自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
最後はバラバラに帰る休日
主人公名前変換
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せっかくだし昼飯もどっかの店で食べるか。そう思った麻美は学生にも入りやすい安価なイタリアンレストランで休憩がてら昼食を取ることに決めた。
メニューを見てすぐにハンバーグを注文した麻美は先程別れた芥川のことを考える。今度はちゃんと寝ずに家の手伝いをしてるのかと気にしながら貰ったばかりのクリーニング割引券をテーブルに乗せた。
(20%割引……)
貰った時点で少ししわくちゃになっていた割引券を眺めながら腕を組んで思案する。
しばらく考えたのちに家族の者にでもやるか、と決めた。どうせ自分で使うにしても制服のクリーニングくらいしか使わないしその方がいいだろう。
注文した品が麻美の元へ届けられた頃、隣の席に新たな客が来たのか店員が案内していた。
麻美は気にせずにハンバーグとライス、スープにサラダを前にして手を付け始める。
「こちらの席でよろしいでしょうか?」
「はい。ありがとうございます」
その声を聞いて麻美の手がピタリと止まる。聞き覚えのある爽やかな好青年の人の良さそうな声。
思わず隣の席へと目を向けると、同じように麻美へ視線を向ける男二人がいた。
「「あ」」
「……」
隣の客は麻美と目が合うと声を揃えた。
「赤宮……」
「赤宮さんっ! こんにちはっ」
どう反応したらいいのか、何とも言えない表情をする宍戸に純粋な笑みで挨拶をする鳳。
まさか芥川に続き、部活の面子と顔を合わせるとは思わなかった麻美は深い溜め息をついてしまう。
「よろしければご一緒しませんか?」
「お、おい、長太郎っ」
曇りなき微笑みを麻美に向けて、テーブルをくっつけようとする鳳に宍戸が待てと言わんばかりに声をかける。
「いらん。一人で食わせろ」
「……ほらな」
「そう、ですか。お一人の邪魔をしてすみませんでした」
しゅん、とする大型犬を横目に麻美は返事することなく食事を再開する。
ゆっくり過ごそうと決めていたのに隣に知り合いがいては寛ぐことも出来やしない。さっさと食べてさっさと出よう。そう思って麻美は食事のスピードを上げると、鳳の声が耳に入った。
「あれ? 宍戸さん、あれってもしかして忍足さんと西成さんじゃないですか?」
ぴくりと麻美が反応する。
「ん? あぁ、そうだな」
宍戸が後ろを振り返って確認すると鳳の言葉に同意した。しかし、麻美は違和感を覚える。
遥と忍足が今日映画に行くという話は当然のことながら知っていたが、それは秋と向日も一緒だから実現したもの。
なのに後者二人の名前がなくて不審に思った麻美は隣の席に座る二人の視線を追いかけた。
(遥と忍足だけ……だな)
入店したもう一組の知り合いが幸か不幸か麻美の視界に入る席に座った。
とはいえ、隣の席の二人より距離があるため向こうはこちらに気づく様子もなければ話し声までは聞こえない。
それに秋と向日の姿はやはりないので麻美はなぜ遥が忍足と二人きりになっているのか気になった。
「なんだ、あいつら付き合ってんのか?」
「忍足さんって西成さんに気がある感じでしたもんね」
「んなわけないだろ」
宍戸と鳳の会話に麻美が割り込んだ。否定するために。
「えっ? でも、忍足さんはずっと西成さんのことを気にかけてる様子でしたよ?」
「それは事実だが、付き合ってるわけじゃない。間違えるな」
「お、おう……」
「そうなんですね」
(……にしても秋と向日はどこに行った?)
