自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
犯人探しに動く者達
主人公名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「━━っつーわけで、男テニ部室荒らしの早期解決を望む」
その日、食堂であるカフェテリアにて昼食の時間をマネージャー三人で取ることになった。そして麻美は先程の鳳の件を秋と遥に伝えると彼女達も同意するように頷いた。
「私も同意見かな。日吉くんもかなりストレスを溜めてるみたいだし、精神的な負担はかけさせたくない」
本日は珍しく三人揃っての学食だ。秋は鱈のポワレを食べ、麻美と遥は仔羊とフォアグラのパイ包み焼きを食べている。
「跡部の進展はまだなんでしょ? それならあたしらで犯人探しちゃう?」
「けど、手掛かりは髪型くらいだよね」
「結局ユニフォームの入手経路も分かんないんだろ?」
監視カメラに映ってる真犯人と思わしき人物。なかなか候補者が上がらないだけに頭を悩ませた。
「犯人が部員の兄弟説はいい線だったと思うんだけどね……」
「でも、跡部が調べたらあの髪型の兄弟はいなかったんでしょー?」
跡部からの報告では兄、または弟がいる部員の容姿を調べたが映像の主と思わしき者はいなかった。そのせいでまた振り出しに戻ってしまったが、麻美がしばらく黙ったのちに呟いた。
「……。男じゃないなら女だろ」
「えっ?」
「ん? んん? 男子じゃなく女子? でもユニフォームは男テニのだよ?」
「男テニの部室に入るなら男テニのユニフォームの方が都合いいだろ。誰かに見られても変には思わないしな」
麻美の話を聞いて秋と遥は納得した。すると、そんな三人の会話に別の人間が話に加わる。
「なるほどな。確かに姉妹については調べてなかった」
「跡部っ」
「か、かかかかばっちも!」
彼女達の座る席に跡部とその後ろには樺地が控えていたため、遥が嬉しそうな声を上げる。そして彼に向けて手をブンブンと振ると、樺地は黙ったままぺこりと頭を下げた。
アクションを返してくれたことにテンションが更に上がった遥は胸に手を当てながら「かばっち、もしかしてあたしのことを……!」と口にしたため、麻美がうるさいと言わんばかりに頭を叩いて黙らせた。
いつの間にか周りは跡部への黄色い声が響いていたが、もはやいつものことなのでマネージャー達は特別気にすることもない。
「跡部、進展はあった?」
「テニス部のユニフォームが外部に出回ってたり出品などされていないか、ネットで巡回しているが成果はなしだ。そして今は氷帝全生徒を調べてる。同じ髪型の奴から最近髪型を変えた奴を中心に調査をするがまだ時間はかかるな」
「ねぇねぇ、あたしらにも何か出来ることあるっ?」
「お前らにか?」
「あぁ、さっさと解決させたいからな」
てっきり非協力的だと思われた麻美さえも協力すると受け取れるような発言をするため、跡部は胸の内で「ほう」と呟く。
「じゃあ、部員の女兄弟について当たってもらおうか」
「あぁ」
「任せて」
「がってんしょうちのすけ!」
「クラスについてはあとでメッセージを送るからそれで確認しろ。あとカメラに映ってた髪型と似てる奴がいたらすぐに知らせろ。いいな?」
そう尋ねると三人はそれぞれ頷いたり返事をした。それを見た跡部はフッと笑う。
「じゃあ、そっちは任せたからな。行くぞ樺地」
「ウス」
樺地を連れて、跡部は彼女達の前を去った。遥だけが名残惜しそうに手を伸ばして。
「か、かばっちだけでも置いて行って……」
「樺地くんには樺地くんの用事があるんだからそんなこと言っちゃ駄目だよ」
「そもそも樺地があんたを優先するわけないだろ。現実を見ろ。下僕のくせに」
「そこまで言う!?」
バンッと遥がテーブルを叩いたそのとき、彼女達のスマホから同時にメッセージが届く。
どうやらメッセージアプリからのようだ。そこにはマネージャーと跡部が連絡のルーツとしてグループを作っている。
送信主は彼女達以外で考えると跡部しかいなかった。そしてメッセージには先程彼が言っていた部員の姉妹の名前とクラスがズラっと記載されている。
「仕事早っ!」
「さすが跡部だね……」
「しっかし、思っていたよりも結構いるな……」
ザッと眺めただけで二、三十人はいる。氷帝学園中等部の一年生から三年生に絞ってるはずなのに。
「そうだね、これは手分けした方がいいかも」
「学年で分ける感じ? あまり偏りもないみたいだしね!」
「好きに決めろ」
「うーん……どう分けようかな。調べるだけなら誰がどこに行ってもいいだろうし」
特に理由もなければどちらでもいい、なんでもいい、の優柔不断な秋が悩み始めると、すぐに遥が口を開いた。
「じゃあさ、秋は一年生担当で。副生徒会長だし、一年生にとっては憧れの存在でもあるからねー。何か聞いてもすぐに教えてくれそうだし」
「分かった。そういうことなら任せて」
「じゃあ、二年は私が行く」
「えっ! い、いや、二年はあたしがっ!」
麻美が二年を担当すると言うと遥が突然狼狽えた。その様子を見て麻美も秋も確信する。
「……遥、もしかして樺地くんに会いに行くために二年の担当を申し出たんじゃ……」
「ち、ちちち違うよ! あたしは純粋に真犯人を見つけるためにパパッと適当に決めただけであって……!」
