自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
vol.13 さっさと帰って練習するぞ
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図書委員の仕事として不要になった書物と貼り紙を抱えて焼却炉へと向かう途中だった。そういえば焼却炉ってどこだっけ……。そう思った時だった。
「あっ! 越前だ! おーい!」
西成先輩だ。そんな聞き覚えのある面倒な人物の声に自然と溜め息がこぼれる。いや、だってそうでしょ。あの人と関わるほど面倒なものはないじゃん。
「……なんでこっちに来るかな」
「なーにぶつくさ言ってんの? てか、部活は? もう始まる時間なのに着替えもしてないじゃん」
まだユニフォームに着替えていない俺を見て不思議そうに尋ねる。俺の手に持ってる物を見て少しは察してくれないかな。説明すら面倒なのに。
「委員の仕事ッスよ」
「そんなムスッとしながら答えなくても……。反抗期なの?」
「先輩と話すのが面倒なんスよ」
「正直に酷いこと言うのやめてくんないっ?」
「それより何の用ッスか? 俺、見ての通り忙しいんだけど」
わざとらしく息を吐く。この仕事が終わらない限り練習に行けないから早くすませたいのに足止めされたくはない。
「相変わらず冷たい子だこと……用がなきゃ話しかけちゃ駄目だなんて……」
「むしろ用がないのに話しかける必要あるんすか?」
「コニュミケーションだよ!」
「コミュニケーションね」
本当に年上なのかな、この人。そんな目で見ても西成先輩は気にせず「そうとも言う!」って返したけど、そうとしか言わないんだよ。
「そもそもあたしはちゃんと用があって話しかけたんだよっ」
「ふーん」
「目の怪我が治って良かったね! って言いたくて」
地区予選決勝で負傷した瞼の怪我のことだ。血が止まらなくて大変だったけど、怪我は別にそんなに大したものじゃない。その証拠に今はもう何ともないし。
「……別に」
とはいえ、今それを言われたところでだから何? なんだけど。……まぁ、本人は本当に嬉しそうに言うものだからそう返すのはやめておいた。
「もー。素直じゃないなー」
「からかうだけなら俺はもう行くッスよ」
「あー待って待って! 記念写真撮っとこ!」
「はあ?」
突然何言い出すんだこの人は。そう思った瞬間、先輩は両手が塞がってる俺の腕を掴んでグッと身体を密着させた。
「ちょっ!」
なんでくっついてくるんすか! そう口にしようとしたら先輩は持っているデジカメで写真を撮ろうとした。
「ほらほら、笑って笑って!」
「いや、無理っ……」
カシャリ。シャッター音が響くと、西成先輩は俺から手を離し、写真を確認し始めた。……なんで人に断りもなく撮影するんだこの人。ほんと常識を疑うんだけど。
「うーん……越前、全然笑ってないよ?」
「あんたは勝手に写真を撮られて笑えると思うんですか?」
「時と場合によるねっ。でも越前は元々そんな笑う子じゃないから仕方ないか」
「ほっといてくんない?」
「じゃあ、もっかい撮っとこうよ」
話通じないなこの人は。もういいや、時間の無駄だ。深い溜め息を吐いて俺はさっさとこの先輩から離れることにした。
「あれ? もう行っちゃうの? 写真の確認もしない?」
「俺、忙しいって言いましたけど」
「そっかそっか。じゃあ、またテニス部でねー! 傷跡もなくてほんと良かったよー!」
「はいはい……」
適当に相槌を打って西成先輩と別れた。……腕に若干ではあるけど、あの人が掴んだ感触が残ってる。ほんと距離感バグってんじゃないの?
まぁ、別に慌てふためくほどじゃないけど。アメリカじゃ普通だし。
「あっ! 越前だ! おーい!」
西成先輩だ。そんな聞き覚えのある面倒な人物の声に自然と溜め息がこぼれる。いや、だってそうでしょ。あの人と関わるほど面倒なものはないじゃん。
「……なんでこっちに来るかな」
「なーにぶつくさ言ってんの? てか、部活は? もう始まる時間なのに着替えもしてないじゃん」
まだユニフォームに着替えていない俺を見て不思議そうに尋ねる。俺の手に持ってる物を見て少しは察してくれないかな。説明すら面倒なのに。
「委員の仕事ッスよ」
「そんなムスッとしながら答えなくても……。反抗期なの?」
「先輩と話すのが面倒なんスよ」
「正直に酷いこと言うのやめてくんないっ?」
「それより何の用ッスか? 俺、見ての通り忙しいんだけど」
わざとらしく息を吐く。この仕事が終わらない限り練習に行けないから早くすませたいのに足止めされたくはない。
「相変わらず冷たい子だこと……用がなきゃ話しかけちゃ駄目だなんて……」
「むしろ用がないのに話しかける必要あるんすか?」
「コニュミケーションだよ!」
「コミュニケーションね」
本当に年上なのかな、この人。そんな目で見ても西成先輩は気にせず「そうとも言う!」って返したけど、そうとしか言わないんだよ。
「そもそもあたしはちゃんと用があって話しかけたんだよっ」
「ふーん」
「目の怪我が治って良かったね! って言いたくて」
地区予選決勝で負傷した瞼の怪我のことだ。血が止まらなくて大変だったけど、怪我は別にそんなに大したものじゃない。その証拠に今はもう何ともないし。
「……別に」
とはいえ、今それを言われたところでだから何? なんだけど。……まぁ、本人は本当に嬉しそうに言うものだからそう返すのはやめておいた。
「もー。素直じゃないなー」
「からかうだけなら俺はもう行くッスよ」
「あー待って待って! 記念写真撮っとこ!」
「はあ?」
突然何言い出すんだこの人は。そう思った瞬間、先輩は両手が塞がってる俺の腕を掴んでグッと身体を密着させた。
「ちょっ!」
なんでくっついてくるんすか! そう口にしようとしたら先輩は持っているデジカメで写真を撮ろうとした。
「ほらほら、笑って笑って!」
「いや、無理っ……」
カシャリ。シャッター音が響くと、西成先輩は俺から手を離し、写真を確認し始めた。……なんで人に断りもなく撮影するんだこの人。ほんと常識を疑うんだけど。
「うーん……越前、全然笑ってないよ?」
「あんたは勝手に写真を撮られて笑えると思うんですか?」
「時と場合によるねっ。でも越前は元々そんな笑う子じゃないから仕方ないか」
「ほっといてくんない?」
「じゃあ、もっかい撮っとこうよ」
話通じないなこの人は。もういいや、時間の無駄だ。深い溜め息を吐いて俺はさっさとこの先輩から離れることにした。
「あれ? もう行っちゃうの? 写真の確認もしない?」
「俺、忙しいって言いましたけど」
「そっかそっか。じゃあ、またテニス部でねー! 傷跡もなくてほんと良かったよー!」
「はいはい……」
適当に相槌を打って西成先輩と別れた。……腕に若干ではあるけど、あの人が掴んだ感触が残ってる。ほんと距離感バグってんじゃないの?
まぁ、別に慌てふためくほどじゃないけど。アメリカじゃ普通だし。