自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
vol.15 あたしが拾い食いするとでも!?
主人公名前変換
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「うぅ……うぅ……分かんないよぉ……」
「まだ俺は何も説明していないのだが?」
英語の小テストで赤点を回避したいからテスト範囲を教えろとせがまれた俺は「範囲じゃなくしっかり勉強して臨め」と伝え、休みの日にファミレスにて西成と勉強会を始めた……が、教科書とノートを開いてすぐに彼女は頭を抱えた。頭を抱えたくなるのはこちらの方だと言うのに。
「だって、だって、日本語じゃない……」
「英語だからな」
「アイハバペン、アイハバアポー。だけ覚えたら十分じゃないかな」
「使い道が限りなく少ないな。とにかく始めるぞ、時間が勿体ない」
「うぃ……」
こうして西成のために英語の勉強を始めたが30分経った頃、すでに奴の集中力は途切れていた。俺が何を説明しても「ほぉん」「へぇ」と適当に相槌を打つばかり。
「……勉強する気があるのかお前は?」
「気持ちだけなら誰にも負けないねっ」
「気持ちと態度があまりにも違うな」
テーブルの上で頭を置いてダラける西成にさすがの俺も溜め息を吐かざるを得ない。
「だって乾の声っていうか喋り方? 眠くなっちゃうんだもん」
「まったくしょうがない。こうなったら奥の手だ」
やる気を無理やり出させるというか、無理にでも本気を出してもらうため、俺は席を立つ。
「ん? 乾どこ行くの? ドリンクバーのお代わり?」
「ちょっと電話しにね」
「?」
詳しい話は告げずに俺はスマートフォンを片手に一度店を出て、とある人物に電話をした。おそらくあいつなら今日は自宅でゆっくりしてるはずだ。
「お? おかえり〜。誰に電話してたの?」
「ちょっと助っ人をね」
電話を終え、何食わぬ顔で席に戻ると西成に電話の相手を聞かれるもはぐらかしておく。そんな俺の言動にムッとする彼女はふんぞり返るように腕を組んだ。
「ちょっとちょっとちょっとぉ。助っ人ってことはあたしに勉強教える人ってことでしょ? あたしに関係あるんだから誰か教えてくれても良くないー?」
「誰が来るか楽しみにしてるといいよ」
「答えになってないのだが!」
バンバン! とテーブルを叩く西成を無視し「いいから勉強しろ」と言ってやると、多少休憩をしたことで少しはやる気が戻ったのか、彼女は不貞腐れながら教科書と睨めっこすることにした。
それから30分も経たない頃だろう。待ち人がやって来たので俺は座ってる場所を告げるため手を上げて知らせる。
それに気づいた彼はすぐにこちらの席へとやって来た。
「乾、西成さん、お待たせ」
「━━!!」
爽やかに登場する大石を見て西成は言葉を失って固まっていた。石化するような勢いだったから思わず吹き出してしまいそうになるが何とか堪えることに成功する。
そしてすぐにハッとした彼女は今度は言葉を詰まらせながら口を開いた。
「お、おおお、大石? なんで大石がここに……?」
「あれ? 乾から聞いてなかったかい? 西成さんが英語の小テストでいい点を取りたいから勉強会するのを手伝ってほしいって頼まれてね」
大石の言葉を聞いてようやく俺の言った助っ人を理解したのか、西成はキッとテーブルに挟んだ俺を睨んだ。
その目は「あたし、大石には頼みたくないっていったじゃん!」と言いたい確率100%
まぁ、西成に凄まれても痛くも痒くもないんだがな。むしろいいサプライズだろう?
