自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
ダークホースとの対戦
主人公名前変換
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その頃の氷帝男子テニス部はお昼休憩に入っていた。
普段なら沢山の部員があちこちにいるはずなのに正レギュラーと準レギュラー以外は都大会の応援団として行ってしまったため、いつもよりがら空きで何だか寂しさを覚えるほど。
そんな中、少ない面子で共にお昼ご飯を食べながら休憩を取っていたら家族の話になり盛り上がっていた。
「へー。忍足って従兄弟がいたんだー」
遥がパン屋で購入したパンをかぶりつきながら忍足の従兄弟の話にも食いつく。
「せや、同い年で向こうもテニス部やから全国大会まで出たら顔合わせるかもしらんなぁ? そん時はちゃんと紹介したるで。俺の彼女やって」
「や・め・て!」
その前に付き合ってないからね! と強く言うけど、忍足は「今はな?」と返してくるので遥は寒気がした。
「忍足……最近暑くなってきたからって頭がやられるには早すぎるよ」
「熱意はあるつもりやけど頭がやられるようなことは何ひとつ言うてないんやけどなぁ?」
滝が溜め息混じりで可哀想なものを見るかのような目を忍足に向けるが、忍足は気にすることなく笑顔で対応する。
「へぇ、自覚がないのも考えものだね」
すぐに滝もお得意な笑みを忍足に向けて二人で笑い合いながら見えない火花を散らしていた。
色んな意味で怖くなった遥は二人から目を逸らし、残っていたパンを頬張り始める。
「ほ、ほうひへは、ははひもひほほひふほ!」
「食いながら話すな! 何言ってるか分かんねぇだろっ!」
遥の隣のベンチで弁当を食べていた麻美は行儀の悪い遥の頭に肘鉄を食らわせた。
脳天に響く肘の殴打に遥は頭を押さえながら悶絶する。
それを見た芥川は目を輝かせ、反対に向日は目を逸らしながら、おっかねぇ奴……と心の中で呟いた。
「ぐおおぉぉぉ……ひ、酷くないっ!? 脳に衝撃がきたよ! 馬鹿になったらどうしてくれんの!?」
「安心しろ。それ以上馬鹿にはならん」
「鬼! 悪魔! 魔王!!」
「あ?」
「そ、それより遥はさっき何を言おうとしてたの?」
麻美の怒りに触れるような発言をする遥に麻美が睨みをきかせ、今にも殴りかかろうとする。
滝がその状況を打破するため、先ほど遥が口にしようとしていたことを尋ねて空気の流れを変えさせた。
頭を押さえていた遥は「そうそうっ」とけろっとした表情で話を戻す。
「あたしもタメの従兄妹がいるんだよって話をしようとしてたのっ」
「へぇ、それは初耳だよ」
「萩に話したことなかったもんね。別にそんなに会う機会ないし、向こうはあたしに興味ないからね~」
「仲が悪い……ってことですか?」
遥の言葉から関係性が良いとは思えなくて鳳が恐る恐る尋ねる。
そんな話をしても大丈夫なのかも気がかりだったが、遥は何も気にしていないというようなあっけらかんとした様子で返答した。
「良くも悪くも普通ってとこじゃないかなー? まぁ、あれに興味持たれても困るしね。あ、そうそう。そやつもねテニス部だったから勝ち続けてたらいつか試合出来るかもね!」
「マジで? どこ中? なんて名前? 知らねーかもだけどよ」
向日が食いつくように詳細を求めた。もしかしたら都大会初戦だったりしてなと笑いながら。
「学校は忘れたけど、千石清純だよ。頭が派手なオレンジ頭だから目立つかもっ」
「「千石清純」」
