台詞ネタまとめ①


 【苦労人】


忠雪「司佐って慌てたり取り乱したりすることあるんですか?」

司佐「……あるよ」

忠雪「あるんですか? 例えば?」

司佐「……ゴキブリと遭遇した時とか」

忠雪「えー、そうなんですか? 意外ですねぇ」

司佐「うーん、どうしてもアレとだけは戦えなくてね。他の害虫はまぁ平気なんだけど」

忠雪「変わらずに涼しい顔でスリッパなんか仕留めていそうですけど、一撃で」

司佐「それをやるのはユサの方だよ」

忠雪「ええっ!? ほんとですかそれ?!」

司佐「うん。唯一そこがあいつの尊敬出来るところだと思ってる」

忠雪「……もっと他にもあるでしょうに……司佐本当にゴキブリ駄目なんですね」

司佐「あいつ案外そういうの平気なんだよな。ワイルドというか思い切りがいいというか……野蛮というか……」

忠雪「野蛮?」

司佐「……ゴキブリ素手で掴めるんだ、ああ見えて」

忠雪「ファッ!?」

司佐「だから助かるけど、何かこう……複雑」

忠雪「斜め上を行きますね、毎度毎度」


数時間後。


忠雪「という話を聞いたのですが、本当ですか?」

有佐「あー、うんまぁ、マジよ」

 扇「何で素手で掴む必要があんだよ」

有佐「いやー、最初は嫌がらせのためだったんだよね。司佐に対する」

忠雪「え? どういうことですか?」

有佐「んにゃ。俺たち小学生の頃、ガチで仲最悪だったから、何とか司佐より優位に立ちたかったのよ俺は。なので司佐が苦手なゴキブリ攻撃を会得しようと考えてな」

 扇「……おぉ」

有佐「特訓の甲斐あって、俺はゴキブリと素手で戦えるようになった。しかしその時既に俺は司佐に惚れてた」

忠雪「……おぉ」

有佐「しかしこの技術は無駄にはならず、今は司佐を守るために活用出来ている。過去に無駄な経験はひとつもないと、俺は身を以て覚えたという素晴らしい教訓なわけだ」

 扇「……どちらにしろ司佐にとっては地獄か」

忠雪「ありがた迷惑って言うんですかね~……」

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