自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
レギュラーから外れた者の扱い方
主人公名前変換
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「そんでねー。あたしは優しさで焼きそばパンをあげたのに宍戸ってば『いらねぇから帰れよ、俺に構うな』って言うんだよ! 酷くないっ!? あたしの優しさを踏みにじるだなんて!」
部活最中のこと。遥はベンチに座って休憩する幼馴染みに向けてぷんすこと怒りながら愚痴を吐いていた。
事の経緯は昼休みへと遡る。本日も購買に現れなかった宍戸のために元気づけさせる意味も込めて、いつもなら奪い合っていた焼きそばパンを宍戸にあげようと彼のクラスまで持って行ったのだが、目を合わせることなく追い返されたのだ。
思わずムキーッ! と宍戸に怒りをぶつけようとしたが、同じクラスの秋によって止められ「今はそっとしておこう」と説得されてしまう。
しかし、それでも遥の怒りはまだ内に秘めてるので爆発させないためにも滝に話を聞いてもらったのだった。
滝はというと嫌な顔ひとつせず、うんうんと話をしっかり聞いている。
「彼にも男としてのプライドがあるんじゃないかな? きっと惨めになるから慰めてほしくないと思ってそう言ったのかもしれないね」
「うぅ……それにしても言い方ってものがあるんだよなぁ……」
「まぁ、宍戸だからね。色々と考え込んでるかもしれないし、構うなって言うなら相手が落ち着くまで一人にしてあげてもいいと思うよ」
「萩がそう言うなら……」
正直思うところはあるが、遥にとっては保護者代わりで頼りになる幼馴染みがそう言うのだから納得するしかなかった。
「そういえば次のコンポートっていう敗者復活戦あるでしょ?」
「コンソレーションだね」
「そうそう! それに出る正レギュラーは跡部とかばっちとジローなんだよね?」
「うん、そうだよ」
「だったら今度の試合会場はあたしが行ってもいいよねっ? この前は秋が行ったんだし、次はあたしが行ってもいいもんねっ!」
「決定権は跡部にあるからなぁ……」
うーん、と顎に指を添えて考える滝の言葉が耳に入ろうとも、遥は前向きに参戦する気持ちは変わらない。
「それでもあたしは行くよ! かばっちの勇姿を見るために!」
腰に手を当てて、胸を張りながら決心する遥だったが、背後に立つ男の存在に気づいていなかった。
「あーん? お前は留守番だ、西成」
非情な言葉が後ろから聞こえ、遥は勢いよく後ろを振り向いて、なんで!? と部のトップである跡部に向かって大きな声で問いかける。
「どうして!? どう考えても次はあたしでしょっ!?」
「何がどう考えてお前になったかは知らねぇが、決定事項だ」
「なんでなんでなんでーー!? 秋はもう行ったからいいでしょ!」
「今回のマネージャー同行者は赤宮に決まったんだよ」
「麻美!? どうせあの子は行きたくないって言うよ! だからあたしにしよーよー!」
「赤宮にはすでに承諾を得てる」
「なんでっ!?」
「対戦相手に従兄妹がいるらしくて『面白そうだから行く』とすぐに返答をもらった」
「聖ルドルフーー!!」
遥は頭を抱えて大きく背中を反らす。他の部員達が突然叫ぶ遥を見て一瞬驚くものの「なんだ西成か」「またとんちきなことしてるな」と、もはやそれが日常のように受け入れつつあった。
「なんだ。対戦相手校を知ってたのか」
「前に麻美が聖ルドルフってとこに従兄妹がいるって言ってたんだよっ。それならなおさら見たいじゃんー! 麻美の従兄妹くんー! ねーねー! 今回はマネージャー枠二人にしよー! ねー!? かばっちの公式試合も見たいのー! 応援させてー!」
「ピーチクパーチクうるせぇなお前は……。元々マネージャーを連れてくるつもりはなかったんだから大人しく残りのレギュラーの世話でもしてろ」
「跡部、あたしに冷たくない!?」
あまりにも対応が酷いため抗議をする遥だが、跡部の態度は何ひとつ変わらない。
「もしかしてあたしのこと好きで意地悪してるっ? ごめんね! あたしはかばっち一筋だから!」
「……」
突然何を言い出すんだこいつは。と、言わんばかりの不機嫌な表情を遥に向けた跡部は盛大に溜め息をつくと、時間の無駄だと感じたのかそのまま彼女の前から去っていった。
「せめて何か言って!! ちくしょーめ!」
「遥、落ち着きなよ。今度の大会には行けなくても関東大会からは全員参加だから遥も応援に行けるよ」
滝が宥めようと言葉をかけた。しかし遥はムスッとふてくされたままなので彼は遥の気分を上げるようなことを考える。
「それに遥が大会じゃなく部活に出てくれる方が俺としてはやる気が出るし、練習も頑張れるよ」
もちろん建前でなく本音である。滝にとっては近くに遥がいるだけで幸せだから。
そんな彼の想いまでは気づかないものの、嘘偽りない言葉ということには気づいた遥はすぐに、にへっと顔を綻ばせた。
「えへへー。萩がそう言うならあたしも応援は我慢してマネージャー業頑張っちゃおうかなー!」
