自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
そして彼らと彼女達は帰国した
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ハワイ滞在も今日で最後。昼頃出発の便に乗るため空港へと移動した俺達は搭乗時間までまだ時間があるため、少しの間自由行動となった。
お土産を買いに行ったり、フードコートで休憩したり、過ごし方は人それぞれだ。先輩方も各々好きなように動いていて、すでにお土産なども購入した俺はどうしようかなと考える。
ふと、赤宮さんが通り過ぎたのを見た俺は「そうだ」と思い、彼女の元へ駆け寄った。
「あの、赤宮さんっ」
「ん? どうした長太郎」
「どうしたという程でもないのですが、先輩は自由時間の間何をするのか気になって……」
「暇だから土産物屋を見たり、フードコートで何か食って時間潰す感じだな」
先輩は見たところ一人で過ごすようだ。それならばと、息を飲んだ俺は勇気を出して言葉にする。
「お、俺もご一緒しても大丈夫ですか?」
「なんで?」
当然の疑問とも言える早い返しに思わず言葉に詰まってしまう。確かに先輩からしたら、なんで? と感じても仕方ない。……俺、そんなに赤宮さんとの仲が深いわけでもないしなぁ。
「えっと、もし先輩が何か買うのなら荷物持ちでもしようかなって思って……」
しどろもどろに答える。もしかしたら結構って断られるかも。そう思いながら麻美さんの返事にドキドキしながら待っていると、彼女はフッと口元を綻ばせた。その表情がまた彼女の魅力を引き出すような美貌で、胸が大きく高鳴る。
「跡部に付き添う樺地かよ。まぁ、長太郎なら別にいいけど。ただの暇潰しだし、それでも構わないなら好きにしな」
そう言って彼女は歩き始めたので、許可を貰えたことに嬉しさを隠せない俺は勢いの良い返事をして赤宮さんの後に続いた。
暇潰し。その言葉通り先輩は時間を潰すため、お土産ショップを覗き、特に何も買うわけでもなく見て回るだけだった。
定番の土産をちらっと見て、たまに気になった物があったのか、手に取って見るもののすぐに商品を戻す。買わないんですか? と尋ねても「すでに沢山買ってるからこれ以上はいらないな」と答えてくれた。
そんな感じでお土産屋さんを転々としていく中、俺はまた彼女に話しかける。
「赤宮さんはどんなお土産を買ったんですか?」
「まぁ、色々。定番物ばっかだな。マカダミアナッツチョコにパイナップルの形のクッキー、コーヒー、石鹸とか」
「定番だからこそ間違いないと思います。先輩、ハワイは初めてなんですよね? それならいいチョイスじゃないでしょうか?」
「そうだな。最初だし、定番でいいよな」
はいっ。と答えると赤宮さんはまた小さく笑った。彼女のその表情を見るだけで嬉しくなる。
「そろそろ飽きたし、フードコートで休むか」
「あ、はい」
土産物屋を見るのを切り上げた先輩の後へとついて行き、沢山の飲食店が並ぶ飲食スペースへと辿り着く。赤宮さんから「席取っといて」と言われたので、二人用の丸テーブル席を取って彼女の帰りを待った。
しばらくして先輩がカップアイスを持って戻り、席に着いたので、俺も何かドリンクでも買って来ようかなと思っていると目の前にアイスの乗ったスプーンが差し出された。
「え?」
「付き合ってもらった礼だ。一口くらい食わせてやる」
その言葉に戸惑いの声を上げてしまった。だ、だって、この状況ってまるで恋人同士がやるようなやつじゃないかって考えてしまったから。顔が急激に熱くなる。
赤宮さんが手ずから食べさせようとしてるなんて正直なところもう二度とないのかもしれない。
「いらないわけ?」
「い、いります!」
わたわたしていたら先輩が早くしろと言わんばかりに眉を寄せた。それを見て反射的にいりますと口にした自分があまりにも正直だったものだからさらに恥ずかしくなってしまう。
「なら早くしろ」
「は、い。いただきます……」
潰れたイチゴの果肉が混ざったアイス。甘酸っぱい香りが鼻の奥へと入り込む。同時にぱくりと赤宮さんから分けていただいたアイスを口に入れた。
匂いを裏切らないイチゴの酸味が口の中に広がり、アイスの冷たさと甘さがベストマッチする。
「どうだ?」
「お、美味しいですっ」
美味しいけど、何だか気持ちがいっぱいいっぱいになる。……絶対、顔が赤いんだろうな。うぅ、赤宮さんに変だって思われるかも……。
「いい物を食ってそうな長太郎が美味いって言うのなら美味いんだろうな」
そう言って赤宮さんは俺に使ったスプーンをそのまま使用してアイスを口にする。それを見た瞬間、さらに顔が火照ってしまう。
あ、あれはいわゆる関節キスっていうんじゃ……。そう思い一人で慌てふためくも、赤宮さんは何も気にすることはない表情で「確かに美味いな」と告げるだけだった。
……もしかして俺だけが意識してるだけなのかな。男としてそれはちょっと悲しいものがあるんだけど、赤宮さんから見て俺ってどういう存在なんだろうと考えてしまった。それを尋ねる勇気はまだない。
