自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
接し方、恋の仕方、デートの誘い方
主人公名前変換
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少ない休憩時間、遥はある人物を探しに走り回った。そしてようやく目的の人物を見つけた彼女は目を光らせ一気に加速し、飛びついた。
「かばっちーー!!」
大きな二年生に前から飛びつくも、相手はびくともしないし、表情も変わらない……が、突然飛びつかれてどうしたらいいのか分からずまごまごしていた。
そんな樺地と遥の様子を見てわざとらしく溜め息を吐き出した跡部が遥の首根っこを掴み、樺地から引き離す。
「なっ! 邪魔するでないよ!」
「うるせぇ、樺地を困らすんじゃねぇ」
「困らせてないもん! ねっ、かばっち!?」
「ウ……」
キッパリと言い切らない想い人の反応に遥はガビーン! とショックを受けて、その場で手と膝をついて悔いる姿を見せた。
「こ、困らせるつもりはなかったのだよ……ごめんね、かばっち……」
「いえ……その、少し驚いただけで……申し訳、ありません……」
樺地もしゃがみ込んでズーンと沈む遥に謝罪をする。遥は顔を上げてフォローする樺地に今しかないと言わんばかりにここに来た目的を語った。
「かばっち……あたし、かばっちにお礼がしたいのだ」
「?」
「昨日、道路に突き飛ばされたあたしを助けてくれたからそのお礼に今度の休みに昼ご飯を奢らせてほしいのですよ……」
「お礼は……大丈夫、です」
「!」
そこまでするほどのことではないと思ったので遠慮したのだが、遥の反応はこの世の終わりみたいな表情をするので樺地はさらに焦り、助けを求めるかの如く跡部に目を向けると彼は仕方ねぇと言わんばかりの溜め息を漏らす。
「樺地。遠慮せずお前がどうしたいかしっかり答えろ。行かないなら行かない、行くなら行くとお前が考えて決めな」
「……」
跡部と遥を交互に見ながら、樺地は跡部に言われた通り自分の答えを導き出すことにした。
「西成さん……その、お誘い……お受けします……」
「!!」
その言葉を聞いた瞬間、遥は見る見るうちに喜びの笑みへと変えていった。明るく力強く咲き誇る夏の花のように。
「ほ、ほんと!? 絶対の絶対にっ!?」
「ウス」
「やっったーー!!」
ぴょんと飛び上がった彼女は樺地の両手を握り、嬉しそうに上下に振って何度も「ありがとね!」とお礼を告げる。
樺地にしてみるとそんなに喜ぶとは思ってみなかったので、されるがまま両手をブンブンと振られるのだが、特に嫌だというわけでもなかったので遥の好きにさせた。
「満足したならそろそろ持ち場につけ。もうすぐ休憩は終わりだ」
「はーーい!」
跡部に指示され、随分とご機嫌な様子の遥は持ち場へと戻るため走り出す。
そんな彼女の背中を跡部と樺地はただ黙って見送った。
「……樺地。あいつに変な気は遣わなくていいからな。下心丸出しの誘いだ」
「ウス」
「まぁ、お前が決めたことだから俺はこれ以上とやかく言わねぇ。せいぜい楽しんでこい」
「ウス」
(やった! やった! かばっちとデートだ!! ひゃっほーーい!!)
心の声が今にも口から飛び出してしまいそうになるが、必死に堪えながら遥は今までにないほど喜んでいた。
小躍りしそうにもなったが、さすがにそんなことをしてしまえば白い目で見られること間違いなしなので、変な踊りをしないようにこれも必死に耐える。
「随分と嬉しそうだね。いいことでもあった?」
そこへ声をかけたのは幼馴染みの滝である。いくら嬉しさを押し隠そうとしても長年の付き合いによりバレてしまうのかと思った遥はにへらと笑みを向けた。
実際は無意識にスキップをしていたからバレてしまったということに彼女は気付いていない。
「へへー。そうなんだよっ。昨日かばっちに色々と助けてもらったお礼に今度の休みにご飯をご馳走する約束をしたのだよ」
「へぇ。ご馳走……」
遥のご機嫌な様子に自分のことのように嬉しく思いながら耳を傾けると『ご馳走する』というワードが聞こえて滝は笑顔のまま固まり、次第に顔を青ざめた。
「……ご馳走っていうのは遥が手作りするっていうことかな?」
「ううん。ちゃんと美味しい物を奢ってあげようかなって思ってたけど、なるほど手作り弁当という手も━━」
「それはまたの機会にしようか!」
滝が冷や汗を流しながら言葉を遮る。そして彼は話を続けた。
「手作り料理っていうのも悪くないけど、遥はまだそういうのに慣れてないし、もし樺地の嫌いな物が入ってたら遥だって嫌だよね? そういうのもっと相手の好みを知ってからにしよう。もし、作ることになったら必ず俺を呼ぶこと。俺がちゃんと見張るから! いいねっ?」
「う、うん……」
温厚な男が捲し立てるように話すので遥もその勢いに飲まれるかのように「うん」と頷いた。
滝が必死になるのも仕方がない。なぜなら遥は料理が不得意な人間だからだ。所謂レシピを見ずに勘で作るタイプだから余計に厄介である。
遥自身も美味しく作れないという自覚はあるのにレシピを見てもちんぷんかんぷんなのですぐに目を逸らすからその完成品が残念な姿になってしまう。
「萩、さすがにあたしも中学三年生になったのだから少しは成長してると思うよ?」