「なら、私が二年でもいいだろ」
「そうだね。遥は三年生担当で」
「ぴえん」
こうして三人は翌日の休憩時間を使い、それぞれの学年を調べ始めた。
その日、食堂であるカフェテリアにて昼食の時間をマネージャー三人で取ることになった。そして麻美は先程の鳳の件を秋と遥に伝えると彼女達も同意するように頷いた。
「私も同意見かな。日吉くんもかなりストレスを溜めてるみたいだし、精神的な負担はかけさせたくない」
本日は珍しく三人揃っての学食だ。秋は鱈のポワレを食べ、麻美と遥は仔羊とフォアグラのパイ包み焼きを食べている。
「跡部の進展はまだなんでしょ? それならあたしらで犯人探しちゃう?」
「けど、手掛かりは髪型くらいだよね」
「結局ユニフォームの入手経路も分かんないんだろ?」
監視カメラに映ってる真犯人と思わしき人物。なかなか候補者が上がらないだけに頭を悩ませた。
「犯人が部員の兄弟説はいい線だったと思うんだけどね……」
「でも、跡部が調べたらあの髪型の兄弟はいなかったんでしょー?」
跡部からの報告では兄、または弟がいる部員の容姿を調べたが映像の主と思わしき者はいなかった。そのせいでまた振り出しに戻ってしまったが、麻美がしばらく黙ったのちに呟いた。
「……。男じゃないなら女だろ」
「えっ?」
「ん? んん? 男子じゃなく女子? でもユニフォームは男テニのだよ?」
「男テニの部室に入るなら男テニのユニフォームの方が都合いいだろ。誰かに見られても変には思わないしな」
麻美の話を聞いて秋と遥は納得した。すると、そんな三人の会話に別の人間が話に加わる。
「なるほどな。確かに姉妹については調べてなかった」
「跡部っ」
「か、かかかかばっちも!」
彼女達の座る席に跡部とその後ろには樺地が控えていたため、遥が嬉しそうな声を上げる。そして彼に向けて手をブンブンと振ると、樺地は黙ったままぺこりと頭を下げた。
アクションを返してくれたことにテンションが更に上がった遥は胸に手を当てながら「かばっち、もしかしてあたしのことを……!」と口にしたため、麻美がうるさいと言わんばかりに頭を叩いて黙らせた。
いつの間にか周りは跡部への黄色い声が響いていたが、もはやいつものことなのでマネージャー達は特別気にすることもない。
「跡部、進展はあった?」
「テニス部のユニフォームが外部に出回ってたり出品などされていないか、ネットで巡回しているが成果はなしだ。そして今は氷帝全生徒を調べてる。同じ髪型の奴から最近髪型を変えた奴を中心に調査をするがまだ時間はかかるな」
「ねぇねぇ、あたしらにも何か出来ることあるっ?」
「お前らにか?」
「あぁ、さっさと解決させたいからな」
てっきり非協力的だと思われた麻美さえも協力すると受け取れるような発言をするため、跡部は胸の内で「ほう」と呟く。
「じゃあ、部員の女兄弟について当たってもらおうか」
「あぁ」
「任せて」
「がってんしょうちのすけ!」
「クラスについてはあとでメッセージを送るからそれで確認しろ。あとカメラに映ってた髪型と似てる奴がいたらすぐに知らせろ。いいな?」
そう尋ねると三人はそれぞれ頷いたり返事をした。それを見た跡部はフッと笑う。
「じゃあ、そっちは任せたからな。行くぞ樺地」
「ウス」
樺地を連れて、跡部は彼女達の前を去った。遥だけが名残惜しそうに手を伸ばして。
「か、かばっちだけでも置いて行って……」
「樺地くんには樺地くんの用事があるんだからそんなこと言っちゃ駄目だよ」
「そもそも樺地があんたを優先するわけないだろ。現実を見ろ。下僕のくせに」
「そこまで言う!?」
バンッと遥がテーブルを叩いたそのとき、彼女達のスマホから同時にメッセージが届く。
どうやらメッセージアプリからのようだ。そこにはマネージャーと跡部が連絡のルーツとしてグループを作っている。
送信主は彼女達以外で考えると跡部しかいなかった。そしてメッセージには先程彼が言っていた部員の姉妹の名前とクラスがズラっと記載されている。
「仕事早っ!」
「さすが跡部だね……」
「しっかし、思っていたよりも結構いるな……」
ザッと眺めただけで二、三十人はいる。氷帝学園中等部の一年生から三年生に絞ってるはずなのに。
「そうだね、これは手分けした方がいいかも」
「学年で分ける感じ? あまり偏りもないみたいだしね!」
「好きに決めろ」
「うーん……どう分けようかな。調べるだけなら誰がどこに行ってもいいだろうし」
特に理由もなければどちらでもいい、なんでもいい、の優柔不断な秋が悩み始めると、すぐに遥が口を開いた。
「じゃあさ、秋は一年生担当で。副生徒会長だし、一年生にとっては憧れの存在でもあるからねー。何か聞いてもすぐに教えてくれそうだし」
「分かった。そういうことなら任せて」
「じゃあ、二年は私が行く」
「えっ! い、いや、二年はあたしがっ!」
麻美が二年を担当すると言うと遥が突然狼狽えた。その様子を見て麻美も秋も確信する。
「……遥、もしかして樺地くんに会いに行くために二年の担当を申し出たんじゃ……」
「ち、ちちち違うよ! あたしは純粋に真犯人を見つけるためにパパッと適当に決めただけであって……!」
「なら、私が二年でもいいだろ」
「そうだね。遥は三年生担当で」
「ぴえん」
こうして三人は翌日の休憩時間を使い、それぞれの学年を調べ始めた。