自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
vol.19 ミクスドまですぐだろ。それまで治まるのか?
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「荒井先輩!!」
部活も終わり、部室に向う途中のこと。悲痛な叫び声がテニスコート裏に響いたので何事かと思い、声のした方へ向かうと見知らぬ他校生がうちの下級生にテニスボールを打ち込んでいた所だった。
どこの誰だか知らないがあの不良、生意気にいいコントロールをしている。けど、見過ごすことは出来ない。他校生が好き勝手にうちの生徒を虐めるとは何様のつもりか。許せるわけない。
持っていたテニスバッグからラケットを取り出した時だった。私より先に下級生にぶつけようとした球を返した奴がいる。越前リョーマだ。
「やっとお目見えかよ。青学1年レギュラーよぉ。昨日はオレの楽しみ邪魔してくれたなあ。ありゃぁ……オレが先に銀華中と遊ぶ予定だったんだぜ」
よく分からんが越前の客かと思った。しかし当の本人はあの不良を知らないらしい。
すると不良は突然石を拾い始めた。小石と呼ぶには大きいもの。まさかと思ったがそのまさかだったようだ。あのイカれた目付きの野郎、石をボール代わりに打ってきた。
越前はすぐに自分のラケットでかわしたが、男はさらに複数の石を掴んで同時に打ち込む。さすがのあの1年も同時に全ての石までは対処することが出来ず攻撃を食らった。
腹部に当たったり、帽子が飛ばされたり、顔や手などを掠ったりはしたが大きな怪我ではない。
「今日はほんの挨拶がわりだ!」
「にゃろう……」
しかしそれで終わらないのが越前。やられた分をやり返そうと奴は不良に向けてテニスボールを打った。
「あせんなよ」
男は取り乱すこともなく越前の打球を片手で受け止めた。只者じゃないということはよく分かった。
「都大会まで上がってこい。俺は山吹中3年亜久津だ!」
そう言って不良は立ち去ろうとする━━が、私がそれを許すと思ってんのか。
その辺に落ちてる石を手に取り、それを宙に投げた。あいつと同じように顔面へと打ち込む。
「!」
しかし不良は私の打った石さえも手で掴み取った。どういう身体能力を持ってんだ。
「……女、テメェか」
「人の島で何好き勝手しやがってんだ、白髪野郎」
「あぁ? テメェには関係ねぇし、興味もねぇよ。失せろ!」
亜久津と名乗った不良は私が飛ばした石を返すように力強く投げた。その勢いは凄まじく、ガットが破れるかもしれないと危惧し、避けようとするが少し遅かったようで頬に僅かだが掠り傷を負う。
チッ、と舌打ちをしてさらにやり返そうとしたが奴はさっさと帰っていく。それを追いかけようと動こうとした矢先、騒ぎを聞きつけ男テニ顧問やら他の生徒が駆けつけて来たため追いかけることは出来ずに取り逃してしまった。
その後、保健室で竜崎先生に怪我の手当てをしてもらった。とはいえ消毒して絆創膏を貼られたくらい。
けどそれで終わらず『やられたからってお前も石を打ち込むんじゃないよっ。テニスはそういうもんじゃないって分からん年齢じゃないだろうに!』と、ありがたくないお小言もいただいた。
「麻美っ! 大丈夫っ!?」
保健室から出るとなぜか秋と遥がいた。どこかで私が怪我をしたと聞いたのだろう。秋が不安げな表情で容態を尋ねる。見れば分かるくらい大したことないのに心配性な奴だ。
「掠っただけ。別に手当てするほどのものでもない」
「掠り傷でも危なかったことには変わりないよ……」
「いや~無事なのは良かったけど、女の子の顔を傷物にするなんてヤバい奴だね!」
遥の言葉を聞いて思い出す亜久津というクソ野郎のこと。こっちが仕返しする前に逃げやがった。絶対に借りを返してやらないと気が済まない。
「麻美、顔めっちゃ怖いよ。絶対復讐を考えてるでしょ」
「だ、駄目だよ麻美っ! 相手は他校生で素行の悪い人だって聞いたよっ」
「このまま黙ってられっか。山吹中の亜久津……タダじゃおかねぇ」
「お願いだから麻美から喧嘩を吹っかけないでね……テニスの試合に出れなくなっちゃうから」
「先に手を出したのは向こうだ」
「まぁ、その気持ちは分からなくもないけど、一応テニスを武器にしたならテニスでやり返す方がいいんじゃない? その方がギャフンと言わせること出来るっしょ」
「遥までそんなこと言わないのっ」
「下僕のくせにいいこと言うじゃん」
「へへっ」
「もう、褒めてないよ……」
そういえば、山吹ってどっかで聞いたな。……あぁ、前にうちの敷地に入って来たオレンジ頭の奴も山吹だとか言ってた気がするな。
