自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
5位を巡る戦い
主人公名前変換
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「かばっちの勇姿を見れない悲しさ……」
「てっきり今回は遥がくっついて行ってるのだと思ってたよ」
所変わって氷帝テニス部。先週に引き続き、大会に参加しない正レギュラーと準レギュラーは自校で自主練をすることになった。
今回も平部員達は応援団として会場に駆り出されているため、広いテニスコートは今週も人数が少なく寂しさを感じる。
ただいま10分ばかりの休憩を取っている中、秋と遥は二人ベンチに座って今いないメンバーの話をしていた。
「跡部が麻美を連れて行くことにしたって言って仕方なくだよ……」
「でも、今日勝てば関東大会には連れて行ってもらえるからもう少しだけ我慢だね」
「そうだねー……まぁ、今日は行かなくて正解だったけどね。従兄妹と鉢合わせちゃうと思うし」
「山吹中の千石くんって人だったっけ?」
「そうなんだよ! あやつは女の子にだらしないどうしようもない奴だから秋も気をつけなよ!」
「う、うん」
力説する遥に圧倒されつつあった秋だが、親戚仲が悪いのかなと疑問を抱く。
「でも、関東大会だとその千石くんと会う確率高くなるんじゃないかな?」
「えっ」
「だって関東大会にいくには都大会で5位までに入った学校だから山吹中はベスト4までいってるし、関東大会に出場するのは確実だよ」
「そ、そうかっ!」
「だからうちのテニス部が5位の枠に入るために今大会に出てるんだよ」
「そうだ、そうだった! く、くそぉ! どこかで出会ってしまう可能性があるのか!」
山吹の関東大会出場確定をようやく理解した遥が「ぬぬぬ……」と唸る。そんな二人の元へ向日がやって来た。
「相変わらず変な唸り声上げてんのな、遥」
「唸ってないよ、失礼だな君は!」
「岳人、まだ休憩終わりまで時間があるからもう少し休んでてもいいんだよ?」
「それはもちろん分かってるって。それより侑士達と話してたんだけどよ、今日は午前中だけじゃん? みんなで帰りになんか食って帰らね?」
本日の自主練は午前中のみ。早々に上がれることもあり、向日が二人を昼ご飯に誘う。
秋は嬉しそうに顔を綻ばせるが、遥は下唇を噛み締めるような渋い顔を見せる。
「なんだよ、お前のその顔はっ!」
「いや、だってさー忍足がいるとなるとこの面子でいい思い出がないって言うか……」
遥の言葉を聞いて秋もハッとする。
秋と遥に忍足、向日。以前このメンバーが一緒になって遊んだ時、ちょっとしたゴタゴタがあったため、遥はそれを避けたいのかもしれないと考えた秋は安易に返事をすることが出来ない。
「別に四人だけじゃねーって。遥が来るなら滝も来るって言ってたぜ。宍戸は……今誘いづらいからメンバーには入ってねぇ。長太郎は誘ったけど用事があるっつって断られちまったな」
「あ、なんだ。それなら大丈夫かな! 萩も来てくれたらあたしとしては安心だし!」
パッと笑顔で考え直した遥を見て秋はホッとする。
遥がランチを受け入れたなら自分も誘いに乗ることが出来ると安堵したからだ。
「私も行きたいな」
「よし、じゃあ決定な。お好み焼き食いに行こうぜ!」
「おー!」
「いいね、お好み焼き」
昼ご飯の予定が決まった三人だったが、そこへ準レギュラーの後輩が姿を現した。
「先輩方、そろそろ時間ですけど」
それはいつまで無駄話してるんですかと言わんばかりの不機嫌そうな顔で部活再開の号令を待つ日吉だった。
「おう、日吉。ちょうど良かったぜ。お前も帰りにお好み焼き食いに行かね?」
「遠慮します」
「んだよ、つれねー奴!」
考える素振りもなく断りを入れる日吉に向日は不貞腐れた。
鳳の時は申し訳なさそうな表情で予定があると言って謝罪していたから余計に相手の態度に不満を抱いたのだろう。
「日吉くん、お好み焼きは嫌いなの?」
「いえ」
「えー? それなのに来ないのー? せっかくなんだし、みんなで食べよーよ」
秋と遥も日吉を誘ってみるが彼は軽く溜め息をつくだけで頷くことはなかった。
「家で用意してもらってるのでそれを無駄には出来ません」
「そっか。それなら仕方ないね。また今度みんなで食べようね」
「機会があれば」
棒読みで秋にそう答える日吉を見て遥と向日は「絶対機会作らないな」と察した。
秋も似たようなことを思いながら「大勢で集まるのが苦手なのかな……」と感じる。
