自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
関東大会開幕VS青学
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関東大会がいよいよ幕開けとなった。開催場所のアリーナテニスコートにはすでに全国大会への出場枠を狙う各地の学校が揃い始める。
もちろん氷帝も例外ではない。この日のため正レギュラーを温存し、ようやく全員出場させることが出来る。
都大会で敗北というアクシデントはあったものの、5位決定戦にてその枠に捩じ込むことが出来たが、彼らにとっては動揺などなくそれすらもただの通過点であった。
そして200名もいる氷帝部員達を全員引き連れ応援団として対戦相手に圧力をかけるため、1回戦氷帝対青学の試合コートにはぐるりと彼らが囲んで応援を始める。
もちろん、マネージャーも今回から全員参加であった。
「フゥ~~~!! ここが試合会場! ようやくあたしもこの目で見る時が来たのだな! くくく、満を持しての遥さんの登場よ! この日を待ってたぜ!」
麻美と秋はすでに大会観戦しに行っていたので遥はこの関東大会から初めての公式試合観戦となる。よほど嬉しかったのか腕を組み、仁王立ちしながら氷帝ベンチ側に立つ。
「良かったね。私達も応援をしっかりしなきゃ」
「下僕はうるさいからむしろ黙ってる方がいいけど」
「あたしの声なんて氷帝コールに比べたら小鳥のさえずりだよ?」
本気でそう伝えたが、麻美は思いきり眉を寄せながら「はあ?」とそれはもうかなりの不機嫌さを前面に出してドスの利いた声で聞き返す。
「ぴえん……」
「なんだ、また遥は赤宮を怒らせてんのか?」
そこへけらけらと笑いながら頭の後ろに手を組む向日がやって来た。そんな彼の登場にドキッとした秋は彼に言わなければならない言葉があったため、あわあわしながら口を開いた。
「が、岳人っ。あの、1回戦頑張ってねっ」
1回戦ダブルス2に出場するのは向日と忍足。この初戦は部員の士気にも関わることもあり、とても大事な勝負であった。
「おう、任せろ! 青学なんて大したことねぇって。けちょんけちょんにしてやるぜ!」
「岳人。その青学に九条さんの従兄妹がおるんやから口には気をつけや」
はぁ、と溜め息混じりで向日に注意する忍足が姿を見せると向日は「やべっ」と口に手を当てた。
「わ、ワリィな秋っ」
「え、ううん。大丈夫だよ。それに私は氷帝を応援してるから頼もしいくらいだもの」
「それなら良かったぜ。俺のアクロバティックプレイも沢山見せてやるからなっ」
「! うんっ」
向日のアクロバティックプレイが沢山見られると知ると秋は目を輝かせた。あの華麗な技を公の場で沢山見られるのが彼女にとってはとても嬉しいことだったから。むしろ自分だけじゃなく他のみんなにも知ってほしい。彼の素晴らしい飛び技の数々を。
「それにしても九条さんの従兄妹がまさかあの手塚やなんてびっくりやわ」
「手塚ってそんな凄いの?」
きょとんとした顔の遥が尋ねると忍足は頷く。
「跡部と同じく全国区レベルの奴やからなぁ。青学の部長を担うだけあるで」
「へぇー」
「……あかんで、遥。手塚やなくて俺がおるやろ? あの眼鏡より俺の眼鏡の方がえぇと思わへん?」
「ツッコミ所満載だな君は! 人を眼鏡フェチみたいに言わないでくれたまえ!」
「っつーか、あんたの眼鏡度なしの伊達眼鏡だろ」
「赤宮さんよぅ知っとるなぁ」
「跡部が言ってた」
「そもそもなんで伊達眼鏡なの……? めちゃくちゃスポーツに邪魔じゃん」
「そんなん……遥に見つめられたら恥ずかしいからに決まっとるやん」
「あたしのことを認識する前からその丸眼鏡かけてたよね!?」
なんて適当な奴なんだ! とプンスコ怒る遥を見て忍足は可愛いなぁとしみじみ思うのだった。さらにそんな忍足を見て麻美は呆れのこもった溜め息を吐き捨てる。