いや、でもアイスを食べさせてくれたのはいい思い出ということにしよう。そうそうあるものじゃないし、俺も嬉しかったんだから。うん。
お土産を買いに行ったり、フードコートで休憩したり、過ごし方は人それぞれだ。先輩方も各々好きなように動いていて、すでにお土産なども購入した俺はどうしようかなと考える。
ふと、赤宮さんが通り過ぎたのを見た俺は「そうだ」と思い、彼女の元へ駆け寄った。
「あの、赤宮さんっ」
「ん? どうした長太郎」
「どうしたという程でもないのですが、先輩は自由時間の間何をするのか気になって……」
「暇だから土産物屋を見たり、フードコートで何か食って時間潰す感じだな」
先輩は見たところ一人で過ごすようだ。それならばと、息を飲んだ俺は勇気を出して言葉にする。
「お、俺もご一緒しても大丈夫ですか?」
「なんで?」
当然の疑問とも言える早い返しに思わず言葉に詰まってしまう。確かに先輩からしたら、なんで? と感じても仕方ない。……俺、そんなに赤宮さんとの仲が深いわけでもないしなぁ。
「えっと、もし先輩が何か買うのなら荷物持ちでもしようかなって思って……」
しどろもどろに答える。もしかしたら結構って断られるかも。そう思いながら麻美さんの返事にドキドキしながら待っていると、彼女はフッと口元を綻ばせた。その表情がまた彼女の魅力を引き出すような美貌で、胸が大きく高鳴る。
「跡部に付き添う樺地かよ。まぁ、長太郎なら別にいいけど。ただの暇潰しだし、それでも構わないなら好きにしな」
そう言って彼女は歩き始めたので、許可を貰えたことに嬉しさを隠せない俺は勢いの良い返事をして赤宮さんの後に続いた。
暇潰し。その言葉通り先輩は時間を潰すため、お土産ショップを覗き、特に何も買うわけでもなく見て回るだけだった。
定番の土産をちらっと見て、たまに気になった物があったのか、手に取って見るもののすぐに商品を戻す。買わないんですか? と尋ねても「すでに沢山買ってるからこれ以上はいらないな」と答えてくれた。
そんな感じでお土産屋さんを転々としていく中、俺はまた彼女に話しかける。
「赤宮さんはどんなお土産を買ったんですか?」
「まぁ、色々。定番物ばっかだな。マカダミアナッツチョコにパイナップルの形のクッキー、コーヒー、石鹸とか」
「定番だからこそ間違いないと思います。先輩、ハワイは初めてなんですよね? それならいいチョイスじゃないでしょうか?」
「そうだな。最初だし、定番でいいよな」
はいっ。と答えると赤宮さんはまた小さく笑った。彼女のその表情を見るだけで嬉しくなる。
「そろそろ飽きたし、フードコートで休むか」
「あ、はい」
土産物屋を見るのを切り上げた先輩の後へとついて行き、沢山の飲食店が並ぶ飲食スペースへと辿り着く。赤宮さんから「席取っといて」と言われたので、二人用の丸テーブル席を取って彼女の帰りを待った。
しばらくして先輩がカップアイスを持って戻り、席に着いたので、俺も何かドリンクでも買って来ようかなと思っていると目の前にアイスの乗ったスプーンが差し出された。
「え?」
「付き合ってもらった礼だ。一口くらい食わせてやる」
その言葉に戸惑いの声を上げてしまった。だ、だって、この状況ってまるで恋人同士がやるようなやつじゃないかって考えてしまったから。顔が急激に熱くなる。
赤宮さんが手ずから食べさせようとしてるなんて正直なところもう二度とないのかもしれない。
「いらないわけ?」
「い、いります!」
わたわたしていたら先輩が早くしろと言わんばかりに眉を寄せた。それを見て反射的にいりますと口にした自分があまりにも正直だったものだからさらに恥ずかしくなってしまう。
「なら早くしろ」
「は、い。いただきます……」
潰れたイチゴの果肉が混ざったアイス。甘酸っぱい香りが鼻の奥へと入り込む。同時にぱくりと赤宮さんから分けていただいたアイスを口に入れた。
匂いを裏切らないイチゴの酸味が口の中に広がり、アイスの冷たさと甘さがベストマッチする。
「どうだ?」
「お、美味しいですっ」
美味しいけど、何だか気持ちがいっぱいいっぱいになる。……絶対、顔が赤いんだろうな。うぅ、赤宮さんに変だって思われるかも……。
「いい物を食ってそうな長太郎が美味いって言うのなら美味いんだろうな」
そう言って赤宮さんは俺に使ったスプーンをそのまま使用してアイスを口にする。それを見た瞬間、さらに顔が火照ってしまう。
あ、あれはいわゆる関節キスっていうんじゃ……。そう思い一人で慌てふためくも、赤宮さんは何も気にすることはない表情で「確かに美味いな」と告げるだけだった。
……もしかして俺だけが意識してるだけなのかな。男としてそれはちょっと悲しいものがあるんだけど、赤宮さんから見て俺ってどういう存在なんだろうと考えてしまった。それを尋ねる勇気はまだない。
いや、でもアイスを食べさせてくれたのはいい思い出ということにしよう。そうそうあるものじゃないし、俺も嬉しかったんだから。うん。
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