「それより早く練習を再開させてもらえますか?」
目付きが鋭くなる日吉はどう見ても苛立つ様子だったため、三人はすぐに休憩を切り上げて部活を再開させた。
「てっきり今回は遥がくっついて行ってるのだと思ってたよ」
所変わって氷帝テニス部。先週に引き続き、大会に参加しない正レギュラーと準レギュラーは自校で自主練をすることになった。
今回も平部員達は応援団として会場に駆り出されているため、広いテニスコートは今週も人数が少なく寂しさを感じる。
ただいま10分ばかりの休憩を取っている中、秋と遥は二人ベンチに座って今いないメンバーの話をしていた。
「跡部が麻美を連れて行くことにしたって言って仕方なくだよ……」
「でも、今日勝てば関東大会には連れて行ってもらえるからもう少しだけ我慢だね」
「そうだねー……まぁ、今日は行かなくて正解だったけどね。従兄妹と鉢合わせちゃうと思うし」
「山吹中の千石くんって人だったっけ?」
「そうなんだよ! あやつは女の子にだらしないどうしようもない奴だから秋も気をつけなよ!」
「う、うん」
力説する遥に圧倒されつつあった秋だが、親戚仲が悪いのかなと疑問を抱く。
「でも、関東大会だとその千石くんと会う確率高くなるんじゃないかな?」
「えっ」
「だって関東大会にいくには都大会で5位までに入った学校だから山吹中はベスト4までいってるし、関東大会に出場するのは確実だよ」
「そ、そうかっ!」
「だからうちのテニス部が5位の枠に入るために今大会に出てるんだよ」
「そうだ、そうだった! く、くそぉ! どこかで出会ってしまう可能性があるのか!」
山吹の関東大会出場確定をようやく理解した遥が「ぬぬぬ……」と唸る。そんな二人の元へ向日がやって来た。
「相変わらず変な唸り声上げてんのな、遥」
「唸ってないよ、失礼だな君は!」
「岳人、まだ休憩終わりまで時間があるからもう少し休んでてもいいんだよ?」
「それはもちろん分かってるって。それより侑士達と話してたんだけどよ、今日は午前中だけじゃん? みんなで帰りになんか食って帰らね?」
本日の自主練は午前中のみ。早々に上がれることもあり、向日が二人を昼ご飯に誘う。
秋は嬉しそうに顔を綻ばせるが、遥は下唇を噛み締めるような渋い顔を見せる。
「なんだよ、お前のその顔はっ!」
「いや、だってさー忍足がいるとなるとこの面子でいい思い出がないって言うか……」
遥の言葉を聞いて秋もハッとする。
秋と遥に忍足、向日。以前このメンバーが一緒になって遊んだ時、ちょっとしたゴタゴタがあったため、遥はそれを避けたいのかもしれないと考えた秋は安易に返事をすることが出来ない。
「別に四人だけじゃねーって。遥が来るなら滝も来るって言ってたぜ。宍戸は……今誘いづらいからメンバーには入ってねぇ。長太郎は誘ったけど用事があるっつって断られちまったな」
「あ、なんだ。それなら大丈夫かな! 萩も来てくれたらあたしとしては安心だし!」
パッと笑顔で考え直した遥を見て秋はホッとする。
遥がランチを受け入れたなら自分も誘いに乗ることが出来ると安堵したからだ。
「私も行きたいな」
「よし、じゃあ決定な。お好み焼き食いに行こうぜ!」
「おー!」
「いいね、お好み焼き」
昼ご飯の予定が決まった三人だったが、そこへ準レギュラーの後輩が姿を現した。
「先輩方、そろそろ時間ですけど」
それはいつまで無駄話してるんですかと言わんばかりの不機嫌そうな顔で部活再開の号令を待つ日吉だった。
「おう、日吉。ちょうど良かったぜ。お前も帰りにお好み焼き食いに行かね?」
「遠慮します」
「んだよ、つれねー奴!」
考える素振りもなく断りを入れる日吉に向日は不貞腐れた。
鳳の時は申し訳なさそうな表情で予定があると言って謝罪していたから余計に相手の態度に不満を抱いたのだろう。
「日吉くん、お好み焼きは嫌いなの?」
「いえ」
「えー? それなのに来ないのー? せっかくなんだし、みんなで食べよーよ」
秋と遥も日吉を誘ってみるが彼は軽く溜め息をつくだけで頷くことはなかった。
「家で用意してもらってるのでそれを無駄には出来ません」
「そっか。それなら仕方ないね。また今度みんなで食べようね」
「機会があれば」
棒読みで秋にそう答える日吉を見て遥と向日は「絶対機会作らないな」と察した。
秋も似たようなことを思いながら「大勢で集まるのが苦手なのかな……」と感じる。
「それより早く練習を再開させてもらえますか?」
目付きが鋭くなる日吉はどう見ても苛立つ様子だったため、三人はすぐに休憩を切り上げて部活を再開させた。