「おい、お前らイチャついてる暇なんてねぇだろ。とっとと準備しな」
「すまんなぁ、跡部。イチャついてもうて」
「遥さん的にはそんなつもり毛頭ないのだが!」
「わ、私もイチャついてなんて……!」
「秋、跡部のからかいにいちいち気にすんなって」
跡部がダブルス2を呼びに来たその物言いに四人の反応はそれぞれだった。嬉しげに笑う忍足に思いきり頭を横に振る遥、顔を赤くする秋に特に何も気にしない向日。
あまりにも大袈裟な反応を見せる秋に麻美と跡部が何かを察したが特に何も言わなかった。
忍足と向日がコートへと向かい始めると跡部が思い出したかのように秋に話しかける。
「そういや九条。お前、手塚の所へ挨拶に行かなくてもいいのかよ」
「試合に集中したいだろうし、試合後にしようかなって考えてるよ」
「おい、いいのかよ。青学が初戦敗退したあとに会いに行くなんてもはや慰めだろ。いや、うちのマネージャーになったんだから嫌みでしかねぇんじゃねーか?」
「心配してくれてありがとう。国光はそんな心の狭い人じゃないよ」
にっこり笑いながら手塚の人となりをよく知ってるのか、勝敗がどうであれ試合後に手塚の元へ向かうことに変わりはない秋に麻美が尋ねた。
「その手塚国光とやらはどいつだ?」
「あそこだよ。眼鏡かけてる人」
「四角の奴か?」
「ううん。その人の近くにいる人」
「……あぁ、あれか」
コートを挟んだ向かいにいる対戦相手から手塚国光を見つけた麻美は文化部っぽい顔だなと感じる。
遥も同じく手塚を見つけ、秋の顔と交互に見た。
「秋とはそんな似てないね。真面目そうなとこは似てるかもだけど」
「従兄妹だから似なくてもいいだろ。兄弟と一緒にすんな」
「見た目は確かにそうだけど共通点はあるかな。国光も生徒会に入ってて生徒会長を担ってるから」
「あーそれっぽい! 超お堅そうだし!」
「おい、テメェら。手塚に釘付けになってんじゃねぇ。試合が始まるんだから応援に集中しろ」
敵対する奴に注目してどうすると言いたげな跡部の言葉が耳に入ると、マネージャー達はテニスコートへと目を向ける。そこにはちょうどダブルス2の試合が始まろうとしていた。
もちろん氷帝も例外ではない。この日のため正レギュラーを温存し、ようやく全員出場させることが出来る。
都大会で敗北というアクシデントはあったものの、5位決定戦にてその枠に捩じ込むことが出来たが、彼らにとっては動揺などなくそれすらもただの通過点であった。
そして200名もいる氷帝部員達を全員引き連れ応援団として対戦相手に圧力をかけるため、1回戦氷帝対青学の試合コートにはぐるりと彼らが囲んで応援を始める。
もちろん、マネージャーも今回から全員参加であった。
「フゥ~~~!! ここが試合会場! ようやくあたしもこの目で見る時が来たのだな! くくく、満を持しての遥さんの登場よ! この日を待ってたぜ!」
麻美と秋はすでに大会観戦しに行っていたので遥はこの関東大会から初めての公式試合観戦となる。よほど嬉しかったのか腕を組み、仁王立ちしながら氷帝ベンチ側に立つ。
「良かったね。私達も応援をしっかりしなきゃ」
「下僕はうるさいからむしろ黙ってる方がいいけど」
「あたしの声なんて氷帝コールに比べたら小鳥のさえずりだよ?」
本気でそう伝えたが、麻美は思いきり眉を寄せながら「はあ?」とそれはもうかなりの不機嫌さを前面に出してドスの利いた声で聞き返す。
「ぴえん……」
「なんだ、また遥は赤宮を怒らせてんのか?」
そこへけらけらと笑いながら頭の後ろに手を組む向日がやって来た。そんな彼の登場にドキッとした秋は彼に言わなければならない言葉があったため、あわあわしながら口を開いた。
「が、岳人っ。あの、1回戦頑張ってねっ」
1回戦ダブルス2に出場するのは向日と忍足。この初戦は部員の士気にも関わることもあり、とても大事な勝負であった。
