自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
円満解決
主人公名前変換
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「よし。大丈夫そうだな」
遥と宍戸が和解した頃、その現場をテニスコートのベンチから高性能の双眼鏡を片手に眺めていた麻美が呟く。
笑っている二人を見てもう用がなくなったのか、その双眼鏡をすぐ傍にいる樺地に向けて差し出した。
「ご苦労、樺地。返す」
「ウス」
「樺地を勝手に使うんじゃねぇよ」
樺地がいるということは跡部もすぐ近くにいるということ。彼は我が物顔で樺地を使う麻美に軽く注意をするが麻美は全く気にする様子はない。
「そいつだって元々は俺様が使うものだったんだぜ」
本来なら跡部が麻美のように双眼鏡を使い、二人の顛末を見届けるつもりだったが、樺地に双眼鏡を出せと命令したあと麻美が割り込み「私に貸せ」と言ってきたのだ。
戸惑う樺地に跡部は溜め息をついたあと、貸してやれと麻美に譲ったのだった。
「下僕の管理が仕事だからな」
「お前の仕事は部員の補佐だろうが」
「っち。ああ言えばこう言う……」
「言わせてんのは誰だよ。まぁいい。解決したなら俺の出る幕はないってことだな」
「早々に終わって何よりだけど」
「あぁ、関東大会も始まる。余計な揉め事は勘弁してもらいたいからな」
「ウス」
「そういえば関東大会の初戦は青学って言ってたな」
跡部は先日抽選会場でくじを引き、初戦の相手である青学とぶつかることになった。
その知らせを聞いた時、従兄妹の手塚がいる秋は彼と会えることもあって喜んでいた。
「関東大会からは正レギュラー全員出すんだろ。オーダーは決めてんのか?」
「まだだ」
「なんだ、まだかよ。青学がどんな学校かは知らんがナメてかかることだけはすんなよ」
「肝に銘じとくぜ」
本当にそうなんだろうな? と少し疑わしい視線を跡部に向けると跡部は言葉を続けた。
「オーダーが決まってないのは正レギュラーに変動があったからだ。ダブルスをどうするかってな」
「ダブルスなら関西弁とおかっぱがいるだろ」
「もちろんそこは確定だ。俺が言ってるのはもう一組」
「ふーん」
「まぁ、目星はつけてるがな」
「決まってんじゃねーか」
「実際に動けるかどうか見なきゃ決定じゃねぇんだよ。なぁ、樺地?」
「ウス」
「あ、そ。じゃあ練習試合させるってわけか。誰と誰を組ませんだよ?」
会話からして跡部と樺地ではないのは理解した麻美が跡部に尋ねた。
彼ら二人と忍足、向日を省けば残りはかなり絞られる。
「宍戸と鳳だ。そもそも宍戸をシングルス枠に戻すつもりはねぇからダブルスしか道はない。特訓した仲だ。そこらのペアよりかは互いを信頼し合えるだろうよ」
「へー。悪くないな。あいつらのダブルスが上手くいくかどうか見ものじゃん。なぁ、樺地?」
「ウス」
「俺の真似をするな」
「ケチくさい奴だな」
「なんとでも言え。そろそろ部活を始めるから来い」
「私に命令するな。そんな態度で私が動いてやるかよ」
「赤宮さん……どうか、お願いします……」
樺地が跡部の代わりと言わんばかりに麻美へと頭を下げる。でかい態度でベンチに座っていた麻美が「っち」と舌打ちを打つと渋々腰を上げた。
「ありがたく思え」
「ウス。ありがとう、ございます」
当然のごとくお礼を告げる樺地に満足した様子の麻美を見た跡部はなんで俺と態度がそんなに違うんだよと思わずにはいられなかった。
遥と宍戸が和解した頃、その現場をテニスコートのベンチから高性能の双眼鏡を片手に眺めていた麻美が呟く。
笑っている二人を見てもう用がなくなったのか、その双眼鏡をすぐ傍にいる樺地に向けて差し出した。
「ご苦労、樺地。返す」
「ウス」
「樺地を勝手に使うんじゃねぇよ」
樺地がいるということは跡部もすぐ近くにいるということ。彼は我が物顔で樺地を使う麻美に軽く注意をするが麻美は全く気にする様子はない。
「そいつだって元々は俺様が使うものだったんだぜ」
本来なら跡部が麻美のように双眼鏡を使い、二人の顛末を見届けるつもりだったが、樺地に双眼鏡を出せと命令したあと麻美が割り込み「私に貸せ」と言ってきたのだ。
戸惑う樺地に跡部は溜め息をついたあと、貸してやれと麻美に譲ったのだった。
「下僕の管理が仕事だからな」
「お前の仕事は部員の補佐だろうが」
「っち。ああ言えばこう言う……」
「言わせてんのは誰だよ。まぁいい。解決したなら俺の出る幕はないってことだな」
「早々に終わって何よりだけど」
「あぁ、関東大会も始まる。余計な揉め事は勘弁してもらいたいからな」
「ウス」
「そういえば関東大会の初戦は青学って言ってたな」
跡部は先日抽選会場でくじを引き、初戦の相手である青学とぶつかることになった。
その知らせを聞いた時、従兄妹の手塚がいる秋は彼と会えることもあって喜んでいた。
「関東大会からは正レギュラー全員出すんだろ。オーダーは決めてんのか?」
「まだだ」
「なんだ、まだかよ。青学がどんな学校かは知らんがナメてかかることだけはすんなよ」
「肝に銘じとくぜ」
本当にそうなんだろうな? と少し疑わしい視線を跡部に向けると跡部は言葉を続けた。
「オーダーが決まってないのは正レギュラーに変動があったからだ。ダブルスをどうするかってな」
「ダブルスなら関西弁とおかっぱがいるだろ」
「もちろんそこは確定だ。俺が言ってるのはもう一組」
「ふーん」
「まぁ、目星はつけてるがな」
「決まってんじゃねーか」
「実際に動けるかどうか見なきゃ決定じゃねぇんだよ。なぁ、樺地?」
「ウス」
「あ、そ。じゃあ練習試合させるってわけか。誰と誰を組ませんだよ?」
会話からして跡部と樺地ではないのは理解した麻美が跡部に尋ねた。
彼ら二人と忍足、向日を省けば残りはかなり絞られる。
「宍戸と鳳だ。そもそも宍戸をシングルス枠に戻すつもりはねぇからダブルスしか道はない。特訓した仲だ。そこらのペアよりかは互いを信頼し合えるだろうよ」
「へー。悪くないな。あいつらのダブルスが上手くいくかどうか見ものじゃん。なぁ、樺地?」
「ウス」
「俺の真似をするな」
「ケチくさい奴だな」
「なんとでも言え。そろそろ部活を始めるから来い」
「私に命令するな。そんな態度で私が動いてやるかよ」
「赤宮さん……どうか、お願いします……」
樺地が跡部の代わりと言わんばかりに麻美へと頭を下げる。でかい態度でベンチに座っていた麻美が「っち」と舌打ちを打つと渋々腰を上げた。
「ありがたく思え」
「ウス。ありがとう、ございます」
当然のごとくお礼を告げる樺地に満足した様子の麻美を見た跡部はなんで俺と態度がそんなに違うんだよと思わずにはいられなかった。