チャコペンの日常(リク
その後
「__ご苦労様、凌遅。首尾はどうですか」
執刑人一行の住処の地下から戻ってきた凌遅に糸間が声をかける。
凌遅は少し不満げな様子で答える。
「すぐに他の仲間と拠点を吐いたよ。皮一枚すら削ぎ落としてないっていうのに…辛抱が無いねえ…」
凌遅がやれやれと両手の平を上に向けて肩をすくめる。その手には生臭い赤い液体が付着していた。糸間はそれを見ると綺麗な眉を顰め不愉快そうな顔をした。
「成果が出たのなら結構ですが、椿様への報告は手を洗ってからにしなさい。椿様の前で不清潔極まりない。」
そう言った後、ふと思い出したように口を開いた。
「それで、彼女はどうしてるんです?」
凌遅は答える必要もないというように、地下へと続く階段の方へ目を向けた。すると丁度ギロチンが上がってくるところだった。その足は凌遅の両手以上に赤く染まっていた。
「…拠点内での処置はギロチンだけはするなと言ってるはずですが…?」
「ギロチンが今日は満足に人を殺せなかったんだってさ。」
凌遅は涼しい顔でそう言うと去っていった。その背中を眺めて糸間はため息をついた。
凌遅は卑劣な処刑道具である。罪人を縛り付けた後、生きたまま人間の皮膚を肉体を少しずつ切り落とし、長時間の苦痛を与えた後死に至らしめる方法の処刑だ。精神的な恐怖を与えて吐かせる振子と比べて、凌遅の場合、肉体的な痛みを伴うために拷問して吐かせる為にやっている。
今回はその拷問をしたすぐに罪人が吐い他のをいいことに、ギロチンが首を落としたのだ。
一方___
「はい、これでオッケーです。少しの間安静にしてくださいね」
ソファに座るチャコとペンの前に屈んだ猫九鞭が救急箱を閉じる。ペンは退屈だった治療から解放された瞬間、ぴょこんっとソファから飛び降りる。
「椿さん!あのね!ぼくね!わるいひとにねいたいことされてもね、ガマンできたんだよ!!すごいでしょ!!」
「こら!ペンくん私の話聞いてました!?」
猫九鞭があんぐりと口を開けているのを気にせず、チャコは本を読んでた椿の足元に飛んでいく。
「…ああ。」
椿が本から顔を上げペンを見る。
「これはご褒美をあげなきゃね。明日椿さんと公園で遊んできなよ」
刺針が椿の背後からひょこっと出て言うとペンが目を輝かせて犬のように息を荒くした。
「え?!ほんと!?あしたあそんでくれるの!?やったあああ!!」
ペンが飛び上がって喜びを表しながら部屋中を駆け回る。先ほどまで大人に虐げられてきたとは思えない元気だ。
「おい、刺針」
椿が眉間に皺を寄せて刺針を睨みつける。刺針はニヤニヤと笑いながら言った。
「たまにはいいじゃん。労ってあげれば。俺たちは道具じゃないんでしょ」
たとえ部下であろうと手下であろうと道具のように扱うのを嫌う椿の弱いところをつく刺針に椿は舌打ちをする。
今回の命令はチャコとペンを孤児を装ってもらって、最近噂の人攫いをあぶり出すものだった。チャコとペンが酷い仕打ちを受けさせるつもりはなかったのだろう。椿も多少負い目を感じているのか、それ以上反論はしなかった。それは、チャコとペンを遊びに連れ出す件については、だが。
「…そうじゃねえ」
椿が嫌がってるのは別のところだった。
「ええ!!椿様と公園デート!?ねづもいきたぁい!!!」
どこから聞きつけたのか、別室にいたはずの音津がドアを開けて、はいはいはい!と挙手しながら入ってくる。
「私が人攫いの被害にあっていれば、私が労われる筈だったのよ。思い上がるんじゃないわよ!チャコペン!!私もついてっていいですよね、椿様♡」
チャコの頭をチョップしながら、明日のことを考えてうふふふと笑う鋏。
「私もお供させてくださいませ椿様!!」
椿の足元に膝たちをして椿の足へ絡みつく猫九鞭。
「え!旦那公園行くんですかィ!?あっしも連れて言ってくだせェ!」
今までどこにいたのか、何故か窓ガラス越しに大声をあげる石打。
それぞれが騒ぎ立てて、一瞬で騒がしくなった部屋に椿はさらに眉間に皺を寄せる。
「針、てめえ…覚えとけよ」
椿はこうなることが分かっていたのだ。騒がしいところを嫌う椿は腹いせに足元で傅いていた猫九鞭の顔面を足で踏みつける。
「ああん!椿様の御御足が私めの顔に…!!」
「あらら〜、ごめんって。怒らないでよ。代わりに明日は俺がチャコとペンを連れて行くからさあ。」
体罰を受けることがもはや快楽の猫九鞭を椿から引き剥がしながら刺針はヘラヘラ笑いながらいう。椿は小さくため息をついて肘掛にのせた手に顎をのせる。
「…いや…それは構わん。」
そういう椿は嬉しさをその場にいる一人一人に伝えてるペンとそれについて行くチャコを眺めていた___
