自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
レギュラーから外れた者の扱い方
主人公名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
翌日、部活に出ないままではあるが宍戸は登校した。だが、彼の姿に誰もが驚愕する。
まるでどこかで喧嘩してきたような傷だらけの姿。それを見たクラスメイト達はびっくりする。もちろん秋と芥川も。
「し、宍戸っ! どうしたの、その傷!?」
「すげー痛そうじゃん! 喧嘩でもしたのっ!?」
眠たそうな芥川も覚醒するくらいの衝撃を受ける宍戸の姿だったが、当の本人はふいっと顔を背けた。
「なんでもねーよ」
「なんでもなくないよっ。部活にも出ないし、それにこんな怪我を見たら……」
「だから、なんでもねーっつってんだろ! 喧嘩じゃねーしお前らが心配するようなことでもねぇ。だから俺に構うな」
そう告げると宍戸は秋達との会話を一方的に終え、席に着いた。さすがに他の友人達も今の宍戸に声をかけることは出来ない空気である。
「宍戸っ……」
「秋、言われた通りにしとこ」
秋がめげずに宍戸と対話を求めようとしたが、芥川によって止められる。でも、と口にする秋に彼は言葉を続けた。
「下手に声をかけるよりそっとしておくのも優しさってこと! ねっ?」
「う、うん。ジローがそう言うなら……」
宍戸を横目に見ながらも秋は芥川の言う通り彼をそのままにしておくことに決めた。
本当にこれで良かったか分からないが、芥川と宍戸は幼馴染みである。そんな彼がそっとしておくのがいいと言うのならと秋は付き合いの長い芥川の意見に従った。
少しばかり宍戸と距離を空けて窓際に立つ秋は共に来た芥川に向けてぽつりと呟く。
「ジローは宍戸のことよく分かってるんだね」
「んー? まぁ何となくだけどねー。多分、宍戸も分かってると思うよ。これ以上話しかけたらまた酷いこと言っちゃうんじゃないかって」
あいつ、そういうとこは不器用だからさー。と、歯を見せて笑う芥川の話を聞いて秋は納得した。
確かに宍戸は不器用な男だ。だから誤解されそうな所だってあることを秋は一年の頃から知っていた。
どんなに横暴だろうと自尊心が高かろうと根が優しい所は変わっていなかったのだ。それに気づくと秋は宍戸に対して少なからず罪悪感を抱く。
もちろん、自分に向けられた言葉の数々は許し難いが、自分も頭ごなしに怒ったのだから被害者面は出来ない。
「ジローの言う通りあのまま様子を見るよ。怪我のこととかは気になるけど、宍戸が喧嘩じゃないって言うならその言葉も信じることにするね」
「そーそー。それでEーと思うよ。部活はー……どうなるか分かんないけど宍戸が簡単に辞めるとは思わないから待っててあげよっ」
「うん。ありがとうジロー。やっぱりこういう時は親しい相手の話をよく聞くべきだね」
「いつでも頼ってよー!」
照れくさそうにしながらもへへっと芥川は満足気に笑った。
そんな笑みの下では『秋が宍戸ばっか構うのが嫌だからなんて言ったら怒るかな……?』と思っていたなんて秋は知るよしもない。
「そうだ! 秋、部活帰りは暇っ? 一緒に駄菓子屋さん行こーよ!」
「えっ? 駄菓子屋さん?」
唐突の誘いに秋は瞬きを繰り返す。とはいえ、芥川の誘いはいつも急なので彼らしいと言えばらしいのだ。
特に予定もないし、駄菓子屋への寄り道くらいはいいかなと考えた秋はすぐに頷いた。
「いいよ、行こっか」
「マジマジっ!? やりぃ! 約束だかんね!」
あまりにも嬉しそうに喜ぶので秋もつられて笑みがこぼれる。
こんなに元気に目覚めてるなら本日の授業はばっちり起きていられるかもしれないね。そう思うものの、このあと授業が始まればすぐに机に突っ伏して寝る芥川を見ることになるとはこの時の秋は考えてもみなかった。