「レシピ見て作れるようになったってこと?」
「……てへっ」
「……。そういうことだから一人で作ろうとしないこと」
「はぁい……」
釘を刺されてしまったので遥は大人しく頼りになる幼馴染みの言葉に従うことにした。
「かばっちーー!!」
大きな二年生に前から飛びつくも、相手はびくともしないし、表情も変わらない……が、突然飛びつかれてどうしたらいいのか分からずまごまごしていた。
そんな樺地と遥の様子を見てわざとらしく溜め息を吐き出した跡部が遥の首根っこを掴み、樺地から引き離す。
「なっ! 邪魔するでないよ!」
「うるせぇ、樺地を困らすんじゃねぇ」
「困らせてないもん! ねっ、かばっち!?」
「ウ……」
キッパリと言い切らない想い人の反応に遥はガビーン! とショックを受けて、その場で手と膝をついて悔いる姿を見せた。
「こ、困らせるつもりはなかったのだよ……ごめんね、かばっち……」
「いえ……その、少し驚いただけで……申し訳、ありません……」
樺地もしゃがみ込んでズーンと沈む遥に謝罪をする。遥は顔を上げてフォローする樺地に今しかないと言わんばかりにここに来た目的を語った。
「かばっち……あたし、かばっちにお礼がしたいのだ」
「?」
「昨日、道路に突き飛ばされたあたしを助けてくれたからそのお礼に今度の休みに昼ご飯を奢らせてほしいのですよ……」
「お礼は……大丈夫、です」
「!」
そこまでするほどのことではないと思ったので遠慮したのだが、遥の反応はこの世の終わりみたいな表情をするので樺地はさらに焦り、助けを求めるかの如く跡部に目を向けると彼は仕方ねぇと言わんばかりの溜め息を漏らす。
「樺地。遠慮せずお前がどうしたいかしっかり答えろ。行かないなら行かない、行くなら行くとお前が考えて決めな」
「……」
跡部と遥を交互に見ながら、樺地は跡部に言われた通り自分の答えを導き出すことにした。
「西成さん……その、お誘い……お受けします……」
「!!」
その言葉を聞いた瞬間、遥は見る見るうちに喜びの笑みへと変えていった。明るく力強く咲き誇る夏の花のように。
「ほ、ほんと!? 絶対の絶対にっ!?」
「ウス」
「やっったーー!!」
ぴょんと飛び上がった彼女は樺地の両手を握り、嬉しそうに上下に振って何度も「ありがとね!」とお礼を告げる。
樺地にしてみるとそんなに喜ぶとは思ってみなかったので、されるがまま両手をブンブンと振られるのだが、特に嫌だというわけでもなかったので遥の好きにさせた。
「満足したならそろそろ持ち場につけ。もうすぐ休憩は終わりだ」
「はーーい!」
跡部に指示され、随分とご機嫌な様子の遥は持ち場へと戻るため走り出す。
そんな彼女の背中を跡部と樺地はただ黙って見送った。
「……樺地。あいつに変な気は遣わなくていいからな。下心丸出しの誘いだ」
「ウス」
「まぁ、お前が決めたことだから俺はこれ以上とやかく言わねぇ。せいぜい楽しんでこい」
「ウス」
(やった! やった! かばっちとデートだ!! ひゃっほーーい!!)
心の声が今にも口から飛び出してしまいそうになるが、必死に堪えながら遥は今までにないほど喜んでいた。
小躍りしそうにもなったが、さすがにそんなことをしてしまえば白い目で見られること間違いなしなので、変な踊りをしないようにこれも必死に耐える。
「随分と嬉しそうだね。いいことでもあった?」
そこへ声をかけたのは幼馴染みの滝である。いくら嬉しさを押し隠そうとしても長年の付き合いによりバレてしまうのかと思った遥はにへらと笑みを向けた。
実際は無意識にスキップをしていたからバレてしまったということに彼女は気付いていない。
「へへー。そうなんだよっ。昨日かばっちに色々と助けてもらったお礼に今度の休みにご飯をご馳走する約束をしたのだよ」
「へぇ。ご馳走……」
遥のご機嫌な様子に自分のことのように嬉しく思いながら耳を傾けると『ご馳走する』というワードが聞こえて滝は笑顔のまま固まり、次第に顔を青ざめた。
「……ご馳走っていうのは遥が手作りするっていうことかな?」
「ううん。ちゃんと美味しい物を奢ってあげようかなって思ってたけど、なるほど手作り弁当という手も━━」
「それはまたの機会にしようか!」
滝が冷や汗を流しながら言葉を遮る。そして彼は話を続けた。
「手作り料理っていうのも悪くないけど、遥はまだそういうのに慣れてないし、もし樺地の嫌いな物が入ってたら遥だって嫌だよね? そういうのもっと相手の好みを知ってからにしよう。もし、作ることになったら必ず俺を呼ぶこと。俺がちゃんと見張るから! いいねっ?」
「う、うん……」
温厚な男が捲し立てるように話すので遥もその勢いに飲まれるかのように「うん」と頷いた。
滝が必死になるのも仕方がない。なぜなら遥は料理が不得意な人間だからだ。所謂レシピを見ずに勘で作るタイプだから余計に厄介である。
遥自身も美味しく作れないという自覚はあるのにレシピを見てもちんぷんかんぷんなのですぐに目を逸らすからその完成品が残念な姿になってしまう。
「萩、さすがにあたしも中学三年生になったのだから少しは成長してると思うよ?」
「レシピ見て作れるようになったってこと?」
「……てへっ」
「……。そういうことだから一人で作ろうとしないこと」
「はぁい……」
釘を刺されてしまったので遥は大人しく頼りになる幼馴染みの言葉に従うことにした。