「うん、頼りにしてるよ」
何とか遥のご機嫌をとることが出来たようで滝も満足気ににっこりと笑みを浮かべる。
まさか周りからは親子のように見えているだなんて二人は気づかないまま。
部活最中のこと。遥はベンチに座って休憩する幼馴染みに向けてぷんすこと怒りながら愚痴を吐いていた。
事の経緯は昼休みへと遡る。本日も購買に現れなかった宍戸のために元気づけさせる意味も込めて、いつもなら奪い合っていた焼きそばパンを宍戸にあげようと彼のクラスまで持って行ったのだが、目を合わせることなく追い返されたのだ。
思わずムキーッ! と宍戸に怒りをぶつけようとしたが、同じクラスの秋によって止められ「今はそっとしておこう」と説得されてしまう。
しかし、それでも遥の怒りはまだ内に秘めてるので爆発させないためにも滝に話を聞いてもらったのだった。
滝はというと嫌な顔ひとつせず、うんうんと話をしっかり聞いている。
「彼にも男としてのプライドがあるんじゃないかな? きっと惨めになるから慰めてほしくないと思ってそう言ったのかもしれないね」
「うぅ……それにしても言い方ってものがあるんだよなぁ……」
「まぁ、宍戸だからね。色々と考え込んでるかもしれないし、構うなって言うなら相手が落ち着くまで一人にしてあげてもいいと思うよ」
「萩がそう言うなら……」
正直思うところはあるが、遥にとっては保護者代わりで頼りになる幼馴染みがそう言うのだから納得するしかなかった。
「そういえば次のコンポートっていう敗者復活戦あるでしょ?」
「コンソレーションだね」
「そうそう! それに出る正レギュラーは跡部とかばっちとジローなんだよね?」
「うん、そうだよ」
「だったら今度の試合会場はあたしが行ってもいいよねっ? この前は秋が行ったんだし、次はあたしが行ってもいいもんねっ!」
「決定権は跡部にあるからなぁ……」
うーん、と顎に指を添えて考える滝の言葉が耳に入ろうとも、遥は前向きに参戦する気持ちは変わらない。
「それでもあたしは行くよ! かばっちの勇姿を見るために!」
腰に手を当てて、胸を張りながら決心する遥だったが、背後に立つ男の存在に気づいていなかった。
「あーん? お前は留守番だ、西成」
非情な言葉が後ろから聞こえ、遥は勢いよく後ろを振り向いて、なんで!? と部のトップである跡部に向かって大きな声で問いかける。
「どうして!? どう考えても次はあたしでしょっ!?」
「何がどう考えてお前になったかは知らねぇが、決定事項だ」
「なんでなんでなんでーー!? 秋はもう行ったからいいでしょ!」
「今回のマネージャー同行者は赤宮に決まったんだよ」
「麻美!? どうせあの子は行きたくないって言うよ! だからあたしにしよーよー!」
「赤宮にはすでに承諾を得てる」
「なんでっ!?」
「対戦相手に従兄妹がいるらしくて『面白そうだから行く』とすぐに返答をもらった」
「聖ルドルフーー!!」
遥は頭を抱えて大きく背中を反らす。他の部員達が突然叫ぶ遥を見て一瞬驚くものの「なんだ西成か」「またとんちきなことしてるな」と、もはやそれが日常のように受け入れつつあった。
「なんだ。対戦相手校を知ってたのか」
「前に麻美が聖ルドルフってとこに従兄妹がいるって言ってたんだよっ。それならなおさら見たいじゃんー! 麻美の従兄妹くんー! ねーねー! 今回はマネージャー枠二人にしよー! ねー!? かばっちの公式試合も見たいのー! 応援させてー!」
「ピーチクパーチクうるせぇなお前は……。元々マネージャーを連れてくるつもりはなかったんだから大人しく残りのレギュラーの世話でもしてろ」
「跡部、あたしに冷たくない!?」
あまりにも対応が酷いため抗議をする遥だが、跡部の態度は何ひとつ変わらない。
「もしかしてあたしのこと好きで意地悪してるっ? ごめんね! あたしはかばっち一筋だから!」
「……」
突然何を言い出すんだこいつは。と、言わんばかりの不機嫌な表情を遥に向けた跡部は盛大に溜め息をつくと、時間の無駄だと感じたのかそのまま彼女の前から去っていった。
「せめて何か言って!! ちくしょーめ!」
「遥、落ち着きなよ。今度の大会には行けなくても関東大会からは全員参加だから遥も応援に行けるよ」
滝が宥めようと言葉をかけた。しかし遥はムスッとふてくされたままなので彼は遥の気分を上げるようなことを考える。
「それに遥が大会じゃなく部活に出てくれる方が俺としてはやる気が出るし、練習も頑張れるよ」
もちろん建前でなく本音である。滝にとっては近くに遥がいるだけで幸せだから。
そんな彼の想いまでは気づかないものの、嘘偽りない言葉ということには気づいた遥はすぐに、にへっと顔を綻ばせた。
「えへへー。萩がそう言うならあたしも応援は我慢してマネージャー業頑張っちゃおうかなー!」
「うん、頼りにしてるよ」
何とか遥のご機嫌をとることが出来たようで滝も満足気ににっこりと笑みを浮かべる。
まさか周りからは親子のように見えているだなんて二人は気づかないまま。