そしてちらりと宍戸を横目で見てみるが、彼はこちらを見ることなくただ一人で静かに席に座っていた。
まるでどこかで喧嘩してきたような傷だらけの姿。それを見たクラスメイト達はびっくりする。もちろん秋と芥川も。
「し、宍戸っ! どうしたの、その傷!?」
「すげー痛そうじゃん! 喧嘩でもしたのっ!?」
眠たそうな芥川も覚醒するくらいの衝撃を受ける宍戸の姿だったが、当の本人はふいっと顔を背けた。
「なんでもねーよ」
「なんでもなくないよっ。部活にも出ないし、それにこんな怪我を見たら……」
「だから、なんでもねーっつってんだろ! 喧嘩じゃねーしお前らが心配するようなことでもねぇ。だから俺に構うな」
そう告げると宍戸は秋達との会話を一方的に終え、席に着いた。さすがに他の友人達も今の宍戸に声をかけることは出来ない空気である。
「宍戸っ……」
「秋、言われた通りにしとこ」
秋がめげずに宍戸と対話を求めようとしたが、芥川によって止められる。でも、と口にする秋に彼は言葉を続けた。
「下手に声をかけるよりそっとしておくのも優しさってこと! ねっ?」
「う、うん。ジローがそう言うなら……」
宍戸を横目に見ながらも秋は芥川の言う通り彼をそのままにしておくことに決めた。
本当にこれで良かったか分からないが、芥川と宍戸は幼馴染みである。そんな彼がそっとしておくのがいいと言うのならと秋は付き合いの長い芥川の意見に従った。
少しばかり宍戸と距離を空けて窓際に立つ秋は共に来た芥川に向けてぽつりと呟く。
「ジローは宍戸のことよく分かってるんだね」
「んー? まぁ何となくだけどねー。多分、宍戸も分かってると思うよ。これ以上話しかけたらまた酷いこと言っちゃうんじゃないかって」
あいつ、そういうとこは不器用だからさー。と、歯を見せて笑う芥川の話を聞いて秋は納得した。
確かに宍戸は不器用な男だ。だから誤解されそうな所だってあることを秋は一年の頃から知っていた。
どんなに横暴だろうと自尊心が高かろうと根が優しい所は変わっていなかったのだ。それに気づくと秋は宍戸に対して少なからず罪悪感を抱く。
もちろん、自分に向けられた言葉の数々は許し難いが、自分も頭ごなしに怒ったのだから被害者面は出来ない。
「ジローの言う通りあのまま様子を見るよ。怪我のこととかは気になるけど、宍戸が喧嘩じゃないって言うならその言葉も信じることにするね」
「そーそー。それでEーと思うよ。部活はー……どうなるか分かんないけど宍戸が簡単に辞めるとは思わないから待っててあげよっ」
「うん。ありがとうジロー。やっぱりこういう時は親しい相手の話をよく聞くべきだね」
「いつでも頼ってよー!」
照れくさそうにしながらもへへっと芥川は満足気に笑った。
そんな笑みの下では『秋が宍戸ばっか構うのが嫌だからなんて言ったら怒るかな……?』と思っていたなんて秋は知るよしもない。
「そうだ! 秋、部活帰りは暇っ? 一緒に駄菓子屋さん行こーよ!」
「えっ? 駄菓子屋さん?」
唐突の誘いに秋は瞬きを繰り返す。とはいえ、芥川の誘いはいつも急なので彼らしいと言えばらしいのだ。
特に予定もないし、駄菓子屋への寄り道くらいはいいかなと考えた秋はすぐに頷いた。
「いいよ、行こっか」
「マジマジっ!? やりぃ! 約束だかんね!」
あまりにも嬉しそうに喜ぶので秋もつられて笑みがこぼれる。
こんなに元気に目覚めてるなら本日の授業はばっちり起きていられるかもしれないね。そう思うものの、このあと授業が始まればすぐに机に突っ伏して寝る芥川を見ることになるとはこの時の秋は考えてもみなかった。
そしてちらりと宍戸を横目で見てみるが、彼はこちらを見ることなくただ一人で静かに席に座っていた。