自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
激しいパワー勝負
主人公名前変換
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次はシングルス3の試合。青学側では河村が応援旗を持ち上げ鼓舞し、盛り上がっていた。
対する氷帝側はすでに樺地がコートへと入り、柵を挟んだ跡部の前に立ち指示を待つ。
そんな後輩の髪を鷲掴みにして自分の元へ寄せた跡部は彼に命令した。
「おい樺地……15分で終わらせて来い」
「ウス……」
手を離すと樺地はゆっくりと戦場へ向かう……のだが、氷帝ベンチから金切り声が上がった。
「いやああああぁぁぁぁっ!! あたしのかばっちになんて乱暴なことするの!? 信じらんない! 馬鹿! 跡部の馬鹿!!」
キーンと耳に響く遥の声。樺地が手酷い扱いをされたと思い、抗議と共に悪口を部長へと向ける。
しかし近くにいた麻美と秋からしたらたまったものではない。
「うっさいわ下僕!!」
「ふぐぅぅっ!!」
黙れと言わんばかりの肘鉄が遥の脳天に直撃する。
そんな麻美からの贈り物に「おおぉぉ……」と呻きながら蹲った。秋は慌てながらしゃがみ込み、よしよしと遥の頭を撫でる。
「まったくうるせぇ奴だな……」
ハァ、と溜め息を吐きながら戻ってくる跡部に秋は立ち上がって困り顔で彼に告げる。
「……でも遥の言うことも分かるよ。今のはさすがに粗暴かなって私も思うもの」
「副生徒会長殿には刺激的だったってか?」
「もう、はぐらかさないで」
からかわれるような言葉に秋はムッとする。ちゃんと言ってるのに相手にされないように感じたから。
「っつーか、見ていてムカつく。態度悪いな」
「……お前がそれを言うか?」
「は?」
腕を組む麻美の発言はそっくりそのまま彼女にも返される言葉でもあるため、高度なギャグなのかと思わずにはいられないが、麻美のことなのでそれはまずないだろう。
つい本音が出てしまう跡部の返事に麻美はピクリと反応する。
「そもそもあんたが後輩に舐めた態度を取ったんだろっ!」
「二人の問題だからあまり口に出すのも良くないとは思うけど、見てる方はいい気分じゃないことは分かってほしいかな」
「金輪際あたしのかばっちに近づくんじゃないぞ!!」
マネージャー達から大ブーイングを受けた跡部は、これ以上三人の反感を買うのが煩わしかったため早々に折れることを決めた。
「はぁ、分かったからお前ら落ち着け……もうしねぇよ」
「ほんとだな!? あたしのかばっちに近づかないって誓う!?」
「西成は黙ってろ! お前のじゃねぇし、決定権もねぇ!」
「何だってーー!? かばっちに関してはあたしを通すでしょ! 普通!」
「通さねぇよっ。樺地に関して通すのはお前じゃなく俺だ!」
「酷い! 横暴だ!」
「いや、そこに関しては遥に通す必要はないと思うよ?」
「同感だ、黙れ下僕」
「友も冷たいっ」
ぎゃーぎゃー騒ぐ遥に麻美と秋が呆れる中、それでも興奮が冷めやらなかった遥は更なる抗議を跡部に向けようとした━━が、そんな彼女を落ち着かせようと後ろから優しく抱き締める者がいた。
「えぇ子やから落ち着き。俺の前で他の男を擁護したり言い争ったりしたら妬けてまうやん?」
頭上から聞こえる関西弁低音ボイスに一気に青ざめた遥は錆びた機械の如くギギギと音を立てながら上を見上げると、そこには愛しげな表情で遥を見つめる忍足がいた。
「~~ッ!!」
声にならない叫びと鳥肌が遥を襲う。それを見た応援に来た氷帝女子生徒の黄色い悲鳴もあちこちから聞こえてくるが遥はそれどころではない。
あまりの色気に別の意味で崩れてしまいそうになる遥は必死に抜けてしまう魂を留めておく。
忍足の手から抜け出そうともがくが後ろから腹部へと回された手はがっちり掴んで彼女を離さない。
「は、離せぇぇぇ!!」
「はいはい、どうどう」
「どうどうじゃないからね!?」
大人しくなったのは一瞬だった。またも騒ぎ出す遥に麻美は忍足共々まとめて殴っておくかと考え、秋はどうしようかと悩むが、別の人物によりそれはすぐに解決する。
「忍足、遥の迷惑になることは早々にやめてもらえないかな?」
「萩ィ!!」
救世主、幼馴染みの滝である。彼は忍足の肩をポンと叩き、ギリギリと力を込め始めた。
「いだだだっ!! やめんかアホ!」
滝の妨害により遥から手を離した忍足は滝に怒鳴りつくが、彼は素知らぬ顔で解放された遥の手を引く。
「さぁ、樺地の試合も始まるし、応援しよっか」
「うむ!」