まさか秋が遥を見捨てるわけではないので、麻美は自身のスマートフォンを取り出して電話をかけてみた……が、相手は呼び出しに応じなかった。
仕方なくメッセージアプリで秋に呼びかけた『今どこにいる?』と。
そしてそのまま遥と忍足の監視に入るが、ボックス席なので二人の表情は見えづらい。
「……なぁ、赤宮。忍足達が気になるなら声かけねぇのか?」
「様子見だ。っつーか話しかけるな。バレるだろ」
「じゃあ、その睨む顔やめとけ。そんな目力じゃいつか気付かれるぜ」
「睨んでない」
「いや、結構すげぇから……」
宍戸のアドバイスを聞いても麻美にとってはいつも通りの表情のつもりなのでどうしようもない。
すると、麻美と同じように忍足達を見ていた鳳が二人の様子に進展があったのか「あっ」と呟いた。
「西成さんが立ちました」
鳳の言葉を聞いて麻美と宍戸が視線を忍足と遥に向ける。
そこには席に座っていた遥が立ち上がって忍足に何か言ってから店の出入口へと走り出す様子だった。
「……」
何かしらあったのだと察した麻美もすぐさま動く。
「お、おい、赤宮っ?」
「赤宮さん……?」
宍戸と鳳が麻美に声をかけるも彼女は返事をすることなく店を出て行った遥のように駆け出した。
メニューを見てすぐにハンバーグを注文した麻美は先程別れた芥川のことを考える。今度はちゃんと寝ずに家の手伝いをしてるのかと気にしながら貰ったばかりのクリーニング割引券をテーブルに乗せた。
(20%割引……)
貰った時点で少ししわくちゃになっていた割引券を眺めながら腕を組んで思案する。
しばらく考えたのちに家族の者にでもやるか、と決めた。どうせ自分で使うにしても制服のクリーニングくらいしか使わないしその方がいいだろう。
注文した品が麻美の元へ届けられた頃、隣の席に新たな客が来たのか店員が案内していた。
麻美は気にせずにハンバーグとライス、スープにサラダを前にして手を付け始める。
「こちらの席でよろしいでしょうか?」
「はい。ありがとうございます」
その声を聞いて麻美の手がピタリと止まる。聞き覚えのある爽やかな好青年の人の良さそうな声。
思わず隣の席へと目を向けると、同じように麻美へ視線を向ける男二人がいた。
「「あ」」
「……」
隣の客は麻美と目が合うと声を揃えた。
「赤宮……」
「赤宮さんっ! こんにちはっ」
どう反応したらいいのか、何とも言えない表情をする宍戸に純粋な笑みで挨拶をする鳳。
まさか芥川に続き、部活の面子と顔を合わせるとは思わなかった麻美は深い溜め息をついてしまう。
「よろしければご一緒しませんか?」
「お、おい、長太郎っ」
曇りなき微笑みを麻美に向けて、テーブルをくっつけようとする鳳に宍戸が待てと言わんばかりに声をかける。
「いらん。一人で食わせろ」
「……ほらな」
「そう、ですか。お一人の邪魔をしてすみませんでした」
しゅん、とする大型犬を横目に麻美は返事することなく食事を再開する。
ゆっくり過ごそうと決めていたのに隣に知り合いがいては寛ぐことも出来やしない。さっさと食べてさっさと出よう。そう思って麻美は食事のスピードを上げると、鳳の声が耳に入った。
「あれ? 宍戸さん、あれってもしかして忍足さんと西成さんじゃないですか?」
ぴくりと麻美が反応する。
「ん? あぁ、そうだな」
宍戸が後ろを振り返って確認すると鳳の言葉に同意した。しかし、麻美は違和感を覚える。
遥と忍足が今日映画に行くという話は当然のことながら知っていたが、それは秋と向日も一緒だから実現したもの。
なのに後者二人の名前がなくて不審に思った麻美は隣の席に座る二人の視線を追いかけた。
(遥と忍足だけ……だな)
入店したもう一組の知り合いが幸か不幸か麻美の視界に入る席に座った。
とはいえ、隣の席の二人より距離があるため向こうはこちらに気づく様子もなければ話し声までは聞こえない。
それに秋と向日の姿はやはりないので麻美はなぜ遥が忍足と二人きりになっているのか気になった。
「なんだ、あいつら付き合ってんのか?」
「忍足さんって西成さんに気がある感じでしたもんね」
「んなわけないだろ」
宍戸と鳳の会話に麻美が割り込んだ。否定するために。
「えっ? でも、忍足さんはずっと西成さんのことを気にかけてる様子でしたよ?」
「それは事実だが、付き合ってるわけじゃない。間違えるな」
「お、おう……」
「そうなんですね」
(……にしても秋と向日はどこに行った?)
まさか秋が遥を見捨てるわけではないので、麻美は自身のスマートフォンを取り出して電話をかけてみた……が、相手は呼び出しに応じなかった。
仕方なくメッセージアプリで秋に呼びかけた『今どこにいる?』と。
そしてそのまま遥と忍足の監視に入るが、ボックス席なので二人の表情は見えづらい。
「……なぁ、赤宮。忍足達が気になるなら声かけねぇのか?」
「様子見だ。っつーか話しかけるな。バレるだろ」
「じゃあ、その睨む顔やめとけ。そんな目力じゃいつか気付かれるぜ」
「睨んでない」
「いや、結構すげぇから……」
宍戸のアドバイスを聞いても麻美にとってはいつも通りの表情のつもりなのでどうしようもない。
すると、麻美と同じように忍足達を見ていた鳳が二人の様子に進展があったのか「あっ」と呟いた。
「西成さんが立ちました」
鳳の言葉を聞いて麻美と宍戸が視線を忍足と遥に向ける。
そこには席に座っていた遥が立ち上がって忍足に何か言ってから店の出入口へと走り出す様子だった。
「……」
何かしらあったのだと察した麻美もすぐさま動く。
「お、おい、赤宮っ?」
「赤宮さん……?」
宍戸と鳳が麻美に声をかけるも彼女は返事をすることなく店を出て行った遥のように駆け出した。