていたため、秋は彼を褒める。
おそらく昨日は仔猫にミルクをあげるため、制服に着替える時間さえも惜しく感じたのかもしれない。そう思うと秋は海堂のことを少し可愛いと思ってしまった。
「別に、俺はまだまだなんで。……それじゃ、失礼します」
「うん、引き止めちゃってごめんね」
小さく「いえ」と答える彼に秋は小さく手を振って見送った。相手は手を振り返すことはなかったが、頭を下げてすぐに戻って行く。
無愛想な所は人によって怖い印象を受けるかもしれないが、最初の出会いが仔猫との戯れだったため、秋は全く怖いと思うことはなかった。
「私も教室に戻らなきゃ」
そろそろ始業ベルが鳴る頃かなと思った秋はゴミ捨て場から自分の教室へと戻った。