自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
因縁をつけられるマネージャー達
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「九条秋さん。ちょっとお話いいかしら?」
昼休みに数人の女子生徒が三年C組の教室に足を踏み入れ、秋の席の前へ威圧感を与えながらやって来た。
彼女達は別のクラスである跡部のファンクラブの子だということを秋は知っていたため、胸の中で静かに溜め息を吐き、笑顔で対応した。
「いいですよ。なんですか?」
「ここではなんですので、場所を移したいのですが」
「どうしてここではダメなんです?」
「聞かれたくない話ですので」
素直に従わない秋に相手は苛立ちを見せていた。もちろん、それは秋にも伝わる。
場所を移したら面倒なことになるのは目に見えるので秋としては従わない方向に持っていこうと考えた。
「それでしたら尚のこと要件を仰っていただかなければ対応しようがないです」
「っ、マネージャーの件についてよ!」
「そのことなら跡部に伝えてくれますか? マネージャーについての話は全部彼に通すようになっていますから」
「跡部様には関係ない話だからあなたと話してるのよっ」
バンッ! と秋の机を叩く女子。威嚇行為にも思えるが、秋からしてみれば麻美の方がもっと恐ろしいことやハラハラすることをしているのでその程度では怯えることはないくらい肝が据わっていた。
「ねー。それって俺がついていってもいーの?」
「ジロー」
そこへ、隣の席だった芥川がひょこっと顔を傾けながら女子生徒達に訪ねる。
「な、なんであなたが……」
「だって秋をマネージャーに誘ったのは俺だC~? マネージャーの件だって言うなら俺も知る必要があるでしょー?」
「「……」」
ファンクラブの女子達が互いに顔を見合せたあと、眉を寄せながらリーダー格となる女子が決断した。
「もう、結構です」
そう言って彼女達は教室を出て行った。それを見届けたあと、秋は軽く溜め息をこぼす。
「ありがとう、ジロー。助かったよ」
「そりゃあ、秋に何をするか分かったもんじゃないし! 誘った俺がちゃーんと責任を持って秋を守るからさ!」
「ふふっ。頼もしいね、ジロー」
そんなふうに笑い合う二人の様子を遠目から見ていた宍戸は張り詰めた空気を吐き出すように息を吐き、跡部に連絡をしようとして取り出したスマートフォンをポケットへと入れた。
「━━ってことがあったの」
昼休みの出来事をその日の部活終わりの帰宅途中にて麻美と遥に話した秋は「二人も気をつけてね」と心配そうな表情を向ける。
「ほらー! あたしの言った通りでしょ!? やっぱガチ恋勢は怖いんだよ! 特にファンクラブとかは抜け駆けは許さないみたいな謎ルールとかあるんだよ!」
「ハッ……女々しい奴らの集まりか」
「……二人は今日何もなかったの?」
「私はいつも通り」
「まぁ、麻美みたいな狂犬っ子に喧嘩売るような女子なんているわけないよね~」
「今まさにあんたが喧嘩売ってるんだけど、下僕」
遥の余計な一言が麻美の気に障ったようで彼女の黄金の拳が遥の脳天にグリグリと力一杯込めて押し付ける。
「あいだだだだっ!! 喧嘩なんて売ってません! 売ってませーーーーん!!」
「もう、二人は相変わらずなんだから……」
いつもの二人のやり取りはすでに何十回も見ているであろう。そんな秋は呆れて本日何度目かの溜め息をつく。
「あ、そういえばあたしも机の中にね、昼休みにここに来てくださいっていう手紙貰ってたんだよ」
「えっ? そうだったの? それで遥、どうしたのっ?」
「差出人不明の手紙はこの前の忍足の手紙によってトラウマもあるし、明らかにマネージャーについての話だと思うからそのまま無視しちゃった! てへぺろ☆」
舌を出しながら茶目っ気たっぷりに答える遥だったが、麻美からすると鬱陶しいことこの上ないらしく「気持ち悪い顔すんな」と遥の顔にビンタを食らわせた。
「……まぁ、無視するのが一番かもしれないよね。呼び出されて何をされるか分かったものじゃないし」
「そもそも言いたいことがあれば普通にみんなの前で言えばいいのにわざわざ人気のない所に呼び出すだなんて陰湿だよね~!」
「私は色々と都合がいいから呼び出し大歓迎だけど」
「麻美さんや……拳を鳴らしながら言わないでくださいまし……」
「とにかく、跡部も言ってたけど、因縁をつけられる可能性があるから呼び出しには基本的には拒否。どうしても場所を変えて話がしたいと言われても跡部を通すように言われてるの一点張りでお願いね」
跡部も自身の人気をこれでもかというほど自覚しているため、マネージャー達に何かが起こってしまわないよう予防線を張るように伝えている。
