自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
vol.15 あたしが拾い食いするとでも!?
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ストリートテニスコートに集合。休日はダブルス練習のため、桃城にそう伝えた。最初は驚くような表情をしていたが、一変して「モチ!」と、いい笑顔で返事をしたので今日は桃城と特訓三昧である。
「ちゃーっす! お待たせしましたー!」
ストリートテニス場へ向かう階段前で待っていると、チャリと共に桃城が登場。しかし、待ち合わせ時間に五分遅れだ。腕を組んだ状態でギロリと睨みつける。
「おい、桃城。五分過ぎてんぞ」
「いやぁ、すんません! ちょいと信号運なかったみたいでして……やっぱ急いで事故ったりしたら元も子もないんで安全運転でいかなきゃな~って!」
「早めに行動するように心がけたらいいだけの話だろ。時間の無駄になる」
「あはは……。まぁ、今はそんなことで時間使うよりも特訓ッスよ、特訓!」
ほら、行きましょうよ! そう言って冷や汗を流しながら先に階段を駆け上がる桃城を見て「調子のいい奴だな……」と、ぼそりと呟き、私も桃城の後に続いた。
すると途中で桃城はピタッと足を止めて振り返る。
「あ。そういや、赤宮先輩。俺のことは桃でいーッスよ。そっちの方が呼びやすくないすか?」
「あー……そうだな。確かに」
言われてみればよく愛称で呼ばれてることが多かったな。自分で言っていくスタイルなのか、周りが勝手にそう呼んでるのかは知らないが、桃城より簡単で短くて試合中にも呼びやすいだろう。
「分かった。桃、そっちの方が呼びやすいし、そう呼んどく」
「どーも!」
へへっ。と笑うのがどこか眩しくも思いつつ、ストテニへと足を運ぶ。桃はよくここに来てるのか、すでにコートで打っている相手のほとんどと顔見知りのようだった。
野郎しかいないので必然的に試合する相手両方とも男になる。どうやら玉林中のダブルスらしい。……そういや、桃と越前のダブルスがやり合った相手も玉林だとか言ってたな。そいつらか。
「なぁ、桃城。そっちは女子がいるし、ハンデいるか?」
「先輩、どーします?」
「必要ない。全力で来い」
「っつーわけで、手加減なしで頼むわ」
「「りょーかい」」
金髪頭とポニーテールの男とのダブルス。いざ試合を始めると確かに向こうの息はぴったりでこちらを上回るのは認めざるを得ない。
とはいえ、こっちだって桃と組んでそれなりに場数は踏んでる。ミクスド大会の時は完全に私がやらかしただけで桃と組んで勝ったことがないわけじゃない。
『赤宮先輩。俺自身ダブルスの経験は多くないんで偉そうなことは言えないんすけど、やっぱ圧倒的に俺らに足りないのは経験なんでとにかく数をこなしましょ。勝敗はこの際置いといて。相手の動きや癖もそうッスけど、俺らの動きや癖も知るべきですし。本人すら気づかない癖もあるかもしれません……まぁ、これは暇がある時に乾先輩に見てもらう方がいいッスね。あの人、そういうデータを取るのにも長けてるし』
『戦術とかは?』
『そういうのも色々やってきましょうか。赤宮先輩は最初は反対していたハンドサインとか決めて動くのもありですし』
『……まぁ、試さなきゃ分かんないんだろ。やってやる』
『はー……マジで俺の話聞いてくれるんすね?』
『嫌みか?』
『いやいやいや! 違いますって! それだけやる気が出て嬉しいっつーことです!』
なんて会話をしていたなと思い出しながら、桃の言う通りハンドサインなどを積極的に取り入れて試合をする。
桃の話だと玉林戦では越前と一緒に阿吽戦法とかいうのをやってのけたらしい。
ダブルスコートの半分をシングルスとして使う戦い方。センターに来た球だけダブルスをするというのでそっちの方が私向きだなと思ったが、その時にする掛け声を聞いてすぐに却下した。誰が好き好んで「阿」「吽」と叫ばなきゃなんないんだ。
熟練のコンビネーションである玉林のダブルスに最初は慣れずに手こずるものの、今までの経験や個々の能力もあってか、後半で何とか逆転勝ちを果たした。
とはいえ満足は出来ない。それこそ向こうだって心のどこかに私が女だからと油断していたところもあっただろう。ミクスド大会では相手も同じ男女ペアなのでそんな油断はないはず。
「凄いわね、桃城君。赤宮さん」
「よぉ、桃城。熱心じゃん」
試合を終えると、いつからいたのか地区大会決勝でぶつかった不動峰の橘兄妹である妹の方と、同じ学校の片目隠れの奴がやって来た。
「おー。神尾と橘妹じゃん!」
「もう、その呼び方やめてよね」
「いいじゃねーか。まぁ、ちょうどいいや。お前ら俺らの練習台になれよ」
「嫌な言い方しやがるぜ。まぁ、いいけどよ」
