自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
そして彼らと彼女達は帰国した
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ハワイ旅行最終日。言うてももう帰るだけなんやけどな。強いて言うんやったらお土産買うくらいやろか。
朝食を食べ終えたあと、ホテル内のショップでも覗こうとして入店すると、運命なんやろな。遥が土産物を物色しとった。
おそらく急いでたんやと思うけど、ちょっとだけ後ろ髪が跳ねとる。もうそこが愛らしい。ポーカーフェイスが崩れてまうんちゃうかっちゅーくらい頬の筋肉が緩んでまいそうや。なんやこの可愛い生き物は。今すぐにでも抱きしめたくなるわ。せやけど今はそれを何とか抑え込み、ゆっくり遥へと近づく。
「お嬢さん、一人なら俺もご一緒して構わへんやろか?」
背後から耳元に向けて囁く。その言葉を発した瞬間、遥はぶるりと震え上がり、勢いよくこちらへと振り返った。
「っ! お、おおお忍足っ!? なんでいつも後ろからなの! 普通に声かけてよっ!」
「すまんすまん。驚かせたかっただけやねん」
「心臓に悪いからほんとやめてほしいのだが……」
恨めしそうに耳を押えながらジト目で睨む遥。それも俺からして見れば可愛い以外何もないんやけどな。
そう口にしようかと思ったところで、遥の傍にキャリーケースがあることに気づく。確かに今日帰国やけどちょっと気が早いんちゃう? まだ出発には余裕があるんやけど。
「それにしても遥、もう帰る準備したん? 出発までまだ時間あるで?」
「あたしね、植物検疫ってのを受けなきゃいけなくて時間に余裕を持って早めに出発するの」
植物? と思ったが、遥が「これのね」と見せてきたのは花の首飾り。ハワイ名物のフラワーレイやった。
「へぇ、よう似合っとるやん。そら持って帰りたくなるわな」
「へへんっ。でっしょー? しかもかばっちのお手製のやつなんだよ」
腰に手を当てて威張るような姿を見せる遥やったけど、聞き流せない言葉が耳に入る。
「……樺地のお手製?」
「そう! かばっちのお手製! あたしも作って交換したんだよ」
いやいやいや、待て待て待て待て。何なんその恋愛イベント? そんな胸キュンなことがなんで俺やなく樺地とやねん。めっっっちゃ羨ましいんやけど!
「俺にはないん?」
「ないよ」
「俺も遥の作ったフラワーレイ欲しいわ」
「ないものはないよ」
そらそうやろうけど。俺かて遥からのお手製のもん欲しいねんから樺地だけ狡いわ。せめて何か貰うか、それとも俺があげるかしたいところやけど。
何かないやろかと辺りを軽く見回してみる。するとちょうどいい物が目に入った。
「なぁ、遥。俺に何もないんやったらせめて俺からの贈り物くらい受け取ってくれるか?」
「あたしが忍足にじゃなくて、忍足があたしに?」
「それでもえぇんやけど、俺は遥のお手製がいいしな。せやから俺が選んだやつを使うてくれたらひとまずそれで大喜びやねん」
「はぁ……貰えるのなら、いいのかな?」
「よっしゃ。じゃあ買うてくるわ」
気の変わらんうちに目に止まったネックレスをサッと手に取り、会計を済ませる。包装はせずにそのままの状態で遥の元に戻った。
「これ、遥に似合うと思うねん」
見せたのはハワイアンジュエリー。イエローゴールドという温かみある色をしたプルメリアのネックレス。
「花のアクセ? かわいー!」
食い入るように見つめる遥の方がどうしようもないほど可愛いんやけどな。
「ハワイで人気の花でもあるプルメリアって言うんや。俺が着けてもええか?」
「うんっ。いいよー」
くるりと後ろを向く遥が装着させやすいように髪を持ち上げて首元を晒す。思わずドキリとしてしもうた。他の子のはなんてことあらへんのに好きな子の項を見ただけで胸がざわつく。
このまま永遠と見ていたいんやけど、そういうわけにもいかんから手にしてたネックレスを遥の首に通す。親愛、情熱、恵まれた人、陽だまり、魅力を引き出してくれる、などの花言葉が込められたプルメリアの花を。
……あかんな。めっちゃ吸い付きたくなるし、何なら匂いも嗅ぎたくなる。それはさすがに引かれるやろ思うて堪えたんやけど。
「はい、完了や。よう似合うてるで」
我慢に我慢を重ねながら遥の肩をポンッと叩き、耳の後ろで吐息混じりの言葉を発する。すぐにバッとこちらへと向き直った遥は頬を少し染め、また耳を押えながら睨んできた。
「だから! それやめてってば! ぞわぞわするから!」
「かわえぇから仕方ないんや」
「仕方ないで済ませないで!? ……って、こんなことしてる場合じゃないんだよ! あと10分までお土産を買わないとバスが出発しちゃう! かばっちを待たすわけにはいかないんだっ」
そう言うと手に取っていた土産物を数個抱えてレジへと持っていく。……いや、今なんて言った? 樺地も一緒に先に行くってことなんか? まさか遥から貰ったフラワーレイを持って帰るためにか!?