秋は元々、副生徒会長という役職についていることもあり、生徒会長の跡部とも交流があるためそれを快く思わない女子も少なからず存在する。
そのため反感を買われることには慣れていた。
(慣れたくはないんだけどね……)
昼休みに数人の女子生徒が三年C組の教室に足を踏み入れ、秋の席の前へ威圧感を与えながらやって来た。
彼女達は別のクラスである跡部のファンクラブの子だということを秋は知っていたため、胸の中で静かに溜め息を吐き、笑顔で対応した。
「いいですよ。なんですか?」
「ここではなんですので、場所を移したいのですが」
「どうしてここではダメなんです?」
「聞かれたくない話ですので」
素直に従わない秋に相手は苛立ちを見せていた。もちろん、それは秋にも伝わる。
場所を移したら面倒なことになるのは目に見えるので秋としては従わない方向に持っていこうと考えた。
「それでしたら尚のこと要件を仰っていただかなければ対応しようがないです」
「っ、マネージャーの件についてよ!」
「そのことなら跡部に伝えてくれますか? マネージャーについての話は全部彼に通すようになっていますから」
「跡部様には関係ない話だからあなたと話してるのよっ」
バンッ! と秋の机を叩く女子。威嚇行為にも思えるが、秋からしてみれば麻美の方がもっと恐ろしいことやハラハラすることをしているのでその程度では怯えることはないくらい肝が据わっていた。
「ねー。それって俺がついていってもいーの?」
「ジロー」
そこへ、隣の席だった芥川がひょこっと顔を傾けながら女子生徒達に訪ねる。
「な、なんであなたが……」
「だって秋をマネージャーに誘ったのは俺だC~? マネージャーの件だって言うなら俺も知る必要があるでしょー?」
「「……」」
ファンクラブの女子達が互いに顔を見合せたあと、眉を寄せながらリーダー格となる女子が決断した。
「もう、結構です」
そう言って彼女達は教室を出て行った。それを見届けたあと、秋は軽く溜め息をこぼす。
「ありがとう、ジロー。助かったよ」
「そりゃあ、秋に何をするか分かったもんじゃないし! 誘った俺がちゃーんと責任を持って秋を守るからさ!」
「ふふっ。頼もしいね、ジロー」
そんなふうに笑い合う二人の様子を遠目から見ていた宍戸は張り詰めた空気を吐き出すように息を吐き、跡部に連絡をしようとして取り出したスマートフォンをポケットへと入れた。
「━━ってことがあったの」
昼休みの出来事をその日の部活終わりの帰宅途中にて麻美と遥に話した秋は「二人も気をつけてね」と心配そうな表情を向ける。
「ほらー! あたしの言った通りでしょ!? やっぱガチ恋勢は怖いんだよ! 特にファンクラブとかは抜け駆けは許さないみたいな謎ルールとかあるんだよ!」
「ハッ……女々しい奴らの集まりか」
「……二人は今日何もなかったの?」
「私はいつも通り」
「まぁ、麻美みたいな狂犬っ子に喧嘩売るような女子なんているわけないよね~」
「今まさにあんたが喧嘩売ってるんだけど、下僕」
遥の余計な一言が麻美の気に障ったようで彼女の黄金の拳が遥の脳天にグリグリと力一杯込めて押し付ける。
「あいだだだだっ!! 喧嘩なんて売ってません! 売ってませーーーーん!!」
「もう、二人は相変わらずなんだから……」
いつもの二人のやり取りはすでに何十回も見ているであろう。そんな秋は呆れて本日何度目かの溜め息をつく。
「あ、そういえばあたしも机の中にね、昼休みにここに来てくださいっていう手紙貰ってたんだよ」
「えっ? そうだったの? それで遥、どうしたのっ?」
「差出人不明の手紙はこの前の忍足の手紙によってトラウマもあるし、明らかにマネージャーについての話だと思うからそのまま無視しちゃった! てへぺろ☆」
舌を出しながら茶目っ気たっぷりに答える遥だったが、麻美からすると鬱陶しいことこの上ないらしく「気持ち悪い顔すんな」と遥の顔にビンタを食らわせた。
「……まぁ、無視するのが一番かもしれないよね。呼び出されて何をされるか分かったものじゃないし」
「そもそも言いたいことがあれば普通にみんなの前で言えばいいのにわざわざ人気のない所に呼び出すだなんて陰湿だよね~!」
「私は色々と都合がいいから呼び出し大歓迎だけど」
「麻美さんや……拳を鳴らしながら言わないでくださいまし……」
「とにかく、跡部も言ってたけど、因縁をつけられる可能性があるから呼び出しには基本的には拒否。どうしても場所を変えて話がしたいと言われても跡部を通すように言われてるの一点張りでお願いね」
跡部も自身の人気をこれでもかというほど自覚しているため、マネージャー達に何かが起こってしまわないよう予防線を張るように伝えている。
秋は元々、副生徒会長という役職についていることもあり、生徒会長の跡部とも交流があるためそれを快く思わない女子も少なからず存在する。
そのため反感を買われることには慣れていた。
(慣れたくはないんだけどね……)