「って、無視すんなや!」
「うるせーぞ、忍足っ!」
これ以上騒ぎ立てるなと跡部が声を荒らげる。遥は取られるわ、怒られるわで感情を無くした顔をする忍足は静かに椅子に座るのだった。
対する氷帝側はすでに樺地がコートへと入り、柵を挟んだ跡部の前に立ち指示を待つ。
そんな後輩の髪を鷲掴みにして自分の元へ寄せた跡部は彼に命令した。
「おい樺地……15分で終わらせて来い」
「ウス……」
手を離すと樺地はゆっくりと戦場へ向かう……のだが、氷帝ベンチから金切り声が上がった。
「いやああああぁぁぁぁっ!! あたしのかばっちになんて乱暴なことするの!? 信じらんない! 馬鹿! 跡部の馬鹿!!」
キーンと耳に響く遥の声。樺地が手酷い扱いをされたと思い、抗議と共に悪口を部長へと向ける。
しかし近くにいた麻美と秋からしたらたまったものではない。
「うっさいわ下僕!!」
「ふぐぅぅっ!!」
黙れと言わんばかりの肘鉄が遥の脳天に直撃する。
そんな麻美からの贈り物に「おおぉぉ……」と呻きながら蹲った。秋は慌てながらしゃがみ込み、よしよしと遥の頭を撫でる。
「まったくうるせぇ奴だな……」
ハァ、と溜め息を吐きながら戻ってくる跡部に秋は立ち上がって困り顔で彼に告げる。
「……でも遥の言うことも分かるよ。今のはさすがに粗暴かなって私も思うもの」
「副生徒会長殿には刺激的だったってか?」
「もう、はぐらかさないで」
からかわれるような言葉に秋はムッとする。ちゃんと言ってるのに相手にされないように感じたから。
「っつーか、見ていてムカつく。態度悪いな」
「……お前がそれを言うか?」
「は?」
腕を組む麻美の発言はそっくりそのまま彼女にも返される言葉でもあるため、高度なギャグなのかと思わずにはいられないが、麻美のことなのでそれはまずないだろう。
つい本音が出てしまう跡部の返事に麻美はピクリと反応する。
「そもそもあんたが後輩に舐めた態度を取ったんだろっ!」
「二人の問題だからあまり口に出すのも良くないとは思うけど、見てる方はいい気分じゃないことは分かってほしいかな」
「金輪際あたしのかばっちに近づくんじゃないぞ!!」
マネージャー達から大ブーイングを受けた跡部は、これ以上三人の反感を買うのが煩わしかったため早々に折れることを決めた。
「はぁ、分かったからお前ら落ち着け……もうしねぇよ」
「ほんとだな!? あたしのかばっちに近づかないって誓う!?」
「西成は黙ってろ! お前のじゃねぇし、決定権もねぇ!」
「何だってーー!? かばっちに関してはあたしを通すでしょ! 普通!」
「通さねぇよっ。樺地に関して通すのはお前じゃなく俺だ!」
「酷い! 横暴だ!」
「いや、そこに関しては遥に通す必要はないと思うよ?」
「同感だ、黙れ下僕」
「友も冷たいっ」
ぎゃーぎゃー騒ぐ遥に麻美と秋が呆れる中、それでも興奮が冷めやらなかった遥は更なる抗議を跡部に向けようとした━━が、そんな彼女を落ち着かせようと後ろから優しく抱き締める者がいた。
「えぇ子やから落ち着き。俺の前で他の男を擁護したり言い争ったりしたら妬けてまうやん?」
頭上から聞こえる関西弁低音ボイスに一気に青ざめた遥は錆びた機械の如くギギギと音を立てながら上を見上げると、そこには愛しげな表情で遥を見つめる忍足がいた。
「~~ッ!!」
声にならない叫びと鳥肌が遥を襲う。それを見た応援に来た氷帝女子生徒の黄色い悲鳴もあちこちから聞こえてくるが遥はそれどころではない。
あまりの色気に別の意味で崩れてしまいそうになる遥は必死に抜けてしまう魂を留めておく。
忍足の手から抜け出そうともがくが後ろから腹部へと回された手はがっちり掴んで彼女を離さない。
「は、離せぇぇぇ!!」
「はいはい、どうどう」
「どうどうじゃないからね!?」
大人しくなったのは一瞬だった。またも騒ぎ出す遥に麻美は忍足共々まとめて殴っておくかと考え、秋はどうしようかと悩むが、別の人物によりそれはすぐに解決する。
「忍足、遥の迷惑になることは早々にやめてもらえないかな?」
「萩ィ!!」
救世主、幼馴染みの滝である。彼は忍足の肩をポンと叩き、ギリギリと力を込め始めた。
「いだだだっ!! やめんかアホ!」
滝の妨害により遥から手を離した忍足は滝に怒鳴りつくが、彼は素知らぬ顔で解放された遥の手を引く。
「さぁ、樺地の試合も始まるし、応援しよっか」
「うむ!」
「って、無視すんなや!」
「うるせーぞ、忍足っ!」
これ以上騒ぎ立てるなと跡部が声を荒らげる。遥は取られるわ、怒られるわで感情を無くした顔をする忍足は静かに椅子に座るのだった。