(山吹って確か千石君の学校だったような……)
(そいやあの千石っていうナンパ師も山吹だったんじゃないかな)
部活も終わり、部室に向う途中のこと。悲痛な叫び声がテニスコート裏に響いたので何事かと思い、声のした方へ向かうと見知らぬ他校生がうちの下級生にテニスボールを打ち込んでいた所だった。
どこの誰だか知らないがあの不良、生意気にいいコントロールをしている。けど、見過ごすことは出来ない。他校生が好き勝手にうちの生徒を虐めるとは何様のつもりか。許せるわけない。
持っていたテニスバッグからラケットを取り出した時だった。私より先に下級生にぶつけようとした球を返した奴がいる。越前リョーマだ。
「やっとお目見えかよ。青学1年レギュラーよぉ。昨日はオレの楽しみ邪魔してくれたなあ。ありゃぁ……オレが先に銀華中と遊ぶ予定だったんだぜ」
よく分からんが越前の客かと思った。しかし当の本人はあの不良を知らないらしい。
すると不良は突然石を拾い始めた。小石と呼ぶには大きいもの。まさかと思ったがそのまさかだったようだ。あのイカれた目付きの野郎、石をボール代わりに打ってきた。
越前はすぐに自分のラケットでかわしたが、男はさらに複数の石を掴んで同時に打ち込む。さすがのあの1年も同時に全ての石までは対処することが出来ず攻撃を食らった。
腹部に当たったり、帽子が飛ばされたり、顔や手などを掠ったりはしたが大きな怪我ではない。
「今日はほんの挨拶がわりだ!」
「にゃろう……」
しかしそれで終わらないのが越前。やられた分をやり返そうと奴は不良に向けてテニスボールを打った。
「あせんなよ」
男は取り乱すこともなく越前の打球を片手で受け止めた。只者じゃないということはよく分かった。
「都大会まで上がってこい。俺は山吹中3年亜久津だ!」
そう言って不良は立ち去ろうとする━━が、私がそれを許すと思ってんのか。
その辺に落ちてる石を手に取り、それを宙に投げた。あいつと同じように顔面へと打ち込む。
「!」
しかし不良は私の打った石さえも手で掴み取った。どういう身体能力を持ってんだ。
「……女、テメェか」
「人の島で何好き勝手しやがってんだ、白髪野郎」
「あぁ? テメェには関係ねぇし、興味もねぇよ。失せろ!」
亜久津と名乗った不良は私が飛ばした石を返すように力強く投げた。その勢いは凄まじく、ガットが破れるかもしれないと危惧し、避けようとするが少し遅かったようで頬に僅かだが掠り傷を負う。
チッ、と舌打ちをしてさらにやり返そうとしたが奴はさっさと帰っていく。それを追いかけようと動こうとした矢先、騒ぎを聞きつけ男テニ顧問やら他の生徒が駆けつけて来たため追いかけることは出来ずに取り逃してしまった。
その後、保健室で竜崎先生に怪我の手当てをしてもらった。とはいえ消毒して絆創膏を貼られたくらい。
けどそれで終わらず『やられたからってお前も石を打ち込むんじゃないよっ。テニスはそういうもんじゃないって分からん年齢じゃないだろうに!』と、ありがたくないお小言もいただいた。
「麻美っ! 大丈夫っ!?」
保健室から出るとなぜか秋と遥がいた。どこかで私が怪我をしたと聞いたのだろう。秋が不安げな表情で容態を尋ねる。見れば分かるくらい大したことないのに心配性な奴だ。
「掠っただけ。別に手当てするほどのものでもない」
「掠り傷でも危なかったことには変わりないよ……」
「いや~無事なのは良かったけど、女の子の顔を傷物にするなんてヤバい奴だね!」
遥の言葉を聞いて思い出す亜久津というクソ野郎のこと。こっちが仕返しする前に逃げやがった。絶対に借りを返してやらないと気が済まない。
「麻美、顔めっちゃ怖いよ。絶対復讐を考えてるでしょ」
「だ、駄目だよ麻美っ! 相手は他校生で素行の悪い人だって聞いたよっ」
「このまま黙ってられっか。山吹中の亜久津……タダじゃおかねぇ」
「お願いだから麻美から喧嘩を吹っかけないでね……テニスの試合に出れなくなっちゃうから」
「先に手を出したのは向こうだ」
「まぁ、その気持ちは分からなくもないけど、一応テニスを武器にしたならテニスでやり返す方がいいんじゃない? その方がギャフンと言わせること出来るっしょ」
「遥までそんなこと言わないのっ」
「下僕のくせにいいこと言うじゃん」
「へへっ」
「もう、褒めてないよ……」
そういえば、山吹ってどっかで聞いたな。……あぁ、前にうちの敷地に入って来たオレンジ頭の奴も山吹だとか言ってた気がするな。
(山吹って確か千石君の学校だったような……)
(そいやあの千石っていうナンパ師も山吹だったんじゃないかな)