自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
vol.18 もし何か協力が必要なら頼ってくれ
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購入した二冊の日記帳を別々に包装してもらい、その内の一冊を九条に差し出す。彼女は戸惑いつつも微笑みを浮かべ控えめに感謝の言葉を述べた。
そして他の文具などを見て回る。実用的な物が色々とあり、さらにいくつか購入した。見ているだけでなかなかに面白く、九条もマスキングテープを悩みながら購入していたが、ジッと見比べる姿は微笑ましいものだった。ずっと眺めても飽きはこないのだろうな。
その後は書店へと向かい、各々気に入った本を買うなどした。
書店を出てからは休憩のため近くのカフェで一休みをする。九条はあまり自分からあれをしたい、これをしたいとは言わないのでおそらく疲れていても俺に合わせようとするだろう。その前に俺から言わなければならない。
「九条、色々と俺に付き合わせてもらっているが疲れただろう」
「え? ううんっ。そんなことないよっ。私も楽しませてもらってるし疲れたなんて感じないくらいだから……」
はたしてそうだろうか。例えそうだとしても気疲れはあるだろう。そう思うくらいには俺と九条の距離は遠い。恐れ多いと言うくらいだ。一線を引いているのもよく分かる。
……せめて対等な関係でありたい。それ以上を望むには今はまだ現実的ではないだろう。少しでも彼女との距離を縮めたい。
西成や赤宮ほど、とまではいかなくてもまずは友人関係をしっかりと構築するのが先だろう。
「先程も言ったが、九条とは対等な関係でいたいと思っている。生徒会のメンバーやテニス部の仲間という括りではなく、友人として気の置けない間柄でありたい。俺はあまり機敏に長けているわけではないからなかなか気づくのが遅れるかもしれないが、無理に俺に合わせようとしなくていい。疲れたらそう言ってくれると助かる」
これで分かってくれるだろうか。九条に俺といて負担だと思われたくはない。……楽しませることは出来なくともせめて安心出来るような存在になりたいと思う。
「手塚君、私に合わせようとしてくれてるんだね。でもそれだと手塚君が私を気遣うことになっちゃうよ。手塚君こそ無理しないで」
「俺は無理などしていない」
気遣ってないとも言い切れないが、それは彼女だからであって無理をしてるつもりはない。
好きだから、大切にしたい。そう言えたらいいが、言ったところで九条を困惑させるに違いないし、下手をすればこの関係ですらいられないかもしれない。
「俺はただ……お前に優しくしたい」
「えっ」
彼女の反応を見て言葉選びを間違えてしまったのかと若干の焦りを抱く。
けれど彼女はどこか照れた様子だったので引かれたわけではないと思ったのと同時に水族館で手を繋いだ時の表情を思い出し、あの時と同じように期待をしてしまう。
「私も……手塚君に優しくしたくて……」
「なるほど。俺達は一緒のことを考えていたのか。ならば互いに、無理のしない範囲で気遣いなく接していけたらと思う」
「う、うん。でも嬉しいな。手塚君からわざわざ友人って言ってもらえるなんて」
はにかんだ顔で告げる九条に思わず目が奪われる。脈が速くなる。友人と口にしただけで彼女をここまで微笑ませることが出来るのか。こんなにも眩しい表情を簡単に晒していいものなのかと問いたくもなるが。
少しは彼女との距離も縮まっただろうか。数センチでも数ミリでも歩み寄れたら喜ばしいことだ。
あぁ、今日の日記は九条のことばかり書き綴ってしまうだろう。九条が選んでくれた揃いの日記にも彼女の名ばかりを書いてしまいそうだ。
そして他の文具などを見て回る。実用的な物が色々とあり、さらにいくつか購入した。見ているだけでなかなかに面白く、九条もマスキングテープを悩みながら購入していたが、ジッと見比べる姿は微笑ましいものだった。ずっと眺めても飽きはこないのだろうな。
その後は書店へと向かい、各々気に入った本を買うなどした。
書店を出てからは休憩のため近くのカフェで一休みをする。九条はあまり自分からあれをしたい、これをしたいとは言わないのでおそらく疲れていても俺に合わせようとするだろう。その前に俺から言わなければならない。
「九条、色々と俺に付き合わせてもらっているが疲れただろう」
「え? ううんっ。そんなことないよっ。私も楽しませてもらってるし疲れたなんて感じないくらいだから……」
はたしてそうだろうか。例えそうだとしても気疲れはあるだろう。そう思うくらいには俺と九条の距離は遠い。恐れ多いと言うくらいだ。一線を引いているのもよく分かる。
……せめて対等な関係でありたい。それ以上を望むには今はまだ現実的ではないだろう。少しでも彼女との距離を縮めたい。
西成や赤宮ほど、とまではいかなくてもまずは友人関係をしっかりと構築するのが先だろう。
「先程も言ったが、九条とは対等な関係でいたいと思っている。生徒会のメンバーやテニス部の仲間という括りではなく、友人として気の置けない間柄でありたい。俺はあまり機敏に長けているわけではないからなかなか気づくのが遅れるかもしれないが、無理に俺に合わせようとしなくていい。疲れたらそう言ってくれると助かる」
これで分かってくれるだろうか。九条に俺といて負担だと思われたくはない。……楽しませることは出来なくともせめて安心出来るような存在になりたいと思う。
「手塚君、私に合わせようとしてくれてるんだね。でもそれだと手塚君が私を気遣うことになっちゃうよ。手塚君こそ無理しないで」
「俺は無理などしていない」
気遣ってないとも言い切れないが、それは彼女だからであって無理をしてるつもりはない。
好きだから、大切にしたい。そう言えたらいいが、言ったところで九条を困惑させるに違いないし、下手をすればこの関係ですらいられないかもしれない。
「俺はただ……お前に優しくしたい」
「えっ」
彼女の反応を見て言葉選びを間違えてしまったのかと若干の焦りを抱く。
けれど彼女はどこか照れた様子だったので引かれたわけではないと思ったのと同時に水族館で手を繋いだ時の表情を思い出し、あの時と同じように期待をしてしまう。
「私も……手塚君に優しくしたくて……」
「なるほど。俺達は一緒のことを考えていたのか。ならば互いに、無理のしない範囲で気遣いなく接していけたらと思う」
「う、うん。でも嬉しいな。手塚君からわざわざ友人って言ってもらえるなんて」
はにかんだ顔で告げる九条に思わず目が奪われる。脈が速くなる。友人と口にしただけで彼女をここまで微笑ませることが出来るのか。こんなにも眩しい表情を簡単に晒していいものなのかと問いたくもなるが。
少しは彼女との距離も縮まっただろうか。数センチでも数ミリでも歩み寄れたら喜ばしいことだ。
あぁ、今日の日記は九条のことばかり書き綴ってしまうだろう。九条が選んでくれた揃いの日記にも彼女の名ばかりを書いてしまいそうだ。