自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
vol.15 あたしが拾い食いするとでも!?
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乾め……乾め……大石に頼りたくないって言ったのに大石を召喚するってどういうことよ!? 緊張してずっと天パっちゃったじゃん!
しかも隣の席に座るから逃げようにも逃げられないし、めちゃくちゃ丁寧にあたしに合わせた教え方してくれるから乾より分かりやすかったんだけどね!? それでも理解するのに時間を要したと思うし、大石も根気よく教えてくれたけど、絶対馬鹿だと思われた……ぴぃん。
でも勉強会が終わったら「西成さん、よく頑張ったね。お疲れ様。小テスト頑張るんだぞ」と言ってくれたので嬉しさのあまり威勢のいい返事をしたら、乾に「調子のいい奴だ」と言われた。
勉強会放棄して大石を呼んだ奴に何言われても悔しくないもんね!!
いや、でもほんとに大石がいたから集中力も切らさずに済んだし、確かに大石に勉強を見てもらう方が一番な気がしてきた。
……いいや! それは大石に迷惑だし、今回限りにしよう。これ以上お馬鹿を晒すわけにはいかない!
そんな意思を持って勉強会を終えたあたしは家に帰る途中、猫を見かけた。普通の猫とは違い、ふわふわもふもふとした何だかちょっとオシャンな猫。
「おぉ、変わった猫だ!」
「ほぁら~」
猫はあたしを視界に入れると挨拶をするように鳴いた。ちょっと嬉しくなったのと、初めて見るタイプの猫に興味が湧いたのでその子の元へ向かう。
「どうもどうも。あたしは西成家の遥さんだよ」
その場で立ち止まる猫の前にしゃがみ込んで自己紹介。しかし猫はもうあたしに飽きたのか視線を合わせようとはしなかった。
「んー。よく見ると首輪してないから野良なのかしらね~?」
首輪があれば飼い猫なんだろうなとは思うけど、見たところ首輪はなし。もふもふに埋もれてるわけでもなさそうだ。
それじゃあ野良? と思うもそれにしたら小綺麗な様子だからそうとも言いきれない気もする。
「ふーむ。野良っぽくないよね、君。どっかから逃げ出したのかい?」
頭を撫でようと手を伸ばしてよしよしするも、猫は尻尾でぺしぺし叩くからお気に召さないようだった。残念に思いながら手を引っ込めて不貞腐れる。
「なんと小生意気な猫だ……。そういうとこ誰かに似てるなぁ」
「ほぁら」
「うむ、さすがに何を言ってるかは分からん」
猫の方が人間の言葉が理解してるような雰囲気だけど、結局のところは分からない。とりあえずこのままにして帰ろうかな……と、思ったらどこからともなく声が聞こえてきた。
「カルピーン!」
「!」
誰かの名前らしきその声になぜか猫が反応した。そして呼びかけるように猫が鳴く。
「あっ、いた。カルピン、って……なんで西成先輩がいるんですか?」
なんと我が校のテニス部1年生、越前リョーマが訝しげな表情で尋ねてきた。
「おやおや越前ではないか。あたしはただこの変わった猫と戯れてたんだけど、君の飼い猫かい?」
「そうッスよ……てか先輩、まさか連れ去ろうとかしてません?」
「なんと人聞きの悪いことを! そりゃあ野良だったら拾ってるかもしれないほど面白そうな猫だけど、あたしん家はペット禁止なんだい!」
「そ。なら良かった」
疑われたあたしの気持ちは全くもって良くないんだけどね!? まぁ、いいや。懐の深い先輩を見せつけねばならないからここはあえて我慢しよう。
「ほら、おいでカルピン。変な人に捕まるよ」
「ほぁら~」
「誰が変な人だい!」
懐の深い先輩でも変な人扱いされるのは許せなかった。しかもあの猫も「は~い」と返事してるように聞こえなくもないから腹が立っちゃう!
越前は抗議するあたしに目もくれず、猫を抱きかかえた。
「まったく……この猫と飼い主はそっくりだなぁ」
「どーも」
「褒めたつもりはないけどねっ? ……ていうか、その子の名前がカルピンって言うの?」
「そうだけど」
「オス? メス?」
「オス。というか、なんでそんなこと聞くんスか?」
「え。コミュニケーションだよ? なんか駄目なの?」
「駄目じゃないけど……うちのカルピンに手を出さないでくださいよ」
あたしの信用なさすぎじゃない!? 仮にも上級生に対してこの態度ありなの!?