……そうはさせへんで。心で呟いた俺はすぐに部屋へと戻った。すでに片付けを済ませたキャリーを片手に遥達が乗るであろうバスへと向かう。同室の岳人のためにメモだけ残して。
さっさと帰る準備しておいて良かったわ。二人きりにさせてたまるかという信念で俺は急いだ。
朝食を食べ終えたあと、ホテル内のショップでも覗こうとして入店すると、運命なんやろな。遥が土産物を物色しとった。
おそらく急いでたんやと思うけど、ちょっとだけ後ろ髪が跳ねとる。もうそこが愛らしい。ポーカーフェイスが崩れてまうんちゃうかっちゅーくらい頬の筋肉が緩んでまいそうや。なんやこの可愛い生き物は。今すぐにでも抱きしめたくなるわ。せやけど今はそれを何とか抑え込み、ゆっくり遥へと近づく。
「お嬢さん、一人なら俺もご一緒して構わへんやろか?」
背後から耳元に向けて囁く。その言葉を発した瞬間、遥はぶるりと震え上がり、勢いよくこちらへと振り返った。
「っ! お、おおお忍足っ!? なんでいつも後ろからなの! 普通に声かけてよっ!」
「すまんすまん。驚かせたかっただけやねん」
「心臓に悪いからほんとやめてほしいのだが……」
恨めしそうに耳を押えながらジト目で睨む遥。それも俺からして見れば可愛い以外何もないんやけどな。
そう口にしようかと思ったところで、遥の傍にキャリーケースがあることに気づく。確かに今日帰国やけどちょっと気が早いんちゃう? まだ出発には余裕があるんやけど。
「それにしても遥、もう帰る準備したん? 出発までまだ時間あるで?」
「あたしね、植物検疫ってのを受けなきゃいけなくて時間に余裕を持って早めに出発するの」
植物? と思ったが、遥が「これのね」と見せてきたのは花の首飾り。ハワイ名物のフラワーレイやった。
「へぇ、よう似合っとるやん。そら持って帰りたくなるわな」
「へへんっ。でっしょー? しかもかばっちのお手製のやつなんだよ」
腰に手を当てて威張るような姿を見せる遥やったけど、聞き流せない言葉が耳に入る。
「……樺地のお手製?」
「そう! かばっちのお手製! あたしも作って交換したんだよ」
いやいやいや、待て待て待て待て。何なんその恋愛イベント? そんな胸キュンなことがなんで俺やなく樺地とやねん。めっっっちゃ羨ましいんやけど!
「俺にはないん?」
「ないよ」
「俺も遥の作ったフラワーレイ欲しいわ」
「ないものはないよ」
そらそうやろうけど。俺かて遥からのお手製のもん欲しいねんから樺地だけ狡いわ。せめて何か貰うか、それとも俺があげるかしたいところやけど。
何かないやろかと辺りを軽く見回してみる。するとちょうどいい物が目に入った。
「なぁ、遥。俺に何もないんやったらせめて俺からの贈り物くらい受け取ってくれるか?」
「あたしが忍足にじゃなくて、忍足があたしに?」
「それでもえぇんやけど、俺は遥のお手製がいいしな。せやから俺が選んだやつを使うてくれたらひとまずそれで大喜びやねん」
「はぁ……貰えるのなら、いいのかな?」
「よっしゃ。じゃあ買うてくるわ」
気の変わらんうちに目に止まったネックレスをサッと手に取り、会計を済ませる。包装はせずにそのままの状態で遥の元に戻った。
「これ、遥に似合うと思うねん」
見せたのはハワイアンジュエリー。イエローゴールドという温かみある色をしたプルメリアのネックレス。
「花のアクセ? かわいー!」
食い入るように見つめる遥の方がどうしようもないほど可愛いんやけどな。
「ハワイで人気の花でもあるプルメリアって言うんや。俺が着けてもええか?」
「うんっ。いいよー」
くるりと後ろを向く遥が装着させやすいように髪を持ち上げて首元を晒す。思わずドキリとしてしもうた。他の子のはなんてことあらへんのに好きな子の項を見ただけで胸がざわつく。
このまま永遠と見ていたいんやけど、そういうわけにもいかんから手にしてたネックレスを遥の首に通す。親愛、情熱、恵まれた人、陽だまり、魅力を引き出してくれる、などの花言葉が込められたプルメリアの花を。
……あかんな。めっちゃ吸い付きたくなるし、何なら匂いも嗅ぎたくなる。それはさすがに引かれるやろ思うて堪えたんやけど。
「はい、完了や。よう似合うてるで」
我慢に我慢を重ねながら遥の肩をポンッと叩き、耳の後ろで吐息混じりの言葉を発する。すぐにバッとこちらへと向き直った遥は頬を少し染め、また耳を押えながら睨んできた。
「だから! それやめてってば! ぞわぞわするから!」
「かわえぇから仕方ないんや」
「仕方ないで済ませないで!? ……って、こんなことしてる場合じゃないんだよ! あと10分までお土産を買わないとバスが出発しちゃう! かばっちを待たすわけにはいかないんだっ」
そう言うと手に取っていた土産物を数個抱えてレジへと持っていく。……いや、今なんて言った? 樺地も一緒に先に行くってことなんか? まさか遥から貰ったフラワーレイを持って帰るためにか!?
……そうはさせへんで。心で呟いた俺はすぐに部屋へと戻った。すでに片付けを済ませたキャリーを片手に遥達が乗るであろうバスへと向かう。同室の岳人のためにメモだけ残して。
さっさと帰る準備しておいて良かったわ。二人きりにさせてたまるかという信念で俺は急いだ。