何人かが同時に呟いた。どうやらその名に聞き覚えがある雰囲気を感じた遥は「えっ? 知ってるの?」と、キョトン顔をする。
「なぁ、侑士。千石って確か昨年のジュニア選抜に選ばれてた奴じゃなかったか?」
「せやな。跡部も言うとったわ。手塚が参加辞退したから繰り上がりとかなんとか……」
「おお? よく分からんが有名なのかしら? 従兄妹として鼻が高いなぁー」
へへっ、と鼻の下を指の背で擦りながら満更でもない様子の遥に麻美は静かに呟いた。
「奇遇だな。私も同じ学年の従兄妹がテニス部の部長をやっている」
「マジマジ? 同じ歳の従兄妹がテニス部ってめちゃくちゃ多いじゃん! すっげーびっくりだCー!」
「赤宮さんの従兄妹さんは部長なんですね。大会に出てますか?」
「まぁ、出てるんじゃないの? 勝ち抜けてるかは知らんが」
「ね、ね、ね、麻美のとこの従兄妹くんの名前はー? あたしんとこの従兄妹と同じ学校かな?」
「聖ルドルフ」
「あ、絶対違う。そんなかっこいい感じの名前じゃないや」
同じ学校だったら運命だよねー! と口にしようとしたが、絶対に違うと言い切れる学校名だったため、遥の興味が一気に薄れた。
「聖ルドルフ……って確かまだ創立したばかりの新しい学校でスポーツ特待生を全国から集めている所だね」
「萩詳しいねー!」
「まぁね。確か、ルドルフにシングルスで全国区プレイヤーがいるって聞いたね。それが確か……赤澤」
「それ」
「えっ?」
「それが従兄妹だ」
「フルネームは赤澤吉朗、やったな? へぇ、ほんま世間は狭いもんやな」
「あの、先輩方の従兄妹さんはどんな感じの人達なんですか?」
鳳が純粋に気になってテニス部所属の従兄妹持ち三人に尋ねるとすぐに答えが返ってきた。
「スピード狂やな」
「(女の子に)だらしないかなぁ」
「暑苦しい」
どう聞いても褒め言葉には思えない一言であった。そんな親族の話題で盛り上がっていることを知らない忍足謙也、千石清純、赤澤吉朗は同時刻にくしゃみをしたそうだ。
普段なら沢山の部員があちこちにいるはずなのに正レギュラーと準レギュラー以外は都大会の応援団として行ってしまったため、いつもよりがら空きで何だか寂しさを覚えるほど。
そんな中、少ない面子で共にお昼ご飯を食べながら休憩を取っていたら家族の話になり盛り上がっていた。
「へー。忍足って従兄弟がいたんだー」
遥がパン屋で購入したパンをかぶりつきながら忍足の従兄弟の話にも食いつく。
「せや、同い年で向こうもテニス部やから全国大会まで出たら顔合わせるかもしらんなぁ? そん時はちゃんと紹介したるで。俺の彼女やって」
「や・め・て!」
その前に付き合ってないからね! と強く言うけど、忍足は「今はな?」と返してくるので遥は寒気がした。
「忍足……最近暑くなってきたからって頭がやられるには早すぎるよ」
「熱意はあるつもりやけど頭がやられるようなことは何ひとつ言うてないんやけどなぁ?」
滝が溜め息混じりで可哀想なものを見るかのような目を忍足に向けるが、忍足は気にすることなく笑顔で対応する。
「へぇ、自覚がないのも考えものだね」
すぐに滝もお得意な笑みを忍足に向けて二人で笑い合いながら見えない火花を散らしていた。
色んな意味で怖くなった遥は二人から目を逸らし、残っていたパンを頬張り始める。
「ほ、ほうひへは、ははひもひほほひふほ!」
「食いながら話すな! 何言ってるか分かんねぇだろっ!」
遥の隣のベンチで弁当を食べていた麻美は行儀の悪い遥の頭に肘鉄を食らわせた。
脳天に響く肘の殴打に遥は頭を押さえながら悶絶する。