「撫でるくらいならいいっしょ? さっき尻尾でぺしぺしされたけど……」
「カルピンにも警戒されてんじゃん」
「君に似てるよね」
「そッスね」
「ちょっとは否定して!」
「はいはい。それじゃあ俺は帰るんで」
「ちょっと! 返事が雑っ!」
声を上げるものの、越前は何も気にすることなくカルピンを抱えながらあたしの前から去っていった。相変わらず先輩を先輩と思わない子だ。
あの子の性格を考えるとカルピンの性格にも頷ける気がした。
しかも隣の席に座るから逃げようにも逃げられないし、めちゃくちゃ丁寧にあたしに合わせた教え方してくれるから乾より分かりやすかったんだけどね!? それでも理解するのに時間を要したと思うし、大石も根気よく教えてくれたけど、絶対馬鹿だと思われた……ぴぃん。
でも勉強会が終わったら「西成さん、よく頑張ったね。お疲れ様。小テスト頑張るんだぞ」と言ってくれたので嬉しさのあまり威勢のいい返事をしたら、乾に「調子のいい奴だ」と言われた。
勉強会放棄して大石を呼んだ奴に何言われても悔しくないもんね!!
いや、でもほんとに大石がいたから集中力も切らさずに済んだし、確かに大石に勉強を見てもらう方が一番な気がしてきた。
……いいや! それは大石に迷惑だし、今回限りにしよう。これ以上お馬鹿を晒すわけにはいかない!
そんな意思を持って勉強会を終えたあたしは家に帰る途中、猫を見かけた。普通の猫とは違い、ふわふわもふもふとした何だかちょっとオシャンな猫。
「おぉ、変わった猫だ!」
「ほぁら~」
猫はあたしを視界に入れると挨拶をするように鳴いた。ちょっと嬉しくなったのと、初めて見るタイプの猫に興味が湧いたのでその子の元へ向かう。
「どうもどうも。あたしは西成家の遥さんだよ」
その場で立ち止まる猫の前にしゃがみ込んで自己紹介。しかし猫はもうあたしに飽きたのか視線を合わせようとはしなかった。
「んー。よく見ると首輪してないから野良なのかしらね~?」
首輪があれば飼い猫なんだろうなとは思うけど、見たところ首輪はなし。もふもふに埋もれてるわけでもなさそうだ。
それじゃあ野良? と思うもそれにしたら小綺麗な様子だからそうとも言いきれない気もする。
「ふーむ。野良っぽくないよね、君。どっかから逃げ出したのかい?」
頭を撫でようと手を伸ばしてよしよしするも、猫は尻尾でぺしぺし叩くからお気に召さないようだった。残念に思いながら手を引っ込めて不貞腐れる。
「なんと小生意気な猫だ……。そういうとこ誰かに似てるなぁ」
「ほぁら」
「うむ、さすがに何を言ってるかは分からん」
猫の方が人間の言葉が理解してるような雰囲気だけど、結局のところは分からない。とりあえずこのままにして帰ろうかな……と、思ったらどこからともなく声が聞こえてきた。
「カルピーン!」
「!」
誰かの名前らしきその声になぜか猫が反応した。そして呼びかけるように猫が鳴く。
「あっ、いた。カルピン、って……なんで西成先輩がいるんですか?」
なんと我が校のテニス部1年生、越前リョーマが訝しげな表情で尋ねてきた。
「おやおや越前ではないか。あたしはただこの変わった猫と戯れてたんだけど、君の飼い猫かい?」
「そうッスよ……てか先輩、まさか連れ去ろうとかしてません?」
「なんと人聞きの悪いことを! そりゃあ野良だったら拾ってるかもしれないほど面白そうな猫だけど、あたしん家はペット禁止なんだい!」
「そ。なら良かった」
疑われたあたしの気持ちは全くもって良くないんだけどね!? まぁ、いいや。懐の深い先輩を見せつけねばならないからここはあえて我慢しよう。
「ほら、おいでカルピン。変な人に捕まるよ」
「ほぁら~」
「誰が変な人だい!」
懐の深い先輩でも変な人扱いされるのは許せなかった。しかもあの猫も「は~い」と返事してるように聞こえなくもないから腹が立っちゃう!
越前は抗議するあたしに目もくれず、猫を抱きかかえた。
「まったく……この猫と飼い主はそっくりだなぁ」
「どーも」
「褒めたつもりはないけどねっ? ……ていうか、その子の名前がカルピンって言うの?」
「そうだけど」
「オス? メス?」
「オス。というか、なんでそんなこと聞くんスか?」
「え。コミュニケーションだよ? なんか駄目なの?」
「駄目じゃないけど……うちのカルピンに手を出さないでくださいよ」
あたしの信用なさすぎじゃない!? 仮にも上級生に対してこの態度ありなの!?
「撫でるくらいならいいっしょ? さっき尻尾でぺしぺしされたけど……」
「カルピンにも警戒されてんじゃん」
「君に似てるよね」
「そッスね」
「ちょっとは否定して!」
「はいはい。それじゃあ俺は帰るんで」
「ちょっと! 返事が雑っ!」
声を上げるものの、越前は何も気にすることなくカルピンを抱えながらあたしの前から去っていった。相変わらず先輩を先輩と思わない子だ。
あの子の性格を考えるとカルピンの性格にも頷ける気がした。