自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
vol.13 さっさと帰って練習するぞ
主人公名前変換
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都大会2週間前。青学では他校生の姿が多く見られた。彼らは青学の生徒を捕まえて男子テニス部の場所を尋ねている様子。
「ねぇねぇ、そこの君。女子テニス部ってどこか知ってるかな~?」
「んん?」
しかし例外もあった。白い学生服で鮮やかなオレンジ髪の男子生徒が遥に女子テニス部の場所を尋ねてきたのだ。
本日は取材日なので男子テニス部に向かっていた遥は初めて見る顔の他校生に首を傾げた。
「女子テニス部?」
「そう。女子テニス部」
「女テニならあっちだよ」
誰かの知り合いなのかなと思いながら女子テニス部の場所へと指を差す。すると相手は遥の腕章に目がいった。
「ん? 君、新聞部なの?」
「そうだよー。あたし男テニ専属の記者なんだっ」
どこか誇らしげにえへんと胸を張る遥に男はでれ~と鼻を伸ばした。
「じゃあ俺も取材してよっ。俺もテニス部なんだ!」
「え? でも君他校生だよね?」
「そうだけど、今度の都大会にも出るし、もしかしたら青学と当たるかもしれないじゃん? あ、俺山吹中の千石清純ね。君の名前は?」
なぜかぎゅっと手を取って握られてしまい、遥はグイグイ来る人だなと思うも問われたからには答えることにした。
「あたし、西成遥」
「遥ちゃんかぁ~! うんうん、いい名前だね。そして可愛い。いや~君みたいな子が青学にいるなんてここの生徒が羨ましいよ」
「えへへ。千石ってば褒め上手だなぁ」
久しぶりに褒められて遥もデレッとしてしまう。何せ遥のキャラクター性ゆえか、からかわれ、貶され、相手にされないなんて日常茶飯事なのである。
そのため面と向かって可愛いと言われることがあまりないので調子に乗って「あたしも捨てたもんじゃないなっ」と強い自信を得た。
しかし、まだ千石の手は離す様子はない。遥もどちらかというとボディータッチをする方ではあるがここまでされるとさすがに戸惑ってしまう。
「……えー。いつまでこの状態なのでしょうか?」
「いやぁ、あまりにも可愛くて。つい見とれてしまったよ。もしかしたら運命かもしれないね。良かったら俺とデートでもしない?」
キリッとした顔を寄せる千石に遥は身の危険を感じた。そして気づく。こいつナンパ男か! と。
「……女テニに行くのでは?」
可愛いと褒められて舞い上がった遥の気持ちは驚くほどにすんっと冷めてしまう。
「もちろん行くよ。君とのデートを取り付けたあとにでも」
「いや、あたし好きな人がいるので! さいなら!」
これはもう構ってられん! そう判断した遥は千石の手を払って急いでその場から逃げ出した。少しでも喜んだあたしが馬鹿だったよ! と心で叫びながら。
そんな遥に逃げられた千石は「あらら、残念……」と、肩を落として目的である女子テニス部へと向かうのだった。
「ねぇねぇ、そこの君。女子テニス部ってどこか知ってるかな~?」
「んん?」
しかし例外もあった。白い学生服で鮮やかなオレンジ髪の男子生徒が遥に女子テニス部の場所を尋ねてきたのだ。
本日は取材日なので男子テニス部に向かっていた遥は初めて見る顔の他校生に首を傾げた。
「女子テニス部?」
「そう。女子テニス部」
「女テニならあっちだよ」
誰かの知り合いなのかなと思いながら女子テニス部の場所へと指を差す。すると相手は遥の腕章に目がいった。
「ん? 君、新聞部なの?」
「そうだよー。あたし男テニ専属の記者なんだっ」
どこか誇らしげにえへんと胸を張る遥に男はでれ~と鼻を伸ばした。
「じゃあ俺も取材してよっ。俺もテニス部なんだ!」
「え? でも君他校生だよね?」
「そうだけど、今度の都大会にも出るし、もしかしたら青学と当たるかもしれないじゃん? あ、俺山吹中の千石清純ね。君の名前は?」
なぜかぎゅっと手を取って握られてしまい、遥はグイグイ来る人だなと思うも問われたからには答えることにした。
「あたし、西成遥」
「遥ちゃんかぁ~! うんうん、いい名前だね。そして可愛い。いや~君みたいな子が青学にいるなんてここの生徒が羨ましいよ」
「えへへ。千石ってば褒め上手だなぁ」
久しぶりに褒められて遥もデレッとしてしまう。何せ遥のキャラクター性ゆえか、からかわれ、貶され、相手にされないなんて日常茶飯事なのである。
そのため面と向かって可愛いと言われることがあまりないので調子に乗って「あたしも捨てたもんじゃないなっ」と強い自信を得た。
しかし、まだ千石の手は離す様子はない。遥もどちらかというとボディータッチをする方ではあるがここまでされるとさすがに戸惑ってしまう。
「……えー。いつまでこの状態なのでしょうか?」
「いやぁ、あまりにも可愛くて。つい見とれてしまったよ。もしかしたら運命かもしれないね。良かったら俺とデートでもしない?」
キリッとした顔を寄せる千石に遥は身の危険を感じた。そして気づく。こいつナンパ男か! と。
「……女テニに行くのでは?」
可愛いと褒められて舞い上がった遥の気持ちは驚くほどにすんっと冷めてしまう。
「もちろん行くよ。君とのデートを取り付けたあとにでも」
「いや、あたし好きな人がいるので! さいなら!」
これはもう構ってられん! そう判断した遥は千石の手を払って急いでその場から逃げ出した。少しでも喜んだあたしが馬鹿だったよ! と心で叫びながら。
そんな遥に逃げられた千石は「あらら、残念……」と、肩を落として目的である女子テニス部へと向かうのだった。