「__ご苦労様、凌遅。首尾はどうですか」
執刑人一行の住処の地下から戻ってきた凌遅に糸間が声をかける。
凌遅は少し不満げな様子で答える。
「すぐに他の仲間と拠点を吐いたよ。皮一枚すら削ぎ落としてないっていうのに…辛抱が無いねえ…」
凌遅がやれやれと両手の平を上に向けて肩をすくめる。その手には生臭い赤い液体が付着していた。糸間はそれを見ると綺麗な眉を顰め不愉快そうな顔をした。
「成果が出たのなら結構ですが、椿様への報告は手を洗ってからにしなさい。椿様の前で不清潔極まりない。」
そう言った後、ふと思い出したように口を開いた。
「それで、彼女はどうしてるんです?」
凌遅は答える必要もないというように、地下へと続く階段の方へ目を向けた。すると丁度ギロチンが上がってくるところだった。その足は凌遅の両手以上に赤く染まっていた。
「…拠点内での処置はギロチンだけはするなと言ってるはずですが…?」
「ギロチンが今日は満足に人を殺せなかったんだってさ。」
凌遅は涼しい顔でそう言うと去っていった。その背中を眺めて糸間はため息をついた。
凌遅は卑劣な処刑道具である。罪人を縛り付けた後、生きたまま人間の皮膚を肉体を少しずつ切り落とし、長時間の苦痛を与えた後死に至らしめる方法の処刑だ。精神的な恐怖を与えて吐かせる振子と比べて、凌遅の場合、肉体的な痛みを伴うために拷問して吐かせる為にやっている。
今回はその拷問をしたすぐに罪人が吐い他のをいいことに、ギロチンが首を落としたのだ。
一方___
「はい、これでオッケーです。少しの間安静にしてくださいね」
ソファに座るチャコとペンの前に屈んだ猫九鞭が救急箱を閉じる。ペンは退屈だった治療から解放された瞬間、ぴょこんっとソファから飛び降りる。
「椿さん!あのね!ぼくね!わるいひとにねいたいことされてもね、ガマンできたんだよ!!すごいでしょ!!」
「こら!ペンくん私の話聞いてました!?」
猫九鞭があんぐりと口を開けているのを気にせず、チャコは本を読んでた椿の足元に飛んでいく。
「…ああ。」
椿が本から顔を上げペンを見る。
「これはご褒美をあげなきゃね。明日椿さんと公園で遊んできなよ」
刺針が椿の背後からひょこっと出て言うとペンが目を輝かせて犬のように息を荒くした。
「え?!ほんと!?あしたあそんでくれるの!?やったあああ!!」
ペンが飛び上がって喜びを表しながら部屋中を駆け回る。先ほどまで大人に虐げられてきたとは思えない元気だ。
「おい、刺針」
椿が眉間に皺を寄せて刺針を睨みつける。刺針はニヤニヤと笑いながら言った。
「たまにはいいじゃん。労ってあげれば。俺たちは道具じゃないんでしょ」
たとえ部下であろうと手下であろうと道具のように扱うのを嫌う椿の弱いところをつく刺針に椿は舌打ちをする。
今回の命令はチャコとペンを孤児を装ってもらって、最近噂の人攫いをあぶり出すものだった。チャコとペンが酷い仕打ちを受けさせるつもりはなかったのだろう。椿も多少負い目を感じているのか、それ以上反論はしなかった。それは、チャコとペンを遊びに連れ出す件については、だが。
「…そうじゃねえ」
椿が嫌がってるのは別のところだった。
「ええ!!椿様と公園デート!?ねづもいきたぁい!!!」
どこから聞きつけたのか、別室にいたはずの音津がドアを開けて、はいはいはい!と挙手しながら入ってくる。
「私が人攫いの被害にあっていれば、私が労われる筈だったのよ。思い上がるんじゃないわよ!チャコペン!!私もついてっていいですよね、椿様♡」
チャコの頭をチョップしながら、明日のことを考えてうふふふと笑う鋏。
「私もお供させてくださいませ椿様!!」
椿の足元に膝たちをして椿の足へ絡みつく猫九鞭。
「え!旦那公園行くんですかィ!?あっしも連れて言ってくだせェ!」
今までどこにいたのか、何故か窓ガラス越しに大声をあげる石打。
それぞれが騒ぎ立てて、一瞬で騒がしくなった部屋に椿はさらに眉間に皺を寄せる。
「針、てめえ…覚えとけよ」
椿はこうなることが分かっていたのだ。騒がしいところを嫌う椿は腹いせに足元で傅いていた猫九鞭の顔面を足で踏みつける。
「ああん!椿様の御御足が私めの顔に…!!」
「あらら〜、ごめんって。怒らないでよ。代わりに明日は俺がチャコとペンを連れて行くからさあ。」
体罰を受けることがもはや快楽の猫九鞭を椿から引き剥がしながら刺針はヘラヘラ笑いながらいう。椿は小さくため息をついて肘掛にのせた手に顎をのせる。
「…いや…それは構わん。」
そういう椿は嬉しさをその場にいる一人一人に伝えてるペンとそれについて行くチャコを眺めていた___