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チャコペンの日常(リク

4-1夜

「それで、怪我は大丈夫ですか。チャコさん、ペンさん」
坐が大きな身体でしゃがみ込んで、始終お互いの傷を確認していたチャコとペンに聞くとペンがニコッと笑った。
「うん!!もういたくないよ!あのくらいへっちゃらだもん!」
ペンが元気なことを体全部で表現しようとぴょんぴょんその場で跳ぶ。その横でムッとしたチャコが坐を見上げて言った。
「もっと早く乱入するべき」
「"チャコペンの判決印を待て。"お前らの大好きな椿の命令だっただろーが。俺は待ってやったんだぜ?さっさと全員の首落としたかったのによお!!」
「....捕えられてからは身動きが取れる状況じゃなかった。それに....血かかった」
チャコはじっとギロチンを睨む。
「そこにいたお前が悪い」
ギロチンはチャコの頭を掴み、ぎりぎりと力を込める。
「痛い....」
チャコの指先が光る。その指先でギロチンの腕に×を描く。
「あ.....!?やりやがってなてめえ!」
水色の×印が付いた腕は、筋肉の昨日が停止したかのようにだらんと力が抜けぶらりと下がる。
チャコの『刻印』の能力の一つである、×印を刻まれたものの機能を低下させることには例外はない。解除するのも刻んだ本人か椿以外はいない。
ギロチンがいつも弧を描く口が歯を剥き出し気していきり立つのに対し、チャコはぷいっとそっぽをむくと坐の後ろに回り、足の間から様子を見る。
「チャコてめえ!解除しやがれ!その頭打ち落としてやる..!!」
「ギロチンさん。もう勘弁してやってください。子供ですよ」
「子供だあ!?ガキの見た目したただの裁縫道具だろうが!俺たちに年齢も性別もねえ!!」
ギロチンが今にも掴みかかろうとする勢いで坐の前までくるが、実際には行動に起こさない。そのわけは、坐が体に電流を帯びさせているからだ。
その一連に全く興味がないのか、天吊がチャコに聞く。
「そんなことより、あっちの件は大丈夫なの?」
「....うん。ちゃんと仕事した....から大丈夫...でしょ?」
チャコが坐を見上げて確認するように小首を傾げた。坐はゆっくりと頷くと、全員に言うように口を開いた。
「あちらもそろそろ始末がつくと思います。我々も、彼らをまとめて連れて帰りましょう」
坐は遠くの空の方を眺める。ギロチンがさぞ楽しそうにニヤニヤと口角を上げて舌を垂らした。
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