「来てくれて良かったよ大石。さぁ、彼女の隣に座って手伝ってくれ。お前が頼りだ」
「!?」
「あはは、そこまでのことが出来るかは分からないけど、協力は惜しまないよ」
大石を西成の隣に座らせて、奴をさらに逃がさない状況を作り上げる。これで奴もダラける隙を与えさせない。
西成は真っ赤にしながらも端へとズレたはいいが、何が起こっているのか分からないという表情で余裕がない様子だ。見ていて面白いな。
「あ、あわわ……お、大石にそんな時間を取らせるわけにはいかないよ……だ、だから無理せずにっ」
「無理だなんてしてないさ。むしろテストを頑張ろうとする心意気を応援したいくらいなんだ。英語はちょっと得意なくらいだから頼ってくれ」
大石の曇りなき眼に西成はとても眩しそうにしながら「お願い、します……」と観念した。
隣に大石がいるという状況ではあるものの、好きな相手に恥ずかしい所は見せたくないという乙女心なのか、その後の西成は今までにない集中力を発揮しながら勉強に取り組んでいた。なんだ、やれば出来るじゃないか。
……まぁ、俺だとここまで引き出せないのは少しばかり悔しくは思うけどね。それは仕方のないことだと割り切るしかない。
「まだ俺は何も説明していないのだが?」
英語の小テストで赤点を回避したいからテスト範囲を教えろとせがまれた俺は「範囲じゃなくしっかり勉強して臨め」と伝え、休みの日にファミレスにて西成と勉強会を始めた……が、教科書とノートを開いてすぐに彼女は頭を抱えた。頭を抱えたくなるのはこちらの方だと言うのに。
「だって、だって、日本語じゃない……」
「英語だからな」
「アイハバペン、アイハバアポー。だけ覚えたら十分じゃないかな」
「使い道が限りなく少ないな。とにかく始めるぞ、時間が勿体ない」
「うぃ……」
こうして西成のために英語の勉強を始めたが30分経った頃、すでに奴の集中力は途切れていた。俺が何を説明しても「ほぉん」「へぇ」と適当に相槌を打つばかり。
「……勉強する気があるのかお前は?」
「気持ちだけなら誰にも負けないねっ」
「気持ちと態度があまりにも違うな」
テーブルの上で頭を置いてダラける西成にさすがの俺も溜め息を吐かざるを得ない。
「だって乾の声っていうか喋り方? 眠くなっちゃうんだもん」
「まったくしょうがない。こうなったら奥の手だ」
やる気を無理やり出させるというか、無理にでも本気を出してもらうため、俺は席を立つ。
「ん? 乾どこ行くの? ドリンクバーのお代わり?」
「ちょっと電話しにね」
「?」
詳しい話は告げずに俺はスマートフォンを片手に一度店を出て、とある人物に電話をした。おそらくあいつなら今日は自宅でゆっくりしてるはずだ。
「お? おかえり〜。誰に電話してたの?」
「ちょっと助っ人をね」
電話を終え、何食わぬ顔で席に戻ると西成に電話の相手を聞かれるもはぐらかしておく。そんな俺の言動にムッとする彼女はふんぞり返るように腕を組んだ。
「ちょっとちょっとちょっとぉ。助っ人ってことはあたしに勉強教える人ってことでしょ? あたしに関係あるんだから誰か教えてくれても良くないー?」
「誰が来るか楽しみにしてるといいよ」
「答えになってないのだが!」
バンバン! とテーブルを叩く西成を無視し「いいから勉強しろ」と言ってやると、多少休憩をしたことで少しはやる気が戻ったのか、彼女は不貞腐れながら教科書と睨めっこすることにした。
それから30分も経たない頃だろう。待ち人がやって来たので俺は座ってる場所を告げるため手を上げて知らせる。
それに気づいた彼はすぐにこちらの席へとやって来た。
「乾、西成さん、お待たせ」
「━━!!」
爽やかに登場する大石を見て西成は言葉を失って固まっていた。石化するような勢いだったから思わず吹き出してしまいそうになるが何とか堪えることに成功する。
そしてすぐにハッとした彼女は今度は言葉を詰まらせながら口を開いた。
「お、おおお、大石? なんで大石がここに……?」
「あれ? 乾から聞いてなかったかい? 西成さんが英語の小テストでいい点を取りたいから勉強会するのを手伝ってほしいって頼まれてね」
大石の言葉を聞いてようやく俺の言った助っ人を理解したのか、西成はキッとテーブルに挟んだ俺を睨んだ。
その目は「あたし、大石には頼みたくないっていったじゃん!」と言いたい確率100%
まぁ、西成に凄まれても痛くも痒くもないんだがな。むしろいいサプライズだろう?
「来てくれて良かったよ大石。さぁ、彼女の隣に座って手伝ってくれ。お前が頼りだ」
「!?」
「あはは、そこまでのことが出来るかは分からないけど、協力は惜しまないよ」
大石を西成の隣に座らせて、奴をさらに逃がさない状況を作り上げる。これで奴もダラける隙を与えさせない。
西成は真っ赤にしながらも端へとズレたはいいが、何が起こっているのか分からないという表情で余裕がない様子だ。見ていて面白いな。
「あ、あわわ……お、大石にそんな時間を取らせるわけにはいかないよ……だ、だから無理せずにっ」
「無理だなんてしてないさ。むしろテストを頑張ろうとする心意気を応援したいくらいなんだ。英語はちょっと得意なくらいだから頼ってくれ」
大石の曇りなき眼に西成はとても眩しそうにしながら「お願い、します……」と観念した。
隣に大石がいるという状況ではあるものの、好きな相手に恥ずかしい所は見せたくないという乙女心なのか、その後の西成は今までにない集中力を発揮しながら勉強に取り組んでいた。なんだ、やれば出来るじゃないか。
……まぁ、俺だとここまで引き出せないのは少しばかり悔しくは思うけどね。それは仕方のないことだと割り切るしかない。