「おう、任せろ! 青学なんて大したことねぇって。けちょんけちょんにしてやるぜ!」
「岳人。その青学に九条さんの従兄妹がおるんやから口には気をつけや」
はぁ、と溜め息混じりで向日に注意する忍足が姿を見せると向日は「やべっ」と口に手を当てた。
「わ、ワリィな秋っ」
「え、ううん。大丈夫だよ。それに私は氷帝を応援してるから頼もしいくらいだもの」
「それなら良かったぜ。俺のアクロバティックプレイも沢山見せてやるからなっ」
「! うんっ」
向日のアクロバティックプレイが沢山見られると知ると秋は目を輝かせた。あの華麗な技を公の場で沢山見られるのが彼女にとってはとても嬉しいことだったから。むしろ自分だけじゃなく他のみんなにも知ってほしい。彼の素晴らしい飛び技の数々を。
「それにしても九条さんの従兄妹がまさかあの手塚やなんてびっくりやわ」
「手塚ってそんな凄いの?」
きょとんとした顔の遥が尋ねると忍足は頷く。
「跡部と同じく全国区レベルの奴やからなぁ。青学の部長を担うだけあるで」
「へぇー」
「……あかんで、遥。手塚やなくて俺がおるやろ? あの眼鏡より俺の眼鏡の方がえぇと思わへん?」
「ツッコミ所満載だな君は! 人を眼鏡フェチみたいに言わないでくれたまえ!」
「っつーか、あんたの眼鏡度なしの伊達眼鏡だろ」
「赤宮さんよぅ知っとるなぁ」
「跡部が言ってた」
「そもそもなんで伊達眼鏡なの……? めちゃくちゃスポーツに邪魔じゃん」
「そんなん……遥に見つめられたら恥ずかしいからに決まっとるやん」
「あたしのことを認識する前からその丸眼鏡かけてたよね!?」
なんて適当な奴なんだ! とプンスコ怒る遥を見て忍足は可愛いなぁとしみじみ思うのだった。さらにそんな忍足を見て麻美は呆れのこもった溜め息を吐き捨てる。
「おい、お前らイチャついてる暇なんてねぇだろ。とっとと準備しな」
「すまんなぁ、跡部。イチャついてもうて」
「遥さん的にはそんなつもり毛頭ないのだが!」
「わ、私もイチャついてなんて……!」
「秋、跡部のからかいにいちいち気にすんなって」
跡部がダブルス2を呼びに来たその物言いに四人の反応はそれぞれだった。嬉しげに笑う忍足に思いきり頭を横に振る遥、顔を赤くする秋に特に何も気にしない向日。
あまりにも大袈裟な反応を見せる秋に麻美と跡部が何かを察したが特に何も言わなかった。
忍足と向日がコートへと向かい始めると跡部が思い出したかのように秋に話しかける。
「そういや九条。お前、手塚の所へ挨拶に行かなくてもいいのかよ」
「試合に集中したいだろうし、試合後にしようかなって考えてるよ」
「おい、いいのかよ。青学が初戦敗退したあとに会いに行くなんてもはや慰めだろ。いや、うちのマネージャーになったんだから嫌みでしかねぇんじゃねーか?」
「心配してくれてありがとう。国光はそんな心の狭い人じゃないよ」
にっこり笑いながら手塚の人となりをよく知ってるのか、勝敗がどうであれ試合後に手塚の元へ向かうことに変わりはない秋に麻美が尋ねた。
「その手塚国光とやらはどいつだ?」
「あそこだよ。眼鏡かけてる人」
「四角の奴か?」
「ううん。その人の近くにいる人」
「……あぁ、あれか」
コートを挟んだ向かいにいる対戦相手から手塚国光を見つけた麻美は文化部っぽい顔だなと感じる。
遥も同じく手塚を見つけ、秋の顔と交互に見た。
「秋とはそんな似てないね。真面目そうなとこは似てるかもだけど」
「従兄妹だから似なくてもいいだろ。兄弟と一緒にすんな」
「見た目は確かにそうだけど共通点はあるかな。国光も生徒会に入ってて生徒会長を担ってるから」
「あーそれっぽい! 超お堅そうだし!」
「おい、テメェら。手塚に釘付けになってんじゃねぇ。試合が始まるんだから応援に集中しろ」
敵対する奴に注目してどうすると言いたげな跡部の言葉が耳に入ると、マネージャー達はテニスコートへと目を向ける。そこにはちょうどダブルス2の試合が始まろうとしていた。