自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
vol.14 そのお誘いに乗ってもいいかな?
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「おーい、秋~!」
本日は取材日であるあたしは新聞部の腕章をつけて堂々と男子テニス部の敷地に入る。それからすぐに部活の準備をするマネージャーの秋に声をかけた。
「遥。今日は取材日だね」
「ふっふっふっ。そうなのだよ。もうすぐ都大会だし、みんな練習に励むだろうからこういう普段の部活の様子もちゃんと取材しておかないとねっ!」
「うん、頑張ってね」
「もちっ!」
グッ、と親指を立ててウインクを決める。まぁ、取材も大事だけどあたしとしては大石に会えるのが楽しみなのもあって━━。
「あ、九条さん。ちょうど良かった……ん? やぁ、西成さん。今日も取材頑張ってね」
「も、もも、もちっ! 頑張る!」
突然の爽やかスマイルの副部長の登場に驚きながら言葉に詰まるが何とか返事出来た。よく頑張った!
「大石君、何かあったの?」
「あぁ、実はちょっと九条さんに話があって……ちょっと来てもらえるかな?」
「うん、分かった。じゃあね、遥」
「え? あ、うん。いってら~」
手をひらひら振って二人の背中を見送る……が、あれ? なんでここで話さないの? と気づいて、ピタッと固まった。
何てことない話ならわざわざ場所を移す必要ないよね? あれ? あたしに聞かれたくない話? というか、もしかしたらもしかして、こっ、告白とか!? あたしというものがありながら!? いや、別にまだそういう関係どころか何も起きてないのだけど! ノリで言ってみた!
じゃなくて! 今は大石と秋が何を話するかだよ! そういえば英二も言ってたっけ……二人はお似合いだって。
ま、まさかの友人との三角関係が勃発!? 恋を取るか友情を取るかの選択に迫られている!? いや、その前に二人がくっついてあたしがフラれる可能性が一番高いんじゃないこれっ!
「お、おおおぉぉ……」
完全に詰んだ。あたしの恋はここで終わってしまうのか……。悲しい。泣いちゃう。
「……相変わらず忙しない顔ばかりするな、お前は」
傷心に浸ろうとしていたあたしの前に現れた分厚い四角眼鏡。そう、乾である。く、くそぉ。
「ん? ……なんだ、お前目が潤んでるぞ。泣いてるのか?」
「な、な、な、泣いてないやい! 眼鏡の度が合ってないんじゃないのっ!?」
まだ涙はこぼれてないもん! だからまだ泣いてないし、セーフだから! あ、今、溜め息つかれた。もう放っておいてくれないかなっ!?
「まったくお前は……俺に意地を張りすぎだ」
「別に意地なんて張ってないもん」
「そうかそうか。じゃあ何があったんだ? 新聞部の部長に怒られたか? それとも大石絡みか?」
大石のことを当てられギクリとした。乾にバレたかも。その証拠に「なるほどね」と口にする。
「今のところはお前が落ち込むようなことはないはずだが?」
「だ、だって、大石が秋を呼んで、場所を変えて話をするって! こ、告白してカップルになっちゃう!」
教えたくはなかったが、気が動転していたこともあり、つい口が滑ってしまった。
「何かと思えば……飛躍しすぎだ。大石が部活前にわざわざそんなことするわけがないだろう」
「……な、なるほど!」
確かに、確かに大石ほどの真面目さんが部活始まる直前に告っちゃうなんて有り得ない!
「納得が早くて助かるよ」
そう言って少し安心をするような溜め息と共に頭をポンポンと叩かれてしまった。
「泣かずに済んで良かったな。けれど今は取材に集中するように」
嫌味を残した乾はすぐにあたしの前から立ち去った。……頭を叩くといい、泣かずに済んで良かったといい、もしや子供扱いされた? ギャン泣きすると思われたのっ? 失敬な!
本日は取材日であるあたしは新聞部の腕章をつけて堂々と男子テニス部の敷地に入る。それからすぐに部活の準備をするマネージャーの秋に声をかけた。
「遥。今日は取材日だね」
「ふっふっふっ。そうなのだよ。もうすぐ都大会だし、みんな練習に励むだろうからこういう普段の部活の様子もちゃんと取材しておかないとねっ!」
「うん、頑張ってね」
「もちっ!」
グッ、と親指を立ててウインクを決める。まぁ、取材も大事だけどあたしとしては大石に会えるのが楽しみなのもあって━━。
「あ、九条さん。ちょうど良かった……ん? やぁ、西成さん。今日も取材頑張ってね」
「も、もも、もちっ! 頑張る!」
突然の爽やかスマイルの副部長の登場に驚きながら言葉に詰まるが何とか返事出来た。よく頑張った!
「大石君、何かあったの?」
「あぁ、実はちょっと九条さんに話があって……ちょっと来てもらえるかな?」
「うん、分かった。じゃあね、遥」
「え? あ、うん。いってら~」
手をひらひら振って二人の背中を見送る……が、あれ? なんでここで話さないの? と気づいて、ピタッと固まった。
何てことない話ならわざわざ場所を移す必要ないよね? あれ? あたしに聞かれたくない話? というか、もしかしたらもしかして、こっ、告白とか!? あたしというものがありながら!? いや、別にまだそういう関係どころか何も起きてないのだけど! ノリで言ってみた!
じゃなくて! 今は大石と秋が何を話するかだよ! そういえば英二も言ってたっけ……二人はお似合いだって。
ま、まさかの友人との三角関係が勃発!? 恋を取るか友情を取るかの選択に迫られている!? いや、その前に二人がくっついてあたしがフラれる可能性が一番高いんじゃないこれっ!
「お、おおおぉぉ……」
完全に詰んだ。あたしの恋はここで終わってしまうのか……。悲しい。泣いちゃう。
「……相変わらず忙しない顔ばかりするな、お前は」
傷心に浸ろうとしていたあたしの前に現れた分厚い四角眼鏡。そう、乾である。く、くそぉ。
「ん? ……なんだ、お前目が潤んでるぞ。泣いてるのか?」
「な、な、な、泣いてないやい! 眼鏡の度が合ってないんじゃないのっ!?」
まだ涙はこぼれてないもん! だからまだ泣いてないし、セーフだから! あ、今、溜め息つかれた。もう放っておいてくれないかなっ!?
「まったくお前は……俺に意地を張りすぎだ」
「別に意地なんて張ってないもん」
「そうかそうか。じゃあ何があったんだ? 新聞部の部長に怒られたか? それとも大石絡みか?」
大石のことを当てられギクリとした。乾にバレたかも。その証拠に「なるほどね」と口にする。
「今のところはお前が落ち込むようなことはないはずだが?」
「だ、だって、大石が秋を呼んで、場所を変えて話をするって! こ、告白してカップルになっちゃう!」
教えたくはなかったが、気が動転していたこともあり、つい口が滑ってしまった。
「何かと思えば……飛躍しすぎだ。大石が部活前にわざわざそんなことするわけがないだろう」
「……な、なるほど!」
確かに、確かに大石ほどの真面目さんが部活始まる直前に告っちゃうなんて有り得ない!
「納得が早くて助かるよ」
そう言って少し安心をするような溜め息と共に頭をポンポンと叩かれてしまった。
「泣かずに済んで良かったな。けれど今は取材に集中するように」
嫌味を残した乾はすぐにあたしの前から立ち去った。……頭を叩くといい、泣かずに済んで良かったといい、もしや子供扱いされた? ギャン泣きすると思われたのっ? 失敬な!