今度は不動峰の男女ペアか。同じ条件のダブルス、悪くない。そう、思っていたら……。
「ねぇ、僕が彼女と組んで試合してもいいかな?」
突然の乱入者。は? と声が出た。いや、出るだろ。なんであんたがここにいるんだよ。不二周助。
「ちゃーっす! お待たせしましたー!」
ストリートテニス場へ向かう階段前で待っていると、チャリと共に桃城が登場。しかし、待ち合わせ時間に五分遅れだ。腕を組んだ状態でギロリと睨みつける。
「おい、桃城。五分過ぎてんぞ」
「いやぁ、すんません! ちょいと信号運なかったみたいでして……やっぱ急いで事故ったりしたら元も子もないんで安全運転でいかなきゃな~って!」
「早めに行動するように心がけたらいいだけの話だろ。時間の無駄になる」
「あはは……。まぁ、今はそんなことで時間使うよりも特訓ッスよ、特訓!」
ほら、行きましょうよ! そう言って冷や汗を流しながら先に階段を駆け上がる桃城を見て「調子のいい奴だな……」と、ぼそりと呟き、私も桃城の後に続いた。
すると途中で桃城はピタッと足を止めて振り返る。
「あ。そういや、赤宮先輩。俺のことは桃でいーッスよ。そっちの方が呼びやすくないすか?」
「あー……そうだな。確かに」
言われてみればよく愛称で呼ばれてることが多かったな。自分で言っていくスタイルなのか、周りが勝手にそう呼んでるのかは知らないが、桃城より簡単で短くて試合中にも呼びやすいだろう。
「分かった。桃、そっちの方が呼びやすいし、そう呼んどく」
「どーも!」
へへっ。と笑うのがどこか眩しくも思いつつ、ストテニへと足を運ぶ。桃はよくここに来てるのか、すでにコートで打っている相手のほとんどと顔見知りのようだった。
野郎しかいないので必然的に試合する相手両方とも男になる。どうやら玉林中のダブルスらしい。……そういや、桃と越前のダブルスがやり合った相手も玉林だとか言ってたな。そいつらか。
「なぁ、桃城。そっちは女子がいるし、ハンデいるか?」
「先輩、どーします?」
「必要ない。全力で来い」
「っつーわけで、手加減なしで頼むわ」
「「りょーかい」」
金髪頭とポニーテールの男とのダブルス。いざ試合を始めると確かに向こうの息はぴったりでこちらを上回るのは認めざるを得ない。
とはいえ、こっちだって桃と組んでそれなりに場数は踏んでる。ミクスド大会の時は完全に私がやらかしただけで桃と組んで勝ったことがないわけじゃない。
『赤宮先輩。俺自身ダブルスの経験は多くないんで偉そうなことは言えないんすけど、やっぱ圧倒的に俺らに足りないのは経験なんでとにかく数をこなしましょ。勝敗はこの際置いといて。相手の動きや癖もそうッスけど、俺らの動きや癖も知るべきですし。本人すら気づかない癖もあるかもしれません……まぁ、これは暇がある時に乾先輩に見てもらう方がいいッスね。あの人、そういうデータを取るのにも長けてるし』
『戦術とかは?』
『そういうのも色々やってきましょうか。赤宮先輩は最初は反対していたハンドサインとか決めて動くのもありですし』
『……まぁ、試さなきゃ分かんないんだろ。やってやる』
『はー……マジで俺の話聞いてくれるんすね?』
『嫌みか?』
『いやいやいや! 違いますって! それだけやる気が出て嬉しいっつーことです!』
なんて会話をしていたなと思い出しながら、桃の言う通りハンドサインなどを積極的に取り入れて試合をする。
桃の話だと玉林戦では越前と一緒に阿吽戦法とかいうのをやってのけたらしい。
ダブルスコートの半分をシングルスとして使う戦い方。センターに来た球だけダブルスをするというのでそっちの方が私向きだなと思ったが、その時にする掛け声を聞いてすぐに却下した。誰が好き好んで「阿」「吽」と叫ばなきゃなんないんだ。
熟練のコンビネーションである玉林のダブルスに最初は慣れずに手こずるものの、今までの経験や個々の能力もあってか、後半で何とか逆転勝ちを果たした。
とはいえ満足は出来ない。それこそ向こうだって心のどこかに私が女だからと油断していたところもあっただろう。ミクスド大会では相手も同じ男女ペアなのでそんな油断はないはず。
「凄いわね、桃城君。赤宮さん」
「よぉ、桃城。熱心じゃん」
試合を終えると、いつからいたのか地区大会決勝でぶつかった不動峰の橘兄妹である妹の方と、同じ学校の片目隠れの奴がやって来た。
「おー。神尾と橘妹じゃん!」
「もう、その呼び方やめてよね」
「いいじゃねーか。まぁ、ちょうどいいや。お前ら俺らの練習台になれよ」
「嫌な言い方しやがるぜ。まぁ、いいけどよ」
今度は不動峰の男女ペアか。同じ条件のダブルス、悪くない。そう、思っていたら……。
「ねぇ、僕が彼女と組んで試合してもいいかな?」
突然の乱入者。は? と声が出た。いや、出るだろ。なんであんたがここにいるんだよ。不二周助。