それを見た芥川は目を輝かせ、反対に向日は目を逸らしながら、おっかねぇ奴……と心の中で呟いた。
「ぐおおぉぉぉ……ひ、酷くないっ!? 脳に衝撃がきたよ! 馬鹿になったらどうしてくれんの!?」
「安心しろ。それ以上馬鹿にはならん」
「鬼! 悪魔! 魔王!!」
「あ?」
「そ、それより遥はさっき何を言おうとしてたの?」
麻美の怒りに触れるような発言をする遥に麻美が睨みをきかせ、今にも殴りかかろうとする。
滝がその状況を打破するため、先ほど遥が口にしようとしていたことを尋ねて空気の流れを変えさせた。
頭を押さえていた遥は「そうそうっ」とけろっとした表情で話を戻す。
「あたしもタメの従兄妹がいるんだよって話をしようとしてたのっ」
「へぇ、それは初耳だよ」
「萩に話したことなかったもんね。別にそんなに会う機会ないし、向こうはあたしに興味ないからね~」
「仲が悪い……ってことですか?」
遥の言葉から関係性が良いとは思えなくて鳳が恐る恐る尋ねる。
そんな話をしても大丈夫なのかも気がかりだったが、遥は何も気にしていないというようなあっけらかんとした様子で返答した。
「良くも悪くも普通ってとこじゃないかなー? まぁ、あれに興味持たれても困るしね。あ、そうそう。そやつもねテニス部だったから勝ち続けてたらいつか試合出来るかもね!」
「マジで? どこ中? なんて名前? 知らねーかもだけどよ」
向日が食いつくように詳細を求めた。もしかしたら都大会初戦だったりしてなと笑いながら。
「学校は忘れたけど、千石清純だよ。頭が派手なオレンジ頭だから目立つかもっ」
「「千石清純」」
何人かが同時に呟いた。どうやらその名に聞き覚えがある雰囲気を感じた遥は「えっ? 知ってるの?」と、キョトン顔をする。
「なぁ、侑士。千石って確か昨年のジュニア選抜に選ばれてた奴じゃなかったか?」
「せやな。跡部も言うとったわ。手塚が参加辞退したから繰り上がりとかなんとか……」
「おお? よく分からんが有名なのかしら? 従兄妹として鼻が高いなぁー」
へへっ、と鼻の下を指の背で擦りながら満更でもない様子の遥に麻美は静かに呟いた。
「奇遇だな。私も同じ学年の従兄妹がテニス部の部長をやっている」
「マジマジ? 同じ歳の従兄妹がテニス部ってめちゃくちゃ多いじゃん! すっげーびっくりだCー!」
「赤宮さんの従兄妹さんは部長なんですね。大会に出てますか?」
「まぁ、出てるんじゃないの? 勝ち抜けてるかは知らんが」
「ね、ね、ね、麻美のとこの従兄妹くんの名前はー? あたしんとこの従兄妹と同じ学校かな?」
「聖ルドルフ」
「あ、絶対違う。そんなかっこいい感じの名前じゃないや」
同じ学校だったら運命だよねー! と口にしようとしたが、絶対に違うと言い切れる学校名だったため、遥の興味が一気に薄れた。
「聖ルドルフ……って確かまだ創立したばかりの新しい学校でスポーツ特待生を全国から集めている所だね」
「萩詳しいねー!」
「まぁね。確か、ルドルフにシングルスで全国区プレイヤーがいるって聞いたね。それが確か……赤澤」
「それ」
「えっ?」
「それが従兄妹だ」
「フルネームは赤澤吉朗、やったな? へぇ、ほんま世間は狭いもんやな」
「あの、先輩方の従兄妹さんはどんな感じの人達なんですか?」
鳳が純粋に気になってテニス部所属の従兄妹持ち三人に尋ねるとすぐに答えが返ってきた。
「スピード狂やな」
「(女の子に)だらしないかなぁ」
「暑苦しい」
どう聞いても褒め言葉には思えない一言であった。そんな親族の話題で盛り上がっていることを知らない忍足謙也、千石清純、赤澤吉朗は同時刻にくしゃみをしたそうだ。