自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
円満解決
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午後の部活が始まる前、一足先にジャージに着替え終えた鳳はテニスコートの端で指先を弄りながら落ち着かない様子でいた。
するとマネージャーの一人である秋が姿を見せたので居ても立っても居られない鳳は彼女の元へ駆け寄った。
「あ、あの、九条さん!」
「鳳くん? どうしたの?」
「えっと……宍戸さんと西成さんは、その、仲直りしましたか……?」
尊敬する先輩と部を支えるマネージャーが仲違いしたままでいてほしくない鳳はずっとそのことが心配で仕方なかった。世界平和を願う彼にとって目の前の小さな争いにすら敏感なのである。
出来ることなら休み時間の間に仲直りをしてくれたらと望みながら秋に尋ねるも相手は残念そうな表情と共に少し肩を落とした。
「そんな様子はない感じかな……。ちゃんと確かめたわけじゃないけど、二人ともまだ難しい顔をしていたからきっとまだなんだと思うよ」
あぁ、やっぱりそうなのか。鳳も顔を曇らせた。
「今日のお昼も遥と一緒に食べることが出来なかったから宍戸とはどうするのかは聞けなかったし、麻美も二人の問題でもあるからってその話題を出すなって言われて……私、二人の仲を取り持つことすら出来てないの」
申し訳なさそうにする秋だが、鳳は「そんなことないですっ」と声を上げた。
「俺も何も力になれてないですし……でもこのままじゃ駄目だっていうのも理解出来るんですけど、この件はどっちが悪いとかっていう問題じゃないから俺もどうすればいいのか……」
特訓に付き合っていた鳳としてはどちらかというと宍戸の肩を持ちたいし、遥にも宍戸のレギュラー復帰を喜んでほしいと思うものの、彼女の滝を思う気持ちを考えればそれは無神経なことかもしれないと色々考えてしまい、結局自分では無力だと眉を下げる。
「あれ~? どったの~? 二人とも何か悩み事~?」
そこへ間延びした声が秋と鳳の二人に向けられた。
「ジロー」
「芥川さん」
二人が同時に芥川の名を口にする。声をかけた張本人はというと今にも寝落ちてしまいそうなほど重たげな瞼をしていた。
「悩み事、っていうか遥と宍戸のことで鳳くんと話してたの」
「はい……出来れば以前のお二人に戻ってほしいんですけど、やっぱり難しいんでしょうか……?」
「ん~……だぁいじょぉぶじゃない? 多分…………ぐぅ」
かくん、と首が前に垂れる芥川は立ったまま寝るという器用なことをした。
とはいえ、すぐに足に力が入らなくなりそのままガクンと崩れ落ちる彼を秋と鳳が慌てて支える。
「ね、寝ちゃったね……」
「先輩らしいと言えば先輩らしいですけど……」
二人で芥川を抱えたまま、ひとまずベンチに寝かせようと近くにあるベンチまで運び、芥川を横たわらせた。
いびきをかきながら寝る彼を見た鳳は何かに気づいたのかハッとした表情をする。
「九条さんっ! もしかして芥川さんは宍戸さんと西成さんのことは寝ていればいつか解決する、と訴えているのかもしれませんっ」
芥川本人にそのつもりはないのだが、あまりにも真面目な表情でそう告げる鳳に秋も感化したのか、彼女も驚くように目を丸くさせた。
「そっか……そういう考え方もあるねっ。ジローってばわざわざそれを伝えるために眠いのを我慢して話しかけてくれたんだ……」
「芥川さん、悩んでる俺達のことを心配して助言をしてくれたんですね。聞こえてないかもしれないけどありがとうございます」
「お礼にギリギリまで寝かせてあげよっか」
「はいっ」
本当は秋と鳳が何を話しているのか気になり、もしかして長太郎も秋に気があるんじゃ……と心配して声をかけたなんて二人は夢にも思っていなかった。
するとマネージャーの一人である秋が姿を見せたので居ても立っても居られない鳳は彼女の元へ駆け寄った。
「あ、あの、九条さん!」
「鳳くん? どうしたの?」
「えっと……宍戸さんと西成さんは、その、仲直りしましたか……?」
尊敬する先輩と部を支えるマネージャーが仲違いしたままでいてほしくない鳳はずっとそのことが心配で仕方なかった。世界平和を願う彼にとって目の前の小さな争いにすら敏感なのである。
出来ることなら休み時間の間に仲直りをしてくれたらと望みながら秋に尋ねるも相手は残念そうな表情と共に少し肩を落とした。
「そんな様子はない感じかな……。ちゃんと確かめたわけじゃないけど、二人ともまだ難しい顔をしていたからきっとまだなんだと思うよ」
あぁ、やっぱりそうなのか。鳳も顔を曇らせた。
「今日のお昼も遥と一緒に食べることが出来なかったから宍戸とはどうするのかは聞けなかったし、麻美も二人の問題でもあるからってその話題を出すなって言われて……私、二人の仲を取り持つことすら出来てないの」
申し訳なさそうにする秋だが、鳳は「そんなことないですっ」と声を上げた。
「俺も何も力になれてないですし……でもこのままじゃ駄目だっていうのも理解出来るんですけど、この件はどっちが悪いとかっていう問題じゃないから俺もどうすればいいのか……」
特訓に付き合っていた鳳としてはどちらかというと宍戸の肩を持ちたいし、遥にも宍戸のレギュラー復帰を喜んでほしいと思うものの、彼女の滝を思う気持ちを考えればそれは無神経なことかもしれないと色々考えてしまい、結局自分では無力だと眉を下げる。
「あれ~? どったの~? 二人とも何か悩み事~?」
そこへ間延びした声が秋と鳳の二人に向けられた。
「ジロー」
「芥川さん」
二人が同時に芥川の名を口にする。声をかけた張本人はというと今にも寝落ちてしまいそうなほど重たげな瞼をしていた。
「悩み事、っていうか遥と宍戸のことで鳳くんと話してたの」
「はい……出来れば以前のお二人に戻ってほしいんですけど、やっぱり難しいんでしょうか……?」
「ん~……だぁいじょぉぶじゃない? 多分…………ぐぅ」
かくん、と首が前に垂れる芥川は立ったまま寝るという器用なことをした。
とはいえ、すぐに足に力が入らなくなりそのままガクンと崩れ落ちる彼を秋と鳳が慌てて支える。
「ね、寝ちゃったね……」
「先輩らしいと言えば先輩らしいですけど……」
二人で芥川を抱えたまま、ひとまずベンチに寝かせようと近くにあるベンチまで運び、芥川を横たわらせた。
いびきをかきながら寝る彼を見た鳳は何かに気づいたのかハッとした表情をする。
「九条さんっ! もしかして芥川さんは宍戸さんと西成さんのことは寝ていればいつか解決する、と訴えているのかもしれませんっ」
芥川本人にそのつもりはないのだが、あまりにも真面目な表情でそう告げる鳳に秋も感化したのか、彼女も驚くように目を丸くさせた。
「そっか……そういう考え方もあるねっ。ジローってばわざわざそれを伝えるために眠いのを我慢して話しかけてくれたんだ……」
「芥川さん、悩んでる俺達のことを心配して助言をしてくれたんですね。聞こえてないかもしれないけどありがとうございます」
「お礼にギリギリまで寝かせてあげよっか」
「はいっ」
本当は秋と鳳が何を話しているのか気になり、もしかして長太郎も秋に気があるんじゃ……と心配して声をかけたなんて二人は夢にも思っていなかった。